e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

誰かに贈りたくなる八百屋さん

2月5

loja
錦市場より少し北を歩いている時、実家から「ロジャヴェルデさんで、キャベツ買って来て」との連絡が入りました。
店名はポルトガル語で「八百屋」の事だそうで、まるで外国の花屋さんかと見間違うような瀟洒な店構え。
花のギフトのような「京野菜アレンジメント」が人気で、いつ行っても配送で忙しそうです。
かごに並べられた野菜は、茎は太くしっかり、葉は美しく肉厚、身も詰まっていそうです。
なんと毎朝丹波から運ばれているそうで、自宅近所のスーパーの野菜と比べて、どれもどっしりと大きくて、大地を感じさせる力強さがあります。
美味しい野菜が手に入ったら、凝った味付けはせずシンプルに食べたいもの。小房に分けたブロッコリーとカリフラワーの袋詰めがあったので、家で蒸して岩塩とオリーブオイルやマヨネーズだけを付けて、ほくほくと頂きました。
「野菜は持ち歩けないわ」という観光の方には、オンラインショップを利用するか、入り口近くに置いてある「根蕈果KONSINKA 乾燥野菜チップス」がおすすめです。
無添加、ノンフライなのに、野菜ときのこ、ドライマンゴーの甘味が十分に感じられて、ちょっとつまむつもりがあっという間に完食してしまいました。
でも、野菜だから食べ過ても罪悪感はありませんね。

2019年2月05日 | お店, グルメ | No Comments »

白味噌雑煮と花びら餅

1月17

zouni
新装の南座に、新たに和菓子の老舗「とらや」の喫茶室が入ったとの嬉しい話題を聞き、お邪魔してみました。
時間はランチタイム。ちょうどお品書きの冒頭にあったので、
「とらやさんのお雑煮ってどんなんやろ?」
と試してみることに。
一口大の小芋や金時にんじんが、まるでホワイトシチューのように顔をのぞかせる、京都の白味噌仕立てのお雑煮
ん?うちのと同じ味?」
もともとが限られた食材から作られる汁物だし、我が家と同じ本田味噌を使用しているのなら似るのは必然的。
これはやはり、他府県から来た人々が異文化を体験するためにあるメニューですね。
「同じ1400円くらい出すなら、花びら餅にすれば 良かった…」と激しく後悔。
「そりゃそうだろ!」
と総突っ込みが入りそうなところですが(もちろんお雑煮は美味しかったです。周りの殆どの人が注文していました。)、既に汗ばむくらいにお腹が温まってしまい。
とらやに来て甘いものを食べずに帰るなんて、勿体無くてできる筈がありません。
きなこあんみつのミニサイズで口直しとなりました。

2019年1月17日 | お店, グルメ | No Comments »

文化は「食」から

12月19

imura
お正月準備を始めるとされる「事始め」よりもずっと早くから、お歳暮需要で賑わう百貨店。
大幅に増床し、リニューアルされたジェイアール京都伊勢丹地下一階の食品フロアが話題になっています。
特に変化が顕著なのはお菓子や酒のコーナーで、パン屋も多くの有名店が入店した模様です。
菓子編集のコーナーはその品揃えから、「京都土産の定番」から「関西限定土産」、「現代版日本土産」に範囲が広まった事を象徴するような展開でした。
京都はリピーターも多いので、「定番の進化系」が最も安心感や話題性が求められるのでしょう。
また、体験型イートイン空間「TASHINAMI」が新たに設けられ、喫茶室「菓子のTASHINAMI」では、フロア内の約100ショップ・3000種類以上の和洋菓子からバイヤーが選定した旬の菓子と、日本茶やコーヒーを合わせたメニューが提案されています。
旬の銘酒と酒肴を嗜む割烹風カウンター「酒のTASHINAMI」では、京都を中心とした老舗料亭やホテル、レストランの酒肴と、バイヤーやスタイリストがおすすめする旬の銘酒を気軽に楽しめるとあり、既に何組かの大人が談笑していました。
後者は席に限りがあるので、ぜひ一度予約してみたいと思いました。
反対側の和洋酒ゾーンはガラッとシックな装いとなり、700本を貯蔵するというワインセラーや全国120蔵の日本酒を揃えています。
新たな京都の食の玄関口。「新幹線の待ち時間に寄ろう」なんて言ってると、時間が足りなくなりますよ!

2018年12月19日 | お店, グルメ | No Comments »

アートを多角的に発信する

11月5

y
もとはスナック等が入る祇園の雑居ビルが、ギャラリーやカフェ、イベントスペースを内包した複合施設「y gion」として生まれ変わり、白く長い暖簾をたなびかせています。
イベント開催中は反対側に併設されたカフェのキッチンも稼働し、連動した企画が楽しめるようになっているそうで、訪れた当時は地球環境をテーマにした現代アート展に合わせて、なんと昆虫食の会が開かれていたとか。
なお、通常の企画展の期間中は「カカオ∞マジック」のローチョコレートメニューが楽しめるのでご安心を。
また、屋上には「sour」による期間限定ルーフトップバー「サワーガーデン」、5階にはレコードショップ「JAZZY SPORT KYOTO」、「CANDYBAR Gallery(キャンディバーギャラリー)」が入居しています。
DJターンテーブルやミキサーも備え、結婚式の2次会や忘年会といった利用もできますが、ただアートを並べるだけでなく、ビル全体で多角的に展開することをコンセプトとしているようです。
スペースの窓からは夕暮れの鴨川、カフェの窓からは東山と夜の海の様に波打つ瓦屋根を見下ろし、これもまた、京都の古美術の一面を見せてくれました。

国際化とバランス感覚

10月30

fat
駅の改札を出ると、目の前を魔女やモンスター達が通り過ぎていました。
階段でも、仮装した人々と何食わぬ顔ですれ違い、ただ姿かたちが異なるだけなのに思わず笑いがこみ上げます。
ハロウィンもすっかり日本の風物詩のようになってきましたね。
そんな折、かわいい魔女の顔がいっぱい並んだ、「ファットウィッチベーカリー」のブラウニーを頂きました。
NYのチェルシーマーケットに店舗を構える専門店の商品が、京都でも購入できるとのこと。
ブラウニーと言ってもココア色のものだけでなく黒糖や白あん味などもあり、ちょうど和菓子の松風をぎゅっと押し固めたようなむっちりとした食感なので、珈琲や紅茶だけでなく抹茶にも合いそうです。
贈り主はちょうど煎茶道の稽古場で、ハロウィンの趣向としてこのブラウニーが登場し、好評だったそうです。
昔から日本人は舶来物が大好き。採り込んで真似て、やがて日本独自の進化を遂げていきます。
数十年ほど前は、京都に東京資本のお店が入ると京都人が眉をひそめていた現象もありましたが、今は外国から人気ブランドが続々進出中、人も文化も国際化しています。
昔ながらの店が淘汰されてしまう、外国人労働者も当たり前、といった声も無きにしもあらずですが、
日本人として守るべきは何か、変わるべきは何か、いつだって問われるのは自分たちのバランス感覚なのだろうと思います。

2018年10月30日 | イベント, グルメ | No Comments »

南座とロシア料理

10月17

kiev
京都市とウクライナの首都・キエフ市が姉妹都市として結ばれた1972年から、南座のすぐ近くのビルで営業している「レストラン キエフ」は、祇園という花街の立地ながら本格的なロシア料理とウクライナ料理が味わえるお店として知られています。
アンティークのルビーのような滋味深い「ボルシチ」、むちむちさらさらな子供の手のような「ピロシキ」に始まり、十勝のマッシュルームが沈んだ濃厚なクリームをパンに浸して食べる「グリヴィ」のおいしいこと。
「花」か「月」かで味を選べる「ヴァレーニキ」は、まるでギョウザのような生地にクリームチーズがくるまれ、冷たく温かいデザートでした。
どれもお店の貫禄と相まって、現在の洋食ではあまり出会えなくなった「むっくり」とした、懐かしくー温かみのある味わいでした。
家族連れでの来店も多いといい、ベビーカーのままでも入店可能です(おむつ台はありませんが、ベビーカーごと入れます)。
何故か歌手の加藤登紀子さんの歌声がよく流れていると思ったら、お兄さんがこのお店を経営されているそうですね。
夏はビアガーデンでも知られていますが、これから空気が冴えてきて、またまもなく南座がリニューアルオープンする季節に嬉しいお店です。

2018年10月17日 | お店, グルメ | No Comments »

味の記憶

8月14

curry
暑くてもホットなものが食べたくなるのはなぜ?
帰省したときに食べた「うどん わだ」のカレーうどん。
下鴨にあった「しみず」で修業していた人が名物のカレーうどんの味を引き継ぎながら独自にアレンジしたものだそうです。
お店の方いわく、持ち帰って自宅で仕上げる場合は、とろみの付け方にちょっとこつがいるようです。
お腹に流れ込んだ温もりと湯気を受けて、額に浮かんだ汗を扇風機の風が乾かし、暑いやら涼しいやら身体はもう大騒ぎです。
もう随分昔のことなので、「しみず」のカレーうどんの味がもはやどの様であったか、文字に起こす事ができませんが、かつて児童公園の横にひっそりと建つお店の小上がりの畳の上で正座しながら、だしの香りとルゥが絡む麺をすすっていた事を思い出しながら、頂戴しました(画像は持ち帰りを自宅調理したものです)。
生風庵の雪餅、グリルよね田のハンバーグ…今やお目にかかることも叶わない名店の味
。「喫茶マドラグ」や「喫茶ガボール」にある「コロナの玉子サンド」のように、誰かに引き継がれていたらなあ、と今でも思い返します。

2018年8月14日 | お店, グルメ | No Comments »

和食の粋の詰め合わせ

6月26

nosi
京料理 乃し」のお弁当を頂きました。
つややかなお造りに香ばしい八幡巻き、優しく甘く煮ふくめたもみじ麩に、淡く可愛らしい色合いのあられ揚げ。「和食の美味しいもん」が全部揃っています。
料亭が主催する料理教室や、茶事に伴う懐石料理の裏方を手伝う時にいつも驚かされるのは、ほんの小さな一品でさえ手間暇が掛けられていたりするということ。
食材の表面の照り、青菜の鮮やかな色、食する人の口に運ばれるまで時間を経過していても損なわれない味わい。
それら全てに理由があるのですが、そんな理屈を知らない家人も「美味いな…」と箸を止めてしみじみ。
これだけの品数が彩りよく入っているという事は、当然ながら素人ではとてもできませんね。
持ち帰りの折詰は2700円から、画像の松花堂弁当は4320円でした。お店で食事したとしても、祇園や中京区にある同等のお店と比べるとリーズナブルな価格帯です。
京都旅行帰りの新幹線での贅沢な余韻に、外出が困難な方とのお食事会に。
「Bentou」が世界にも定着しつつあるのなら、こんな和食の形も広く知ってもらいたいですね。
ぜひお店にも伺ってみたいと思います。

2018年6月26日 | お店, グルメ | No Comments »

お茶の個性を知る

6月18

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美味しいお茶が頂けるお店は京都に幾つかありますが、「茶菓 えん寿」は、単一農園単一品種(シングルオリジン)の日本茶を扱う珍しい茶房です。というのは、日本茶はブレンドによって味の特徴を決めるからです。
他の茶葉を合わせないため、その産地だけの、あるいは生産者の個性がストレートに現れると言えます。
スモーキーな薫りがするもの、ミルクの様な味にふくらみのあるものなど、ひとつひとつ自己紹介の如く詳細に書かれたお品書きを読んでいるだけで楽しくなり、なかなか一つに絞れません。
普段は宇治茶を飲む事が多いので、他の産地の釜炒り茶を選んでみました。それも、標高の高いところで採れる山茶を、おばあさんが8時間かけて釜炒りしたというもの。これが飲めるのも、おばあさんがご健在なうちとのこと。
野趣にあふれた大味かと思いきや、味や香りも上品で透明感のある味わいでした。
かつてはどの家庭でも、畑の端っこで茶の木を育て、自前のお茶を炒って飲んでいたと聞きます。それこそ、家庭ごとのシングルオリジンですね。
「なぜ太秦に出店したのか?」とよく尋ねられるそうですが、夕方の大映通り商店街の、のんびりとした昔懐かしい空気感に触れていると納得です。
昔は当たり前だった光景が、今では珍しいものとなってしまった事は、少し物寂しい気もしますが、若い人には新鮮に映るのかもしれませんね。
お茶のお供には、これまた珍しい白小豆の羊羹を。
物腰柔らかな店主さんは、京菓子の老舗「老松」で菓子職人として18年間修業を積んだ経歴を持ち、和菓子のテイクアウトを頼むと、わざわざ蒸し直してくれました。
店内は意外に小さな子供連れの家族が多かったのですが、店主と向かい合って割烹のようにお話できるカウンター席がおすすめです。

2018年6月18日 | お店, グルメ | No Comments »

妙心寺・龍安寺近くの子連れカフェ

5月21

home
先週お伝えした妙心寺大雄院から徒歩5分ちょっと。子供連れでもくつろげるカフェ「HOME」があります。
点前にテーブル席と雑貨、畳の座敷席の先の大きな窓の前には、大人も心躍るような、たくさんのおもちゃと本棚が。京福「龍安寺」駅の路地裏にあるので、時折電車が通り過ぎるのが窓から垣間見え、電車好きな子供も喜ぶかもしれません。
自身も母親であるオーナーさんは、赤ちゃん連れのママさん達に、ベビーカーを置くのを手伝ってくれたり、「おむつ替えもしてもらって大丈夫ですよ」と座布団をすすめてくれたりと、ごく自然に気遣ってくれます。
数秒でも子供達から目を離せない毎日の育児の中で、ほんのひと時でも子供達がそれぞれの遊びに没頭してくれたら、ママさんもお茶や甘いものを楽しむゆとりができるというもの。
赤ちゃんを横たわらせておける、おもちゃがある、なにより店側も客側も子連れに理解があるというのは、周りに遠慮しがちな普通のカフェよりもずっと安心感があるのです。
木のテーブルと椅子や暖かな照明が作る、ミルク多めのカフェオレのような配色の店内。
外に出れば、行き交う人がオーナーさんにひと言、ふた言立ち話。
下町の人間同士の懐かしい距離感がそこにありました。

2018年5月21日 | お店, グルメ | No Comments »
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