鷹峯の渓涼床
今夏は遠出をしなかったので、代わりに鷹峯・しょうざんの渓涼床でひと時の旅行気分を味わう事にしました。
しょうざんと言えば、京都っ子にはボウリングの思い出がある人もいますが、幼少の頃は「芝生のあるプール」としての印象が残っていて、入り口からお店に向かうまでの道のりは、片側には豊臣秀吉が設けたお土居の遺跡、反対側ではあのプールが垣間見え、なんとも懐かしい気持ちになってしまうのです。
渓涼床は、以前はお座敷スタイルだったのがテーブル席に替わったと聞いていたので、洋風の風情になってしまったのではと心配していたのですが、料亭にあるような背の低い仕様だったので、京都らしい風情のまま、お子様から足の悪い方まで安心して寛げるようになっていました。家族連れも多く見かけた気がします。
季節のもので構成された京会席は、外せない鮎をはじめ、ほんのり山里を連想させる取り合わせ。締めの山菜ご飯は、秋になると松茸ご飯に変わるようです。
床の外から客席に向かって扇風機が回っているユニークな姿に笑ってしまいましたが、エアコンがなくても木陰と渓流からの空気がふんだんに流れ、十分に涼しくすごせました。
床と簾の合間から見渡す限りの青紅葉が見え、滝の様な水音を聞きながら、錦秋を想像するのもまた楽し。
ここの床は鴨川よりも長い期間楽しめるので、敬老の日のお祝い食事会にも良さそうですよ。