e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

「大」の字を目指して

5月21

dai雨季の前、暑くも寒くも無い今なら。
五山の送り火で知られる「大文字山(如意ヶ嶽)に登ろう!」。

低山とはいえ遭難者が出ることもあるそうなので、山登り経験者の友人に付き添ってもらうことに。
事前に教えてもらった動画を観て、行き交う人達の服装や道のりをイメージトレーニング。

大文字山に登るには、銀閣寺ルートが最も初心者向きです。
歩きやすい軽装(帽子、ズボンと長袖にリュックサック)と運動靴でも登れます。

暗くなる前に下山すべく、朝から出町柳駅に集合、シェアサイクルに乗って(乗車15分前から予約可能。電動で坂道も楽ちん)、山で唯一の公衆トイレ「銀閣寺橋西詰公衆トイレ」へ。

祠に護られた「行者の森」を通り、いざ山道へ。
途中で一瞬にして空気が変わったのを友人も肌で感じていました。
山はまさに日本人にとって神域なんですね。

段差に息があがり汗が吹き出すも、下山する人々と「こんにちはー」と挨拶をすると、一瞬疲れを忘れます。
おそらく一日で最も挨拶を交わしたかもしれません。
親子グループも多数。ちびっこ達にあんな爽やかな笑顔で登られては、こちらも負けてられませんね。

ぽつぽつと火床があちこちに見え始め、天にも届きそうな小さな段差が急勾配に沿って続いていました。これが地味にきつい!
登り始めて景色もカメラにおさめつつ、ちょうど1時間半で大文字の火床に到着しました。

弘法大師堂の屋根の下で、京都市街を見下ろしながらの休憩。
「目の前は吉田山だよね。京都タワーや岡崎の大鳥居も見える!あれは何かな…」
見慣れた町の景色がまるで別物のように見えます。

送り火当日は入山禁止ですが、燃え盛る炎の彼方に他の送り火が見え、夜の街並みから無数のフラッシュが瞬くさまを想像しながら深呼吸。

更に山頂までは30分で到着し、三角点をタッチしてお弁当を広げました。
道中からおしゃべりしていた常連さんから金柑やおやつ等を交換し合い、そんな一期一会も山登りの醍醐味の一つなのかも。

すっかりリフレッシュしたためか、達成感のためか、笑う膝も気にならずに下山しました。
友人曰く「ちょっとハードなハイキングコース」。
写真を撮り、休憩をゆっくり取りながらの3時間半の行程でした。

2024年5月21日 | 歴史
One Comment to

“「大」の字を目指して”

  1. On 5月 27th, 2024 at 12:18 PM e-kyoto「一言コラム」 » Blog Archive » 誰かの実家で食べるごはん Says:

    [...] 大文字山を下山したころ、世界遺産・銀閣寺の参道のお店がすっかり営業を開始していて、多くの観光客で賑わっていました。 一息つくのにどこに寄ろうか彷徨ううちに南側へ延びる脇道が目に入り、直感的に進んで行くと、やっぱりありました。古民家カフェ。 [...]

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