e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

いなり、こんこん、恋いろは。

1月21

konkon 京都が登場する小説や映画、アニメはこれまでも製作されてきましたが、今月からは伏見稲荷大社を舞台としたアニメ「いなり、こんこん、恋いろは。」が始まりました。
京都出身の漫画家・よしだもろへさんが「ヤングエース」で連載する漫画が原作で、主人公の内気な女子中学生「伏見いなり」が神様との交流を通じて成長していくラブコメディです。
映画以外のアニメを観るのは久々だったのですが、昔の少女漫画の様な懐かしさもあり、また主人公が宇迦之御魂大神(通称「うか様」)から神通力(変身能力)を授かるというSF的要素もあり、掌サイズのかわいい狐の「コン」ちゃんもあり。
お稲荷さんへ月参りしている身としては、「丹波橋くん」や「墨染さん」など、どこかで聞いた事のある名称に思わずニヤリとしてしまい、また、背景に描かれているコンビニを見ると、「これは、あの角を曲がった所では…」と、ストーリー以外の所も気になってしまいます。
先月同大社で開かれたという完成披露記者会見によると、制作関係者は今後、主人公の伏見いなり役の声優・大空直美さん(立命館大学出身)が伏見稲荷を紹介するスマートフォン用アプリや、インターネット上の観光マップを開発される予定だそうです。
アニメは全国10局で放映中で、単行本は既に7巻まで刊行。来月にはスタンプラリーも開催が予定されています。

小豆粥と土鍋行平

1月14

okayu 七草粥を食べてから約1週間後、今度は小正月と呼ぶ1月15日で小豆粥を頂き、厄除けや無病息災の願掛けを念押し!

お料理教室をされているマダムは、「お粥は土鍋行平(雪平)で炊くのが一番美味しい」と言っていました。
「口から蒸気が出て、土鍋だけど薄くて良く米が回る」のだそうです。
一般家庭では余り見かけなくなりましたが、「昔はどの家にもあったぐらい、よくお粥を炊いていた」といい、禅寺では今でも、毎月1日と15日に小豆粥を食す習わしがあるそうです。

和食 日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録された今、飽食の時代の中で、食べ過ぎで栄養が偏りがちな現代日本人も、外食が続いた後や海外旅行の後等に身体をリセット・お掃除するためにも、もっと日常の食卓にお粥を取り入れてもいい様な気がします。家族四人分でもお米一合くらいしか使わないので、身体にも家計にも優しいかも!?
また、土鍋行平は小さな子供の離乳食作りにも役立つともいいます。なんだか小豆粥と共に欲しくなってしまいました。

下鴨神社の蹴鞠初め

1月6

kemari  下鴨神社の蹴鞠初めを観て来ました。
飛鳥井流の作法に則り 、毬を落とさず長く続ける事を心がける勝敗の無い遊びです。
鹿皮を裏返して縫い合わせた毬は、中が空洞で重さは100~150g程度。ほんの少しの風でも流れてしまうと言います。
サッカーのリフティングとは違い、王朝装束を身にまとい、足裏を見せないようにできるだけ地面に近い所で蹴って、毬を送る時には「ありい」、受ける時には「おう」と声を掛ける等、様々な作法の制約があるので、ラリーを長く続けられるのは、かなりの熟練を要しそうです。
この独特の掛け声は、それぞれが毬の中にいるという神様の名前を指しているのだとか。
白峯神宮や一般公開時の京都御所など、寺社で奉納される事の多い蹴鞠ですが、「依頼があれば一般のご邸宅でも致します」とのこと。
サッカーW杯やオリンピックでの前座でもやってくれたら、国内外の方から喜ばれるんじゃないかな~なんて、ちょっと期待してみたり。
なお、「蹴鞠保存会」では、白峯神宮にて毎月二回日曜日に練習を行っているそうです。
下鴨神社の蹴鞠初めの動画はこちら

お稲荷さん前のカフェ「Vermillion」

12月24

ver 伏見稲荷大社へ月詣りする度に立ち寄っている「薬力亭」の息子さんが、とうとうカフェ『Vermillion(京都市伏見区深草稲荷御前町85)』をオープンされました。

千本鳥居の「朱色」を表す店名で、メニューはまだコーヒーとカフェオレ、手作りのお菓子とかわいいお稲荷さんポストカードのみですが(電話もまだありません!)、若いオーナー夫妻は英語が堪能なので、お稲荷さんを目指して訪れる外国人観光客へのインフォメーションスポットとしても、これからも充実していく事でしょう!
場所は、JR「稲荷駅」や京阪「伏見稲荷」駅から伏見稲荷大社の表参道へ向かう途中にあるという好立地。
そして二階は未だ工事中。この先一体どんな展開が!?

とにもかくにも、初詣の寒さでかじかんだ指先には、一杯の温かいコーヒーをどうぞ!

西村圭功漆工房

12月16

nisimura お茶の先生のご紹介で、上塗師・西村圭功さんの漆工房(075-202-6255)を訪ねました。
そのままインテリアとして飾れそうなモダンなデザインの茶箱や木目を生かした銘々皿に茶筅筒など、様々な作品を見せて頂きました。
離れて見ると黒一色の棗の数々も、手に抱いて眺めてみるとわずかな光を受けて微妙に刷毛目の違いが感じられます。
例えるなら、闇夜の池にほんの微かにさざ波が立ったかのよう。でも手触りはとてもなめらかで、その繊細さに吸い込まれてしまいそうです。
「漆黒」とはただ一面に真っ黒なのではなく、奥に何かを秘めているような、奥行きと艶がある色を表すのですね。
この日に合わせて設えて頂いたのでしょうか、床の間の大きな漆塗りの花器に目を奪われました。
生地を曲げて、その上から漆を何度も塗り重ねて固めたもの。漆芸の新たな可能性を物語ります。
閑静な住宅街に溶け込む築80年の町家の工房ギャラリー。ご自宅も兼ねているので、ご興味のある方は必ず事前にお問い合わせ下さいね。

「ARASHIYAMA JK WAZUKA」

12月9

wazuka 大覚寺の夜間特別拝観(12/9で終了)が始まる前に、京福嵐山駅「はんなり・ほっこりスクエア」の中にある
和束茶とお酒のカフェバー「ARASHIYAMA JK WAZUKA」(075-882-5288)に立ち寄ってみました。
「ジャズが流れる~」と聞いていたので、ちょっと気取った雰囲気なのでは?と身構えていたのですが、お品書きは「ほうじ茶ミルク」や「抹茶のフレンチトースト」など、思わずほっとしそうなものばかり。
茶畑が広がる茶源郷・和束町は宇治茶の主産地。無農薬・無科学肥料で栽培されたという煎茶(「林くんのお茶」という銘柄でした)の一煎目はまろやかな口あたりと甘みがあり、二煎目、三煎目とお湯を注いで抽出される度にさわやかな渋みが広がっていく変化が楽しめます。
桃のリキュールを煎茶で割ったものや、抹茶ミルクをココナッツ・リキュールで割ったカクテルは、家ですぐにでも真似してみたいところ。
いつも観光客でひしめき合っている駅ナカですが、こちらはホーム北側の最も奥にあるためか比較的空いていました。
営業時間は9~20時なので、14日から始まる「京都・嵐山花灯路」の際には、ホームを発着する嵐電を眺めながらのちょっとした休憩にも使えそうです。

ミス・ユニバースジャパン京都大会

12月3

miss 先日、ミス・ユニバースジャパン京都地区大会が、ハイアットリージェンシー京都で開催されました。

ファイナリスト達の黒髪はまさに「カラスの濡れ羽色」で、歩く度に軽やかに揺れて、まるでゴージャスなアクセサリーのよう。
 「世界基準の美女」であるためには、一歩控える「大和撫子」ではいけません。どんなに緊張していても、高いヒールの靴で堂々とランウェイを歩き、審査員からの質問にも臆する事無く笑顔で答えなければなりません。
ミス・日本酒Mr.JAPAN京都代表もエールを送ります。
 美しさとは、心身の健康を気遣い、自分の魅力や苦手なものを把握するために、自分の個性をじっくりと見つめ直す事から始まるのだという事がよく分かりました。

この先、日本各地で選ばれた代表は、ビューティキャンプで更に磨きをかけ、日本代表大会で選出された、たった一人が世界大会へ挑みます。
ミス・ユニバースジャパン京都代表、Mr.JAPAN京都代表の画像を見たい人は、e京都ねっとFacebookページをチェック!

2013年12月03日 | イベント | No Comments »

上賀茂神社「鎧着初式」

11月26

yoroi 先週末の上賀茂神社は、結婚式に七五三、そして「鎧着初式」で賑やかでした。

鎧廼舎(よろいのや)「うさぎ塾」が主催する「鎧作り教室」で手作りされた鎧兜を着たちびっこや大人武者達が練り歩いてお披露目する「鎧着初式」。
武者行列は、母の手に引かれ足元もおぼつかない幼児からハーフの女の子、アメリカ人留学生に髭を立派に蓄えたお年寄りまで、色づき始めた木の葉よりも華やかです。
組紐で編まれたその気品ある色遣いと美しい立体感に、鎧兜もまた伝統工芸品である事を改めて実感しました。
平安鎌倉期の伝統儀式「鎧着初式」に倣い、代表の子供達が一人ずつ、烏帽子を外した頭に兜を被せられ、緒を締めます。
新たな装いとなった子供は神前にて、それらを作ってくれたご両親や大人たちへの感謝の言葉を捧げます。
子供や孫が健やかに成長するように、と心を込めて作られた鎧兜を身にまとい、さっきより引き締まった表情で歩く姿を見ると、自分も将来子供に手作りの鎧兜を贈りたいと思いました。

いつか成人するまで、いやその後々も、この先の人生にはきっと色んな事が起こるかもしれません。
でも大丈夫、その鎧兜がきっと守ってくれるよ。  
鎧着初式の動画はこちら

洛北蓮華寺

11月19

renge 洛北にある蓮華寺に行ってきました。
紅葉の見頃はまだ始まったばかりで盛りの一歩手前でしたが、青から黄色、赤へとグラデーションを描く紅葉の虹もまた、目に優しい印象を与えてくれます。
紅葉の陰で控えめに咲いている山茶花は、わずかな日の光も受け止めて雪の様に白く輝き、少し朽ちかけた花びらは透けるように繊細で。
その中を、様々な人が訪れては去って行き、小さいお寺ながら、人の足が絶える事はありませんでした。
移ろいゆく自然と、自分の前を通り過ぎて行く人々の流れ。これって、人の一生にも似ているのかも?

今の貴方は、何色ですか?
そして一面の銀杏の絨毯。色鮮やかな黄色に元気をもらいました。

「邦楽アンサンブル みやこ風韻」

11月11

fuin 今月末まで開催されている「京都文化祭典・京都の秋 音楽祭」のプログラムのうち、「邦楽アンサンブル みやこ風韻」の公演に行って来ました。
主に日本の伝統楽器である箏や三絃、尺八に琵琶等で構成された、言わば「邦楽のオーケストラ」です。
京ことばで歌う「みやこ・キッズ・ハーモニー」の愛らしさ、9本の尺八のみで演奏する「竹の群像」、登場回数は少ないものの他に類を見ない鼓の効果的な合いの手。
普段は何かの伴奏の様に、単体で聴く事の方が多い和楽器ですが、こうして集合体として聴くと、それぞれのパートが持ち味を活かして共鳴し合うので、楽器が持つ個性や音色の美しさがより際立つような気がします。初心者にはむしろ分かりやすく、聴きやすく感じられるのではないでしょうか。
佐々木千香能さんの歌声や大谷祥子さんの箏、藤舎理生さんの篠笛など、「ほんまもん」の放つ音は艶があって、濁り無く澄み渡るように響きます。
美しくしなやかな踊りが、日々のトレーニングで鍛えられた肉体から生み出されるように、彼女達の紡ぎだす音もまた研鑽の積み重ねに裏付けられている事を物語ります。
人の息や指先に込められた力が音となって発せられ、指揮者によってそれらが束になり大きなうねりとなる様を場の空気ごと味わえるのは生演奏ならでは。
「みやこ風韻」は、2014年の1月25日と11月14日にも公演が決まっているそうです、その他のスケジュールについてはホームページもしくは075-371-8972までお問い合わせください。

« Older EntriesNewer Entries »