松殿山荘
宇治市の木幡に、財団法人松殿山荘茶道会が維持保存する広大な庭園と小間(草庵式)・広間(書院式)17の茶室を備えた「松殿山荘」があります。
松殿山荘は院政期の関白・藤原基房の邸宅跡で、大正~昭和にかけて弁護士で数寄者であった高谷宗範が自ら設計し作り上げてきた建築郡で、2階の眺望閣からは豊かな緑と、京都西山や比叡山に生駒山等を見渡せるとは、なんとも贅沢。
日本と西洋の文化が溶け合う空間には、随所に「方(四角)」と「円(丸)」のモチーフが見られ、「心は円満に丸く行いは常に正しく四角く」という方円の考えを目に見える形で説いています。
自然の中に身を委ねながらもどこか緊張感がある方が、日本人にとっては心地が良いのでしょう。
その30畳もの大書院を舞台に、狩平安~鎌倉期に流行した歌謡「今様」を、公募で参加する男女の歌人が狩衣姿で詠み合う「今様合(いまようあわせ) 松殿十五ケ日」が、この松殿山荘で11月1~15日に開かれます。
現在、「梁塵秘抄」の「遊びをせんとや生まれけむ…」に代表される様な今様の歌や、出演参加する歌人を募集しています。もちろん見学も可能です。
お問い合わせは、090-3496-9383(日本今様歌舞楽会・太田)まで。