e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

うどん、寿司、フレンチの「三密」

6月17

asahi
以前より外に出る事に対する罪悪感が少し和らいだと思ったら、雨が窓を濡らす季節の到来。
時々は窓を開けて湿気でこもった空気を入れ換えながら、しばらく雨音に耳を傾けるのは悪くありません。

子供達が大好きな唐揚げやエビフライの弁当も、ちょっと飽きた。大人用のお弁当はフレンチにしてみるのもいいかも。
「へぇ、たまにはいいね!なんてお店なん?」
「えーと、千本丸太町の『阿さひ』」。
フレンチのお店とは思えない店名です。正式には「阿さひ et Rive gauche (あさひ エ リヴ・ゴォシュ)」。
昼間はうどんと寿司のお店として営業されているそうで、
狙っているのか外装に無頓着なのか、お弁当が入っていたビニール袋もお寿司屋さん柄で笑いを誘います。

パテの乗ったスライスバゲットやテリーヌなど手の込んだおかずがこれでもかというくらい、ぎゅっと詰まっているので、
男性には小ぶりかと思う折詰でも十分にお腹いっぱい。
ぜひワインに合わせて、大人だけの家飲み時間を。

2020年6月17日 | お店, グルメ | No Comments »

瑞穂の国のシリアル

6月10

pon
抹茶ポン」なるお菓子を頂きました。
「へえ~お赤飯以外にもこんな商品作ったはるんや」と、赤飯とお餅で有名な「鳴海餅」と混同してしまいましたが、正しくは西院にある大正12年創業の「鳴海屋」の商品でした。
よくある棒状のポン菓子ではなく、一粒ずつのパラパラタイプ。
「スプーンで食べるんやろか。大粒やけど、何かにふりかける?」と裏の表示を見ると、「おすすめの召し上がり方」として、「ミルクをかけてシリアル風にお召し上がりください」とのこと。
これは美味しそう!
翌朝、トーストを乗せる平皿の代わりに、シリアル用のやや深めのボウルをサーブ。やっぱり白い器の方が色合いが優しく映えます。
シリアルは、食べる直前に牛乳を注いで、サクサクの粒感と香り、牛乳に溺れてふやけたやわらかい食感を同時に楽しむのが身の上。
100%国産のうるち米の香ばしさ、甘いけどしつこくない砂糖蜜、宇治産の抹茶に食塩という原材料のシンプルさ。
舌で粒の塊を押し潰すと、全てが溶け合った抹茶ミルクがじゅわっと溢れてジューシー。
他にも、「黒糖ポン」や「しょうがあられ」、「ものすごく辛い七味サラダ(おかき)」等もあるそうで、京都のええもんを取り扱うお店が一丸となった復興プロジェクト”SAVE THE KYOTO”にも参加しているようです。
ワンパターンだった朝の食卓風景がちょっと華やぎました。

2020年6月10日 | お店, グルメ | No Comments »

京都に鴨川があって良かった。

6月2

saryo
自粛が段階的に明けつつあるとのニュースを聞くだけで、ずいぶん気持ちも軽く明るくなりますね。
重い課題が解決された訳ではありませんが、いつ終わるか分からなかった暗いトンネルの先に一筋の光が見えただけでも希望としたいところです。

久しぶりに賀茂川に出てみて川辺に腰掛け、夕方の涼しい風にあたりました。
もしも「京都らしい景色」を尋ねられたら、きっと迷わず「鴨川(賀茂川)」と答えます。
賀茂川があるおかげで街中でも広い空と、こんもりと茂る緑に触れられるから。
家族と外を歩けるという何でも無いことが本当に幸せだと、周りの人も実感していたに違いありません。

まだまだしばらくはテイクアウト生活を続けます。
普段は敷居の高いお店でも、お求めやすい価格でお試しできるのがお弁当の魅力。
お弁当というと、揚げ物と濃い味付けが主流ですが、下鴨茶寮「おうち料亭」は塩分控えめ、あっさりした味付けを求める方向けです。
天婦羅おむすび等が入った「和牛すき焼きと贅沢おにぎり」は、1,800円(税抜)。
これにお吸い物も追加してもらって、温もりをプラス。

配達が可能なエリアもあるので(有料)、元気を出して欲しい人への差し入れにもいかがでしょうか。

2020年6月02日 | お店, グルメ | No Comments »

仕出しは「日常の中の非日常」。

5月18

akoya
今年の母の日は、「阿古や」(075-441-3988)の仕出しを頼んで、家に両親を招待しました。

時間通りに運ばれて来た木箱には、塗りの弁当箱のほか、人数分のお椀と椀種。それにおつゆの入ったアルミのポットが付いています。
「写真を撮って、自分のブログに紹介させてもらってもいいですか?」と尋ねると、
「ああ~どうぞ。うちはネットでも余り情報が出てこないので…。」

お弁当や飲み物をセッティングしたら、コンロで温めた吸い地を、種を入れた椀に張ります。
湯気と木の芽の香りが台所に広がり、高揚した気分とともに食卓に運びます。
皆で揃って蓋を開けた時の鮮やかさ。
赤くて艶のあるもの、瑞々しい緑。素材の良さだけでなく、それらを活かすための丁寧な手作業が加えられているから。
お弁当におすましも付いて、これで3000円とはお値打ちではないでしょうか。

自宅あるいは宿泊先なら、子連れでも互いに気が楽です。
泊まりがけなら、帰りも気にせずごろんと横になってくつろいでもらうのもいいでしょう。

容器類は翌日取りに来られるので、再び木箱に納めて返却します。
「昨日はいい写真撮れましたか?」

仕出しは「日常の中の非日常」。来月の父の日の演出への、一案です。

2020年5月18日 | お店, グルメ | No Comments »

龍安寺参道商店街を上ル下ル

5月8

sasaya
縁あって、GW中は龍安寺近くで個人が所有する町家を借り、家族だけで滞在していました。
とはいえ、周辺の寺院はことごとく拝観休止である事は知っていたので、外出したのは殆ど食事に関する時だけ。
例年なら多くの人で賑わっていたと思われる龍安寺参道商店街も、空いているお店はちらほらで、
主にテラス席のあるところや他客との距離が取れるお店、お持ち帰り専門で営業をしているところが殆どでした。

妙心寺と龍安寺に挟まれたエリアは、タバコ屋とパン屋が一緒になったようなベーカリーショップ、何でも揃い高齢者にとって便利そうな小規模スーパーがあり、住宅地への横道に目をやると遠くで子供達が路上で遊んでいたり、通りすがりのおじいさんに話しかけられたりします。
住宅に埋もれて見落としそうな駄菓子屋さんもひっそりと開店中。嵐電の踏切の音がことさら響くような静けさと相まって、まるで昭和から時が止まったかのようなノスタルジックな気分になりました。
それでも、大正期創業という「さくらいや」というスーパーにはとようけ茶屋の商品が置いてあったので思わず買って帰り、宿のフライパンでお揚げさんを焼き、醤油をたらして楽しみました。

お土産には笹屋昌園の「本わらび餅 極み」を。
本わらび餅の出来立ての美味しさを味わうための「SASAYASHOEN CAFE&ATELIER」が話題となったお店の本店です。
国産本蕨粉の中でも、希少で雑味が少ないという国産最高ランクの本蕨粉を使い、機械を使わず銅鍋の中で練り上げるのはきっと骨が折れる作業のはず。
箱に流した状態のわらび餅をスプーンでぐいっ力くすくい取り、添付のきなこや抹茶を付けて食べますが、むしろ何も付けなくてもおいしい。
このすっきりとした透明感と清涼感は、和菓子が苦手という人にもおすすめです。

今できることに集中する

4月29

takara

満開の桜を横目にやり過ごしていた今年の春。
じっと留まっているかのような閉塞感を感じている人もいるかもしれませんが、
食卓には筍や山菜が並び、季節は変わらず進み、確実に時間は流れています。
過去を非難したり、未来に不安を抱いたり、カラ元気だったり、他者とぶつかり合ったり、
色んな所で疲れを見せている人々の様子を散見する中で、いつも通りに見える人は強いな、と思います。
「今できること」を考え、こなしています。
「喫茶去」という禅語は、現代では「どうぞお茶でも」と解釈される事も多いのですが、
あるお坊さんが、スマートフォンのホームボタンに例えていたのがユニークでした。
画面上には色んな機能が並んでいて、私達は右に左にせわしなく操作していますが、
ホームボタンを押すと、いったん元の画面に戻りますよね。
家族、他人、仕事、仲間、現在、過去、未来…千々に乱れる心をリセットして、「今ここの」「目の前のこと」にいったん意識を戻す。
お茶の時間にするとして、どこでも手に入る春のおやつ。桜餅とよもぎ餅。
画像のは深泥池畔の「多賀良屋」のですが、幼子の手のような感触に、鼻を抜けるよもぎの香りが豊かです。
毎年楽しみにしている新茶の季節もそろそろ足音が近づいてきました。
茶葉とお湯で満たされた急須から注がれるお茶、立ち昇る湯気と香り、湯呑から指先に伝わる温度。唇から喉に流れ込んでいく温かさ。
感じ得る一つ一つの動きにことごとく集中すると驚くほどたくさんの事象があって、さっきまでの頭のざわつきがいつの間にか少し落ち着いているかも。
邪念に心が支配されないための練習
おうちで旬のものを食べて飲んで、どんなときも芽を伸ばそうとする自然の力を味方につけましょう!
2020年4月29日 | お店, グルメ | No Comments »

疫病除けを願う菓子

4月21

kara
上御霊神社では、3月末に臨時の大祓式が行われました。
疫病が蔓延し、幾千もの命が奪われたという貞観5(863)年、清和天皇の時代に悪霊が鎮まるよう願って、その年の5月20日に神泉苑にて始まったとされる御霊会。
この大祓式は例年5月に行われる御霊祭の成功祈願と、新型コロナウイルスの一日も早い終息を祈願するために例外的に斎行されたものでした。

この時に奉納されたのが煎餅菓子「唐板」。応仁の乱で一時途絶えて以来、古書を頼りに、御霊会の際の疫病除けの神饌を文明9(1478)年に再現されたとされています。
上白糖と小麦粉、卵に少しの塩を含ませて練った生地を伸ばし帯状に切り分け、5枚重ねて薄い短冊型に切った焼き菓子で、現在水田玉雲堂で売っているのはなんとこの唐板だけ。
昭和初期までは御霊神社境内の藤棚のふもとで茶店を営んだり、京都府立植物園の中で珈琲等を扱うパーラーを経営していたそうで、店内には当時の写真が残されています。

唐板の独特の幾何学模様は、鉄板の上で生地が水分を吹き出したときにできたものだとか。
こじんまりとした店構えながら、疫病除けのお供えとしてだけでなく、おやつとしても茶席の干菓子としても長年愛されてきた素朴なお菓子は、お取り寄せも可能です。

おうちご飯を楽しむ

4月13

takeout

週末の夕食は、岩倉のフレンチレストラン「エヴァンタイユ」のテイクアウトを利用しました。
近隣であればデリバリーもしてもらえます。
ここ最近、カフェを一人で切り盛りしていた知人も先日とうとう休業に踏み切りましたが、近所の人からの要望を受けて、閉めたお店のキッチンでお惣菜作りをしているそうです。
その知人に問い合わせたところ家族一組での貸し切り利用を提案して頂いたのですが、こちらからはメニューのテイクアウトが可能か尋ねてみました。
テレビからの報道によると、新規でそのサービスを始めるお店にとっては容器の調達が難しい場合もあるとか。
なので、知人にはこちらから容器持参でテイクアウトをお願いする事にしました。
衛生面に気を配りながら、仕事や家事・子育ての傍ら、年齢層の異なる家族全員分の食事を毎日3食用意するのは本当に大変なこと。
飲食店側も来客が無いまま経費をかけてお店を開け続けるのは本望では無いはず。
各地でもお弁当の販売やテイクアウトを始めているところが増えてきているようです。
皆さんも、持ち帰りやデリバリーの必要性が出てきた時には、こんな感じでご近所や馴染みのお店にご相談されてみてはいかがでしょうか。
2020年4月13日 | お店, グルメ | No Comments »

大原の温泉と味噌鍋

4月6

oohara まだ桜も咲いていない頃の話なのですが、家族で春先の大原山荘にて味噌鍋を頂きました。
自家用車で食事の前に早めに到着して、温泉に入りたい人は大原温泉へ。それ以外の人は外の足湯カフェでリラックスもできます。

既に外国の観光客が少なくなってきた時期だったので、広い座敷の一席に通されたときは、お客は私達のみ。
その後、一組が来ては定食を食べて去り、もう一組来ては去り、という具合で、小さな子供連れでもゆっくりできました。
入り口に売られていたのと同じ味噌でしょうか、大原で育ったみずみずしい有機野菜と香ばしい地鶏が溶け合う自家製樽出し味噌は、地元産キヌヒカリを使用した麹を48時間寝かせたものだそうで、こくがあって美味しい。
誤魔化しのきかないシンプルな料理こそ、素材の良さが現れますね。
野菜も鶏も更に一人分追加して、身体がよく温まりました。

大きな窓から見える山里ののどかな景色。街の中心部から半時間程で澄んだ空と静けさを味わえるコンパクトさも京都の魅力のひとつですね。
また安心してお出掛けできるようになったときの、ご参考までに。

妙顕寺の桜

4月1

myoken

通院の予定があり自家用車で京都市内を走っていると、だいぶの開花が進んできているようです。
かつての混雑ほどでは無いものの、週末の四条通り沿いはそこそこの人々が往来していて驚きました。
祇園を離れ、堀川寺之内へ。本堂が広く開けていて人同士の接触も少なそうだと思い、妙顕寺で下車しました。
人影もまばらで静かな境内は、染井吉野が可憐に咲きこぼれ、枝垂れ桜はピンク色の蕾を膨らませて出番をひっそりと待っているようでした。
中に入ると、青い苔が美しい坪庭に出逢い、そこに流れ込んだ風に孟宗竹が微かに揺れていて何とも涼しげ。
いつもなら、訪れた感想を色々と書き連ねるところなのですが、どうも筆が進みません。
人が少ない所を観光してください、とは安易に申し上げられません。
ですが、今年の桜が散ってしまっても、桜の木や咲いている場所が突然無くなるわけではありません。
にわかに吹いた風に舞い散る花びらの奥に、うねるような幹の逞しさを観ていると、これらの桜は、私達が生まれるよりずっと前から毎年花を付けてきたのかもしれません。
人間が大騒ぎしている外の世界とは違う時間が流れているようでした。 →妙顕寺の桜の画像はこちら(e京都ねっと公式フェイスブック
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