e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

京都で肉料理

1月30

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つくづく思うのは、京都の人はパン好き、珈琲好き、洋食好き。しかも小じんまりとした実力派なお店を好む気がします。駅から近くて広々としたお店は仕事帰りのサラリーマン達に譲って、路地裏や「一本入ったとこ」にあるようなお店を紹介したがります。

数年前から開いているというフレンチ「le 14e (ル キャトーズィエム)」も、「こんなところにそんな店あったん!」と言いながら、ビルの狭い階段を登って入りました。見渡せばお洒落女子の胸躍る可愛らしい内装に、男性スタッフが二人。
提供される肉の産地や部位はその日によって変わるようで、ホイルに包まれた状態で選びます。固さと柔らかさのいい塩梅に焼かれた肉からは、胡椒の薫りが華やかに漂います。
その食感と味わいに集中するなら、願わくば同席者との弾む会話にひと時待った!をかけるべきでしょう。
肉以外に特筆すべきは、「ブッラータとフレッシュトマト」。
普段カプレーゼしか食べた事の無い者にはやはりいいお値段でしたが、モッツァレラと生クリームとオリーブオイルが溶け合ったあの品は、和食では味わえません。再訪を決意させるサイドメニューでした。
おかわりしてしまった「吉田パン工房のパン」は、残りをナプキンに包んで持ち帰る事に。

外国人旅行客が和牛料理を求めるためか、京都でも上質な肉料理を提供するお店が増えてきましたね。
ここは小さな小さなお店ですが、平日のラストオーダー直前でも満席になったので、ぜひ予約をして下さいね。

2017年1月30日 | お店, グルメ | No Comments »

町家のゲストハウスで同窓会

10月31

haru 学生時代の仲間と同窓会を開く事になり、集合した場所は古川町商店街の中にある「宿はる家Kyoto」という町家のゲストハウスでした。普段は一部屋ずつの貸出営業のようですが、こちらが大人数のため貸し切りとなりました。
備え付けの鍋や器の他に、持参した調理器具を持ち込み、商店街やその付近で買い出し。
自分達で鍋を作れば、お店を予約するよりも手頃で、二次会の店を探して寒空の下をうろうろする事もありません。
何より、「子供を預けられるか、それとも連れて行けるのか」と参加を躊躇しがちな子育て世代の人にとっては、他人の目を気にする事もなくすごせて、子供達はふかふかの布団の上で大喜び。
また、遠方からの参加者は飲んでもそのまま泊まれるので楽ちんです。
各部屋は「客室」というよりまさに「布団で寝るための部屋」。そう広くはありませんが、近くの銭湯に行ったり、商店街の中のバルに飲みに行ったり、知恩院での朝のお勤めに参加したり、はたまた本棚の美術書や漫画を畳の上に寝転んで読んだりと、京都での学生暮らしを連想させるような時間の使い方を楽しみたいところです。
商店街の中には、似た形態の旅館が点在しているようで、数世帯でそれぞれを行き来しても楽しいでしょうね。
紅葉の名所からも近い東山エリア内なので、これからの季節は人気が出そうですよ。

2016年10月31日 | お店, 町家 | No Comments »

ハロウィン向け?なかき氷

10月24

nijo 豊富な種類のシロップのかき氷が一年中頂ける「二條若狭屋寺町店」。
「ようやく涼しくなってきたし、10月にかき氷でも無いよね」と心の中でつぶやきながら、注文したのは「炙りかぼちゃ氷」でした。 
お品がきにある「かぼちゃ氷」とは別の、10月末まで、しかも平日と土日祝日の午前中限定のかき氷です。
丸ごと果肉の4分の1は使っているかと思われる濃厚なシロップの上に、更に覆い被さるメレンゲには炙った跡があり、かき氷でありながらお焦げの香ばしさも味わえるという奇跡。こぼし落とさないよう注意を払いながらすくうと、中にはグラノーラが底の方まで入っています。
ふわふわ、もったり、ポリポリ、さくさくと、様々な食感を楽しみながら、それぞれを個別に食べて素材感を楽しんだり、一気に各層ごとすくって複雑な絡みを確かめてみたり。
シンプルなかき氷では食べ進めているうちに飽きてしまうという人には、贅沢なひと品でしょう。
氷とメレンゲの軽い食感と、温かいかぼちゃシロップのためか、食べた身体が冷えてぶるぶる震える事もありませんでした。
添えられたキャラメルシロップは必要無くらいでしたが、カロリーを気にしたところで「ベースは氷だし。水だし。」と言い訳をしながらふりかけて、残りの氷まで飲み干しましたとさ。

2016年10月24日 | お店, グルメ | No Comments »

高級品の必要性

9月26

saka 涼を取ったり、芸事で使われるだけでなく、「末広がり」な縁起物として、古くから国内外の人々から愛されてきた扇子。
憧れの坂田文助商店の扇子は、鞄から頻繁に出し入れしたりする度に壊したり汚したりしてしまうガサツな自分が日常使いにするには、正直高根の花でした。
それが最近、奮発してお礼を兼ねた縁起物を贈りたい相手がいたので、これはチャンスとばかり、お店の重い扉を開ける事になりました。

ここの特徴とも言えるフランスリネンを巻いたスティック(親骨)は、上品な色遣いと風合いが貴婦人のよう。完全手作業で仕上げられ、選べる組紐のタッセル(房)も一色ではなく、微妙な色の束から成っています。
漆黒のレザーを巻いた扇子からは、高級ブランドを着こなす男性を連想させるように、なぜか和装よりも洋装の持ち手を思い起こすのです。
お店のオリジナルの、芯を入れた紐で編まれた扇子立ても、ゆるやかにたわんで優雅です。
かつては店の表に掛けられていたという漢詩の彫られた古木の看板を眺めている間に、丁寧に包んで頂きました。
ああ、これが自分の扇だったら。いえ、いつかは自分もオーダーメイドをしてみよう。

それにしても、京都にはたくさんの扇子の老舗があるんですね。
手頃に愛用できる商品が手に入るお店も大切だけれども、ここぞという場面のための高級品を扱うお店も、やはり必要なのだと実感しました。

2016年9月26日 | お店, 和雑貨 | No Comments »

駅前のファスト定食

9月5

sen どこへ出かけていても、食事の問題は付いて回ります。
時間が無いとき、駅周辺で済ませられるファストフード等は大変ありがたいものですが、せっかくのお出掛けなら、どこにでもある全国チェーン店よりも、その土地に根付いたお店に入りたいと思ってしまうタチなのです。
という訳で先日も山科駅周辺をうろうろ。三分程歩いたところにあった「千成餅食堂」。
こぢんまりとした店構えからは想像もつかない程の奥行き。「鰻の寝床」はここにもあり。
そのため、「千成ひとつ~」「はい千成ひとつ~」というおばちゃんの伝言リレーが厨房まで伝わっていきます。
お持ち帰りにはおいなりさんやおはぎ、お食事は麺類に丼もの、ハンバーグまであります。
注文した後、壁に貼られたメニューに気づき変更しようとしたら、「できません。」の一言。
「もう駄目?」とがっかりするのも束の間、すぐさま目の前に運ばれて来たので納得。
やわらかな牛肉の乗った「肉丼」は、青々としたねぎは程良いしゃきしゃき食感で、繊細に刻まれたたまねぎは、透き通ってとろとろになり、すっかりご飯に溶け込んで見えないほど。おうちで手作りしたような、ほっとする味です。
しっかりスープの浸み込んだ焼飯にはたっぷりの福神漬け、かけうどんはかつお節が目に浮かんでくる程にだしがしっかりきいています。
残念ながら、人気メニューと聞く中華そばは売り切れだったので、ずらりと並んでいた小鉢と共に、次回のお楽しみに取っておくことにしました。
この「千成餅食堂」、後ほどネットで検索してみると京都市内に同じ店名が幾つも!
もしかして、ここもチェーン店だった!?

2016年9月05日 | お店, グルメ | No Comments »

あの「冷やしあめ」は今

8月31

ame 「冷やしあめ」は、関西特有の飲み物なのでしょうか?「何それ?」と時折尋ねられるのですが、麦芽水飴と生姜の風味の、琥珀色をした甘い飲み物のことです。
甘酒やグリーンティーとともに、子供の頃に飲んだ人にとっては、ちょっと懐しい存在です。
その昔、猛暑の中で川端二条を東に向かって歩いている道中で出逢った、キンキンに冷えた冷やしあめが忘れられなくて調べてみたところ、それを提供していたお店の名前が「美よし菓舗」だったという事が分かったのも束の間、既に閉店と知り、同じ場所には「双鳩堂・二条店」が建っているとのこと。
諦めきれずに電話を入れてみると、なんとその冷やしあめが引き継がれていると言うではないですか。
茶房のラストオーダーには間に合わなかったものの、お目当ての冷やしあめは、店頭の簡易椅子でも頂けるという事で、間髪入れずに注文。
ジョッキの様に厚いガラスのマグに、半分凍らせた状態の冷やしあめ。見た目もそのままでした。
通常の冷やしあめや飴湯は、水やお湯で割って頂くものですが、こちらのはシャリシャリと甘い薄氷を口の中で溶かす食感と音もごちそうです。
生姜は身体を温める効果があるといいますが、ここまで冷えていてもその効果は期待できるのでしょうか?
その昔、大量に汗を流し立ちつくす自分の前で、おばさんがいたわる様な笑顔で冷凍庫から冷やしあめのマグを出してくれた、あの駄菓子屋の様な趣が無くなってしまったのは残念でなりませんが、こうして看板商品が今も受け継がれている事がありがたい。
ここの商品ではありませんが、お酒で客人をもてなした時、飲めない人のために市販の冷やしあめを代わりに盃に注いで振る舞ったところ、とても好評で、お酒を飲んでいる人からもおかわりが続出した程でした。
一般に売られているジュース類の甘味料や果汁のみの味が苦手という人には、‎こんなソフトドリンクが身体に染みますね。

2016年8月31日 | お店, グルメ | No Comments »

間違い無いお店

8月23

hanafuji 贈りものや来客時など、ここぞ、という時に「ここに頼めば間違い無い」というお店がある事は、とても心強いものです。おもてなしの達人である茶人に教えて頂いたお店のうちの幾つかが、江戸時代からの箸専門店「市原平兵衞商店」と茶道千家にも納めているという「花フジ」でした。
前者で購入できる青竹の取り箸(予約無難)は、ラップに包んで冷凍庫に保管すれば、その青さを暫く楽しむことができ、清涼感のある姿さえもご馳走となってくれます。
後者は、「ちょっと遅れた誕生日プレゼントに和花の花束を…」と言うと、贈り先の年齢などを考慮して、「2~3日待って良いものを入れておきます。」と籠入りの花(5000円~)を送ってくれました。
知人からの紹介という事もあったかもしれませんが、市場から仕入れるという一般の生花店とは違い、「こんな木や花が欲しい」という茶道家や華道家の要望にも応えてくれるお店なのだとか。
食器の下に敷いたり、蓋代わりに乗せたりする青葉も初めて注文したのですが、仏花を買いに来た老夫婦や、大きなウツボカヅラを抱えて帰っていく子供連れを見送りながら、生花店の幅広い利用の仕方を知る事ができました。

2016年8月23日 | お店 | No Comments »

家族で定食屋

8月1

tatuki 夏休み、お盆シーズンを迎え、町なかにはお年寄りと子供達、赤ちゃん連れの大所帯で歩く家族連れの姿をよく見かけるようになりました。
そんな時のお食事は、家族それぞれの好みも違っているため、様々な種類のメニューがあるお店を求めて、ファミリーレストランに列を成す人達も少なくありません。
それならば、揚げ物等の洋食から麺・丼類である昔ながらの定食屋さんに行ってみるのも楽しいかも。
以前から前を通る度に、豚の暖簾が気になって仕方無かった「たつ㐂」(075-491-8972。京都市北区小山初音町)。
壁に貼られたメニューはなぜか「ざるそば」だけ、端っこに積まれた新聞や漫画雑誌にパイプ椅子という、必要最低限のもので構成された店内はシンプルそのもの。
ですが、揚げたてのトンカツや鰯のフライはサクサクで重さを感じない軽妙な歯応え、ほくほくとしたじゃがいもが香るコロッケは、ほっとする家庭的な味、定食屋ならではの「中華そば」は、あっさりスープの旨みもさることながら、麺もしっかり香ばしい。
それぞれの一品のボリュームは多くありませんが、お手頃な価格なので、それぞれが食べたいものを頼んでも、お財布に優しいのもありがたいもの。
不思議と気になったのは、各テーブルに備え付けられた調味料のガラス瓶。
ここの様に地元で愛される定食屋なら、ソースの跡でも多少残りそうなところですが、まるで磨かれたのかと思う程にぴかぴかでした。
テイクアウトも可能のようですが、すかさず暖簾の奥から「お店で食べてもらった方が美味しいよ!」との声。
大衆的なのにどこか清潔感があって、大将の意気込みが光る定食屋でした。

2016年8月01日 | お店, グルメ | No Comments »

お香のおもてなし

7月12

hayasi マンションに暮らす友人の部屋に通されたとき、照明を付けるやいなや、カウンターの端に置いてあったお香をさっと焚いてくれた事がありました。
本人は留守にしていた部屋の臭い消しのつもりだったのかもしれませんが、そのごく自然な流れがずっと印象に残っています。
「そうだ、今度、我が家に誰かが訪ねて来る時には、部屋にお香を焚いておこう。」
江戸末期から京都で薫物線香、焼香、伽羅や沈香などを商う香老舗の「林龍昇堂」では、
薫物線香と香水線香の3種に加えて、希望の薫物線香をサンプルとして取り寄せる事ができます。
きっと天然の良い素材に由来するものと思われる、きつさの無い自然な香りが気に入ったので、実際にお店まで買いに出かけました。
年代の異なる伽羅を焚いて比べさせてもらうと、若い方にはさわやかな軽さがあり、年代物は濃厚で少し重め。でも広い空間で焚くとさほど気にならないそう。
これが木の皮から醸し出される自然の恩恵なのかと感動を覚えるその間も、作務衣姿の人や料理屋さんが買い求めに出入りしていました。
二条城二条陣屋、祇園祭で神輿が向かう又旅社神泉苑にも近いため、もしやと思い尋ねてみると、大船鉾に続いて話題となっている鷹山にも納めておられるそうで、お店の前はどうやら三基の神輿の通り道にもなっているようです。
温もりのある薫りが満ちた店内は、昔ながらの風情をごく自然に保たれていて、良い薫りをたっぷりと吸い込んで、なんだか嬉しい気持ちでお店を後にしました。

2016年7月12日 | お店, イベント | No Comments »

いつも遊び心を忘れない

7月6

mini かつてプレゼントに選んだ白のカッターシャツ。仕事が空けたぞ、と袖を捲り上げると、袖裏から色とりどりのストライプ柄が顔を出しました。
また、ある女性のベーシックなトレンチコートは、裏地が大輪のバラ畑のようでした。
ポールスミスのデザインは、まさに「ひねりをきかせたクラシック」。
18日まで開催中の展覧会では、入り口でもらえるピンク色のイヤホンを自身の携帯電話に繋ぎ、作品の側にあるQRコードを読み込んで解説を音声で聴く事ができます。
ポールのインスピレーションの元になっている冒頭のスクラップは、まるで子供が綺麗なもの、お気に入りのものをごちゃ混ぜに投げ込んだおもちゃ箱のようで、それらがファッションの枠から飛び出して、車やラジオ、ソースや飲料水‌の瓶、直営店等のデザインにも遊び心を加えています。
誰もが知る世界的なファッションブランドですが、一番最初のショールームは、ホテルの一室のベッドに数点の服を広げただけ。初めてのファッションショーも、友人のアパートを借りた手作りのものだったそうです。
個性を尊重し、ショップで買い物をしない人でも楽しくなれるような空間を創る。常に夢を持ち続ける。どんな時でも想像力を働かせて楽しく工夫をしてみる。
今でも第一線で活躍しているポールの姿勢は、ファッション以外の分野においても、大切なものを私達に伝えてくれています。

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