e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

妙心寺・龍安寺近くの子連れカフェ

5月21

home
先週お伝えした妙心寺大雄院から徒歩5分ちょっと。子供連れでもくつろげるカフェ「HOME」があります。
点前にテーブル席と雑貨、畳の座敷席の先の大きな窓の前には、大人も心躍るような、たくさんのおもちゃと本棚が。京福「龍安寺」駅の路地裏にあるので、時折電車が通り過ぎるのが窓から垣間見え、電車好きな子供も喜ぶかもしれません。
自身も母親であるオーナーさんは、赤ちゃん連れのママさん達に、ベビーカーを置くのを手伝ってくれたり、「おむつ替えもしてもらって大丈夫ですよ」と座布団をすすめてくれたりと、ごく自然に気遣ってくれます。
数秒でも子供達から目を離せない毎日の育児の中で、ほんのひと時でも子供達がそれぞれの遊びに没頭してくれたら、ママさんもお茶や甘いものを楽しむゆとりができるというもの。
赤ちゃんを横たわらせておける、おもちゃがある、なにより店側も客側も子連れに理解があるというのは、周りに遠慮しがちな普通のカフェよりもずっと安心感があるのです。
木のテーブルと椅子や暖かな照明が作る、ミルク多めのカフェオレのような配色の店内。
外に出れば、行き交う人がオーナーさんにひと言、ふた言立ち話。
下町の人間同士の懐かしい距離感がそこにありました。

2018年5月21日 | お店, グルメ | No Comments »

茶のある暮らしと朝日焼

4月9

asahi
宇治の地で400年の歴史を持つ窯元「朝日焼」。初代は、小堀遠州より指導を受け「朝日」の印を与えられるなど大名や公家の茶道具を制作する遠州七窯のひとつとして数えられ、宇治茶の茶器でも親しまれています。
工房に近い宇治川の右岸、朝霧橋を臨む平屋を改装し、昨年に新店舗「朝日焼ショップ&ギャラリー」を開かれました。
小規模ながら、朝日焼の陶土を土壁に用いた茶室では器を展示するほか茶会も催し、長テーブルの椅子席では、急須を使ったお茶の入れ方などのワークショップスペースとなっており、国内外の客人が煎茶碗を手に取り語り合っていました。
いずれも宇治川に面する側は一面のガラスから陽の光と川面の反射光がふんだんに採り込まれ、水辺のデッキでお茶を一服できるような小さな机と椅子も。
鴨川よりも早い宇治川の流れは清々しく、土だけでなく、水も光も空気の流れもまた宇治の茶文化の要素なのだと体感できる空間です。また、2016年に襲名したばかりの十六世松林豊斎さんは30代半ばとあって、全体に若い感性がうまく調和していました。
ちょうど家で使う抹茶の茶碗を探していたので、ひとつ購入することに。
こんな風に暮らしを潤す日用品を、京都をはじめとする各地の窯元でひとつずつ揃えていくのも楽しいですね。

宇治の炭山へ

4月2

moto
空は青、桜満開の宇治市に入り、車でつづら折りの細道を進みながら最初に目指したのは、炭山というのどかな住宅街の中にある「基牛舎」でした。
4,50年程前には牛舎、その後は椎茸の栽培にも使われていたいう建物を、カフェと暮らしの雑貨を展示販売するギャラリーに改装しており、陶芸作家であるオーナーのヤマモトソウヘイさんが作った器や、自ら選んだ選んだ暮らしの道具を展示販売しています。
カフェではオーナーの母親が手作りしたランチや、貴重なコーヒーのスペシャルティ、宇治の抹茶を使ったロールケーキ等が頂けます。
わずかに灰色がかった白い皿やカップの京焼・清水焼、サイダーの様な水泡を閉じ込めたガラスの器は、主張し過ぎず日常に溶け込んで、生活空間にささやかな高揚感を加えてくれそうなものばかり。
木造の梁を残す高い天井にファンが回る店内は、各席のイスやシャンデリア等のインテリアだけでなく、ジュースのグラスやストローの色など細部に至るまでこだわりとセンスが光っていました。
京焼・清水焼は、昭和46年の条例で京都市内にて薪窯を焼くことが禁止された事から、清水坂界隈の窯元が山科の清水焼団地や宇治の炭山に移転して創作を続けていました。
車が無いと少し不便な立地ですが、観光客で賑わう駅前の茶店街や茶畑、萬福寺・三室戸寺界隈とは異なる宇治の一面です。
その後は宇治川沿いの「朝日焼ショップ&ギャラリー」(7、8日に「夜の音楽会」を開催)や平等院鳳凰堂(5日からライトアップを開催)にも立ち寄りましたが、その話はまた後日。

台湾の喫茶文化を京都に

3月12

xiao
台湾の台北市にある人気茶藝館「小慢(シャオマン)」が、京都にもお店を出したと聞きました。
観光客も通らないような静かな住宅地の中、周囲に溶け込む木造住宅に、まるで世間から知られたくないかのように目立たない看板が掛かっているだけ。
一度はうっかり通り過ぎ、また入り口に立っても営業しているかどうかも分からない静けさに、引き戸に手を伸ばすのもためらってしまいました。
大人の隠れ家のような台湾茶カフェを想像していたのですが、実のところはお茶を取り巻く工芸品を扱う、薄暗く落ち着いたギャラリーでした。
他の来客も同様に喫茶目的だったようで、お店のスタッフが小ぶりの台湾菓子とお茶を出して下さいました。
日本にも日本茶を扱い、茶道体験ができる茶房もたくさんありますが、たくさんのお土産を手に疲れを癒す旅客が多く見られるのに対し、台湾の茶藝館で見かけた客人達は、より地元の人々が自然と集い、茶葉から淹れる喫茶が日常に溶け込んでいる印象がありました。
ここでは限られた種類の中国茶と台湾茶、台湾の紅茶を扱っており、値段も高級路線。当時展示してあった茶器もとてもシンプルで、茶を嗜むことと、その周辺の日用品や時間にも潤いを忘れない人のためのお店なのだと実感しました。
イベント用スペースと思われる二階は、たまたま茶会の最中だったようで上がる事はできませんでしたが、次回は4月に開催予定だそうで、詳細は公式フェイスブックを見て欲しいとのことです。
スタッフの方が蒸籠を持って階段を上り下りする様子から、台湾の点心も頂けるのかもしれません。期待が膨らみます。

お寺のひな祭り

3月6

hina 春桃会の三十三間堂。普段は厳かな佇まいの千手観音坐像も、隣にお雛さんが飾ってあるだけでどことなく春の空気をまとっていました。
この日に限り、体半分ほど高いところから堂内を眺められる足場が設置してあり、おびただしい数の千体千手観音立像が規則正しく並ぶ様を斜め上の角度から観ると、まるで合わせ鏡の中で永遠に続いているかのようです。
境内で女の子の赤ちゃんを連れた人をよく見かけたのは、桃の節句に子供の幸せを願ってのことでしょう。実家にあるお雛さんを思い出し、代わりに女性専用の「桃のお守り」を受けて後にしました。
三十三間堂の東側に出たすぐそばの法住寺の、庭を隔てた奥の書院には、三間にわたって吊り雛をはじめとした様々な人形が花壇の様に彩を放っていました。
段飾りに、床の間には立ち雛の掛け軸、畳の上には貝合わせに西洋の人形まで、様々な姿で親しまれてきた人形たちを観ていると、それらをひとつひとつ包み、大切にしまって引き継いできた人々の姿を想像します。
子供の頃は単なる人形遊びだったひな祭り。その意味を知り、お片付けやお飾りを手伝うようになったのは、いくつのときだったかな。

京都の屋台村

2月19

sujin
京都駅から東に徒歩5分、塩小路高倉の角に2年半限定の屋台村「崇仁新町」ができました。
屋外なので、寒さ対策としては膝掛けのほか、屋台骨の外側に厚手のビニールが張ってあり、ペレットストーブも中の空気を温めています。
入り口では野菜も売られていて、近所の奥さんが自転車を止めて覗き込んでいました。
テイクアウトメニューもありテーブルも共有なので、嵐山で人気の中村屋のコロッケをほおばりながら、他のメニューができるのを待ってみたり。
岡崎から出張してきた店舗の「崇仁新町バーガー」は、肉の旨みと根菜の食感、とろけるチーズがぎゅっと一体化したアメリカンスタイルの逸品でした。
昼間だったのでまだ空いていましたが、夜になればおでん等をつつきながら暖を取る人々で賑わうのでしょうね。
飲食店だけでなく、レンタル着物店や、日本の檜を使ったおもちゃを展示販売しているスペースも。
組み立て中の木枠もたくさん残されていたので、まだまだこれからも「ネオスウジン」にはお店が増えていきそうです。
なんと、4月7日には「京都カス野郎プロレス~崇仁春のBANG×2祭り」もあるみたいですよ。

牟尼庵のカカオ亭

2月5

munian
オンラインショッピングはよく利用しますが、実際に試食ができない食品をそのまま先方に送るのはちょっと不安になるので、できれば事前に自分用に買って試したいタチです。
テレビで観て、早速オンラインショップを検索した「京都ショコラ菓房 牟尼庵」の「フロマージュ・ムニアン」。
チョコレートとチーズケーキが好きな人へのバレンタインの贈り物にぴったり!売り切れないうちに!と珍しく勇み足でオンラインショップで注文したものの、やっぱり実店舗『atelier du munian』にも出向いてしまうのでした。
四条という繁華街の中にありながら、ビルの谷間の路地に吸い込まれていくと、町の喧騒が遠のいていきます。
併設の「プティ・カフェ」にて、北白川や鞍馬の貴重な石を配した100年越えとも言われる日本庭園を眺めながら、カカオティーの香ばしい香りでしばし外の寒さを忘れます。
スタッフは若い女性が数名でしたが、配送作業でしょうか、バックヤードからガムテープを切る音が賑やかに響き、よっぽどオンラインショップが盛況なのかもしれません。
まだ1月だったためか店内は空いていたものの、それでも客足が途切れる事はありませんでした。
トリュフが一粒750円と聞いて、買い物は次回のお楽しみとして先送りしましたが、チョコレート好きなら外せない定番に加えて「カカオ亭」というラインナップもあり、秋冬期の懐中チョコレートや春夏期のわらび餅など、京都発祥のお店なら是非欲しい和のテイストを取り入れた魅力的な商品達に、再訪を促されてしまうのでした。

2018年2月05日 | お店, グルメ | No Comments »

豆まきの発祥の地

1月31

midoro 「深泥池』停留所から少し歩いたところに、「深泥池貴舩神社」があります。
平安の頃より「水の神様」として洛中より多くの参詣者からの信仰を集めていた貴船神社を分社したもので、節分の豆まきの発祥の地とされているそうです。
節分当日の2月3日は、夜7時半から8時半まで豆まきが行われる予定で、一般の人も参加でき、福豆が頂けます。
また、秋葉神社という火伏せの社もあり、上賀茂という土地らしく「すぐき漬け発祥の地」でもあるそうです。
境内の石碑によると、明治の廃仏毀釈によって壊された社殿の修復を村が怠ったため一帯が大火に見舞われ、その際焼け残った漬物樽の漬物を食べた村の長が「酸い茎や」と言ったのが「すぐき」に転じ、その味を再現したものが始まりなのだとか。
更に、江戸期の文人画家・池大雅はこの辺りの出身だったとして、1月30日は記念碑の序幕式が行われたようです。ごく小規模な神社ながら寄進者も多く、エピソードが豊富なんですね。
来訪の際には、深泥池沿いの道路は歩道が狭く交通量も多いので、移動は十分にご注意ください。
なお、池の畔にはよもぎ餅が美味しいおまん屋さんの「多賀良屋(075-781-1705)」もあります(※営業日時については要問い合わせ)。

座席の無いデザイナーズカフェ

1月23

walden 眩しいほどに真っ白な壁や、装飾を排除した白いお皿やカップに囲まれた、いわゆる「お洒落なカフェ」はなんとなく落ち着かないのですが、それが塗られたような白、つまり物語を重ねた痕跡が残るところなら、まだ少し気分的な敷居が下がります。
先月オープンした「Walden Woods Kyoto」。大きな焙煎機を前にしてコーヒーとチャイ、フレーク菓子を受け取り二階に上がると、そこにはテーブルもイスも無く、壁際をぐるりと囲む二段の段差のみ。来客はその段の上にトレイを置き、また腰掛けて自由にすごしています。
ユニオンジャックのごとく組まれ剥き出しになった屋根の梁が、壁と同じく白く塗られている様を見ていて、町家とは異なる空気を感じたので尋ねてみると、元はオーダーカーテンのお店で、築100年は越えているとのこと。
白いサウナ室の様な部屋の真ん中の何も無い空間は、演劇や音楽ライブ、キッズイベント等様々な活用ができそうです。一言で言えば「渉成園の北にあるデザイナーズカフェ」。
美大に通っていそうな女子の二人組や、お一人様男子数名が当時の客層でした。
建築やアート好きな友人が京都に来たときに、渉成園の日本庭園や建築を巡った後で、昭和の香りが残る周辺の下町を経てこのカフェに連れて行ったら、一体どんな反応をするだろう?そんな妄想をしてしまうのでした。

京丹後市・久美浜の新スポット

1月9

heron 年末年始からの連休はいかがでしたでしょうか。休暇中、日常と離れたお気に入りの場所に、自分の別荘を持っていたら楽しいだろうな。そう感じた人もいるかもしれませんね。
でも、実際に別荘を所有すると、メンテナンスや掃除を定期的にしなければなりませんし、人を招くとなると、おもてなしに追われて自らが寛ぐどころか疲れ果ててしまう事も…。
京都北部の丹後半島の南西端、久美浜湾と栃谷川に面したコテージスタイルのホテル「waterside cottage Heron」(0772-82-0101)は、たった2室だけの別荘の様なプライベート感に、自家農園や地元農家の季節の野菜や旬の魚介が程よいボリュームで提供されるオーベルジュの様な快適さも叶います。
余分な装飾を省いたごくシンプルなインテリアの客室には水辺に張り出したデッキがあり、この地域ならではの舟屋も景色のアクセント。「ウォーターフロントリゾート」というよりも、雪や霰の降る田舎で何にも縛られずにゆっくり過ごしたい人向けです。
3月までは薪釜で茹でたカニが楽しめますが、地元の人からの利用もあるので、食事のみでも予約をしておいた方が良さそうです。
なお、付近には「和久傳の森」もあり、豊かな自然と「ふしぎなえ」で知られる絵本作家・安野光雅氏の絵画を収めた安藤忠雄氏の建築、「れんこん菓子・西湖」を製造する工房(要事前予約)もあります。

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