e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

祇園で気軽に

11月7

irodori
夜の祇園。「どこで食べよ?」
友人が連れて行ってくれたのが建仁寺の近く、大和大路を下がり団栗通りを東に入ったところにある「京おばんざい・串揚げ 彩り」でした。
女性一人でも入りやすく、祇園でもお手頃なお店です。
店主の趣味か、店内はずっとミスチルの曲がかかっていて肩肘張らない雰囲気。

飲み物の種類も豊富で、日本酒のリストの中から、飲みやすいものをウエイターさんに尋ねると、「甘口ですか?辛口がいいですか?それならこちらは…」とテンポよくオーダーが決まります。
他のお客の皿をきびきびと運ぶ合間に、悪酔い防止の和らぎ水も持ってきてくれる自然な気配りも嬉しい。
当たり前のことですが、「愛想のいい接客」は誰にでもできるもので、それがお客への思いやりとお店への愛着、商品知識がベースになっていると「気持ちのよい接客」になります。
再び国内外から京都の風情を求めて人が訪れる観光地には、その様なお店が残っていって欲しいと願います。

きめの細かい衣に包まれカラっときれいなキツネ色に揚がった筍や茄子、焼き鳥などを、お酒をちびちび呑みながら少しずつ。
「空いてますか~?」としょっしゅう戸を開ける人がいて、また観光地の中にありながら、行列ができるという訳でもない、程良い人気ぶりでした。
公式Instagramにも「お一人様から御家族、0歳の赤ちゃんも」とのこと。
呑む人も呑まない人も、祇園で誰でも安心して立ち寄れるお店ですね。

2022年11月07日 | お店, グルメ | No Comments »

駅の喧騒から離れて楽しむお茶

10月18


aotake

京都駅からそう遠くない距離感、落ち着いた風情でゆっくりとお茶を飲みたい。
そんなお店がありました。
京都駅から北東へ徒歩約8分の「aotake」です。

京都に古くから住む人の家を訪ねるように狭い玄関に入り、引き戸を開けて中へ。
22年に農林水産大臣賞玉露の部で受賞した京田辺市の茶園の手摘みの宇治玉露などの日本茶や中国茶など、四季折々の厳選された美味しいお茶やタルトを頂くことができます。
気軽に手に入るスナック菓子なら、家の冷蔵庫から出したお茶やジュースで流し込むようにぺろっと食べてしまいますが、旬の果物がぎゅっと詰まっていて手間暇かけて作られた食べ応えのあるお菓子には、それに見合った飲み応えのあるお茶や器がやはり合うような気がします。

2階の座敷では、お茶会や日本茶の淹れ方のプライベートレッスン、古建具活用講座などこれまで様々な催しがされてきたようです。
その中で「ふて゛文字教室」に興味があったので、参加してみる事にしました(詳細はまた後日)。

お店の隣の古民家前には「七条仏所跡」の駒札があり、近隣には紅葉さんぽが楽しめて煎茶道にゆかりのある渉成園もあります。
席数に限りがあるので、4名以上での利用の場合には、事前に連絡を入れることをおすすめします。

宮津の海鮮グルメ

9月13

kane
天橋立が国内初の名勝に指定されてから2022年で100年。
しつこく丹後ネタを引っ張りますが、宿から徒歩で行けるお食事処もご紹介しておきますね。
旅に「食」は付きもの。お付き合いください。

夕食は宿のオーナーからの口コミで、七輪焼きと丹後の旬の一刻干し「カネマス」へ。
2階のお座敷を家族水入らずの貸し切りで利用させて頂きました。

保存のためではなく、魚本来の旨味を凝縮させるため、限りなく生に近く薄味に仕上げられた一夜干しです。
海鮮ならたくさん食べても罪悪感無し!子供達には香ばしく焼いたイカが人気でした。
食材も調味料もその土地のものにこだわり、「こどもピーマン」など野菜も色鮮やかで新鮮。締めは味噌を塗った焼きおにぎりでした。
女性杜氏が造られたという赤い日本酒「伊根満開」はまるで食前酒のように甘いので、お酒を初めて飲む人にも飲みやすいかもしれません。

翌朝は、「海味鮮やま鮮」で海鮮モーニング。
焼魚に煮魚、刺身…どれをメインに選ぶか悩むのが旅の贅沢。
卵かけご飯の白身は、ふわふわのメレンゲ状でした。
花街の町家のような外観で、上階はお稽古事に使われているようです。
向かいは、店主が現役レスラーという「プロレスバー」でした。

魚市もあるこの近辺は、京都市内の観光地の様に土産物屋が乱立するでもなく、地元の住居と溶け合う程良い観光地化が好感持てました。

340gへの挑戦

8月31

fc
8月も終わり。京都では小学校も始まりました。

話題が前後しますが、先日ご紹介した送り火鑑賞スポット周辺のお食事処は、
エフシーダイニングテーブル」というステーキのお店。
「胃にもたれないので最近気に入ってる」という父からの情報です。
主にアンガス牛、厳選した冷蔵熟成牛肉を使用しているそうです。

画像は、アンガス種のサーロインとリブアイステーキ各340g。
誰もが耳にした事のある「サーロイン」。
「サー」とは称号の事で、牛肉の中で唯一称号が与えられた部位なのだそうです。
赤みと脂身がきれいに分かれたアンガス種のサーロインは、噛み応えがありました。
熟成したアンガス種のリブアイは、ステーキ肉としては最上級とされ、肉質柔らか。
いずれも、テーブルの上に置かれてからも徐々に熱が中まで通っていくので、目の前に運ばれて来たら何はともあれ、堅くならないうちにすぐに味わうのがおすすめです。

なお、340g以上完食した人は、番付表に記入できるとのことで、一部の壁には手書きのメッセージがびっしり。
立地柄、学生さんが多いようで、お店を訪れたグループも大学生らしき男子だち。
若者でも気軽に来れるステーキハウスという事ですね。
340gに挑戦したのは初めてでしたが、意外に難なく平らげました。
でも家族でシェアしていたせいか、番付表は頂けませんでした。残念!

お肉がまだ上手に食べられない小さなお子様には、
国産本格ソーセージが食べやすいです。席数が限られるので、予約が無難です。

波も人も穏やかな町、伊根町

8月25

ine 子供の頃から何度となく「海の京都」こと京丹後方面へ家族旅行をしていましたが、今回は伊根町へ。
ちょうど直前に幾つかのテレビ番組紹介されていたそうですね。

朝は「もんどり漁」が見学できると人気の舟屋ガイドさんによるツアーを利用したかったのですが、その日は催行無しだったので、まずは海上から伊根町を象徴する舟屋群を一望!
お天気が良ければ大型の遊覧船の甲板に出て、広い青空と伊根湾の狭間に立つのも良いですが、盛夏では日差しを遮る屋根付きの小型の海上タクシーがおすすめかもしれません。
映画『釣りバカ日誌』や朝ドラ『ええにょぼ』のロケ地となった場所等も教えてもらい、「サスペンスのロケも多く、毎回人が死んでます」とのジョークも飛びます。

昼食は今春開店したばかりの人気店「食事処うらなぎ丸」へ。11時過ぎの時点で既に数組が順番を待っていました。
毎朝定置網から水揚げされる魚介を使ったお造りも寿司もボリュームたっぷりの定食なので、家族でシェアすれば欲張りランチに。海鮮が食べられない人には唐揚げも。

徒歩で伊根町観光案内所へ戻って「舟屋3か所巡り」を申し込み、それぞれ趣の異なる舟屋に入らせてもらいます。
木造船が主流だった頃に、船が痛まないようガレージとして海上に設けられた舟屋。
ちゃぷちゃぷと優しく打ち付ける波音に、今すぐ蒼い海の中へ飛び込みたくなりました。

海底がすり鉢状で、青島という自然の防波堤によって年中波が穏やかな港町の伊根町。
昔ながらの漁暮らしとウォーターフロントの環境を活かしたお洒落なお店がさりげなく共存していて、京都市内の観光地とはまた違った落ち着きがあります。

今回は幼子連れだったので、宮津の宿泊先で休むべく昼過ぎで切り上げましたが、舟屋の民宿風の宿や、リノベーションされた宿、海を臨む素敵なカフェもまだまだたくさんあるようです。
また次回も続きを楽しみたいと、気持ちが穏やかになる風情の町でした。
その他の旅の記録はまた後日。

宇治で晩ごはん

6月29

afuhi 先日宇治を訪れた際に感じたのは、「いつの間にか、新しいお店がどんどんできている!」。
寺社が閉まる夕方になると、宇治橋商店街は軒並み暖簾を降ろし、昼間は抹茶ソフトクリームを片手にそぞろ歩きをしていた人達の姿もなくひっそりとしています。

夕食を採る場所を求めて歩いていると、「大阪屋マーケット」という横丁の風情の市場があり、どうやら多くの人がここに吸い込まれていったようです。
立て看板を見ると「SINCE 1962」とあり、「そんな前からあったの?」と自分達もついついその中へ。
10以上の店舗が入っており、営業日も様々。
ちょい呑みできる居酒屋の熱気もあれば、反対側には落ち着いたテーブル席のレストランもあり、駄菓子屋や整体医院まで入っています。
本格ナポリピッツァに強く惹かれたのですが友人の好みに合わず、次回は必ず行くと心中でキメて、市場を後にしてまたうろうろ。

薬膳料理 茉莉花」も残念ながら定休日という事で、行き着いたのが「afuhi uji」。
はるばる宇治へやってきた大原の野菜をふんだんに使った、おじや風リゾットとパスタのお店です。
町家のおざぶに歩き疲れたお尻をやすませて、豆タイル貼りのおくどさんにどっさりと置かれた野菜を眺めながら待ちます。
「大原野菜プレート」はまさに自分好みで、花束の様に鮮やかな多種多様な野菜が盛られ、オリーブオイルやミネラル豊富な塩、バーニャカウダソースを付けて歯応えを楽しみながら頂きます。
久しぶりにこんなご馳走サラダが食べたかったのです。
「茶粥風」のおじやんリゾットも、使われるお茶を緑茶か抹茶か選べるのは宇治ならでは。
塩加減もちょうど良く、鯛とも相性がよく、家でも真似して作ってみたくなりました。

平等院やお茶屋だけを巡って帰ってしまうのは勿体ない。
間もなく鵜飼も始まるので、夜も歩きやすくなるでしょう。
夕暮れの宇治川を歩いた後は、夜のお食事も楽しんでみてくださいね。

京都の「里」・大原

6月1

picnic
京都バス停留所「大原」のあるバスロータリーすぐの階段をとんとんと降りたところに、畑の中で食べるカフェスタンド「Picnic OHARA」があります。

可愛らしいキッチンカーで注文した品を受け取って、土の上を歩きながら畑のあちこちにある小屋やテーブルセットなど好きな席に腰掛けます。

もちろんこの畑で収穫した食材も使用されており、川のせせらぎを聞きながら、採れた場所で「いただきまーす」。
その日のメニューは、自家製の柚子ジャムを隠し味にしたちょっとスパイシーな「畑のカレー」やブレンドコーヒー、「ゆずジンジャー」「ぶどうジュース」など。
「畑のたい焼き」は、もちもちの米粉生地によもぎを練り込んだりクリームチーズや紫芋、バターを挟んだりと、ホットサンドに近い印象でした。
「おやさいジュレ」は昆布だしが効いていて、生のサラダを食べるよりずっと美味しい。

少しだけひんやりとした空気と土からの心地よい湿気、思ったより豪快な音を立てる小川や、様々な形の薪がきれいに積み上げられている様でさえ、我々にとっては新鮮な光景でした。

そこからぶらぶらと歩いていると、緑蒸す小川に面したテラスが設けられたり、道具完備・アドバイザー付のシェアファームに併設されたカフェなど、
京都市中心部から1時間足らず、バス一本で来れる「京の里山」・ 大原にはあちこちにぽつぽつと、周辺の豊かな環境を生かしたお洒落なお店ができていました。

京都のナイトライフは…

5月18

samgha 「久々に京都のナイトライフを楽しんでみようかな」と思い立ったものの、
今の時分に夜間拝観をやってるところは思いつかず、日曜の晩にクラブという気分でもなし(歳でもなし)。
ふと思い出したのが「salon&bar SAMGHA」(旧店名「京都坊主BAR」)でした。

行ってみたいと思いつつ、なんともう開店から10年とのこと。
奇しくも現店名に変えてから1周年の満月の日のコンサートがあるというので、速攻で決めました。

本能寺の変跡碑にほど近い場所に建つお店の中へ、半ばミーハー心で入ったところ、
想像以上に落ち着いた空間で、お客の年齢層も高めでした。
アペリティフ(食前酒)やハーブティーを頂きながら、相席の方々と談笑。

小鳥の囀りのようなリコーダー、音色で一瞬にして中世へと誘ってくれるリュート、床からも伝わる重厚な音が心地良いヴィオラ・ダ・ガンバ、繊細で華やかな電子ハープシコード(チェンバロ)のアンサンブルが、
バロックから仏教讃歌まで、主に花をテーマとした短い曲がたくさん奏でられました。

合間に、浄土真宗本願寺派の住職であるマスターの法話があるのがこのバーならでは。
仏教に限らず神道の由来にも触れるところから始まり、
「”罰が当たる”とは不幸な出来事が起こる事だけではなく、”方向転換”を教えてくれているのではないか」とのお話でした。
瞑想では、優しいことばが降って来るような静かなひとときを共有し、後半の演奏はなんだか夢心地のまま聴いていました。

こころに何かもやもやを抱えているようなとき、お坊さんとお話してみたいと思ったとき、
お寺の門戸を叩くのは気が引けますが、こんなバーなら仏教の観点からの気づきがもらえるかもしれませんね。

薄暗さの心地よさ

5月11

ma 東寺から南へ少し下がったところに、「日本茶空間 間」があります。

まるで旅館のようなエントランス(誰もいませんが)を通り中へ入ると、アンティークショップの様な茶器とオリジナルの食器、統一化されたパッケージのお茶や毛筆で書いたひらがなを模したピアスなど、お茶にまつわる商品が並んでいます。

カウンターやテーブル席のある部屋に入って暫くしてようやくお店のスタッフが現れ、試してみたかった「お茶をかけて食べるお茶漬け菓子 茶妙」をお願いしました。
3種のお品書きから選んだのは、「いと達」製の薯蕷饅頭に、温かい玉露を注いで頂くもの。
オリジナルな和菓子と玉露という高級茶との組み合わせなので、なかなかのお値段です。
「映えそうではあるけど、本当に美味しいの?」と少し懐疑的に口に運びましたが…「これは”あり”かも」と思いました。

温かいお茶が、中が透けるほどに薄い薯蕷饅頭の表面をやわらかく撫で、ふやけた皮の中の餡をお茶に浸します。
旨みの強い玉露はまるでおだしのようで、糖度20%のあんことよく合いました。

他にも抹茶をかけるもの、葛まんじゅうに釜炒り茶をかける季節限定のものもありました。

もとは炭問屋だったという、町家や蔵のような古い建築で、陽の光が入るところだけ眩しく輝いています。
壁もお皿も真っ白で眩しいお洒落なカフェが苦手な自分にとっては、
高い天井から薄暗い空間を身体が沈んでいくように、心が落ち着いてニュートラルな状態になっていくのを感じました。

日本茶の香りをベースとした「パーソナル調香」が毎週金曜日にあるそうなので、また足を運んでみたいと思います。

ご馳走系パフェでエネルギーチャージ

4月5

tukuru   京都御苑でのお花見の前に立ち寄ったのが、「お菓子 つくる」。
店内は6席のみなので、グループのお客は揃ってからでないと並ぶ事はできません。なので、「おやつ」と言われるランチタイムの営業の1時間前から人が並び始めていました(テイクアウト利用の場合は入店できます)。
今回のお目当ては「イートンメスな苺パフェ」。
「イートンメス」とは、メレンゲにホイップクリームや果物を混ぜて作ったイングランドの伝統的なデザートのこと。

目の前でパフェが作られていく様を見られる割烹スタイルで、スタイリッシュぴかぴかにで手入れの行き届いたキッチンやカトラリーも見どころです。
先立って、「デザートの前のデザート」と飲み物(2種選べます)が出されました。
吉野屑で作られた豆腐やピンクレディという名のりんごと金柑の上に、大原キャベツが春らしい若々しい緑を添えています。

公式インスタグラムにパフェの手描きの図解が紹介されていたのですが、
てっぺんのイートンメスの下には、多重な層の合間も彩る大きな粒の苺(やよい姫)、香ばしくて歯ざわりの良いメレンゲ、カモミールのクリーム、散らした可愛らしいハコベの葉(春の七草の一つ)、アニス 東方美人のシロップ、噛むと洋酒がじゅわっと染み出すサヴァラン、東方美人のゼリー、カルダモンとカキドオシのおもち、生口島レモンアイス、最後に練乳ミルク。
一つのパフェが完成されるのにどれだけの労力と試作がかけられているのか想像できますね。

重なる色彩とボリューム感、交互に現れる食感の違いを楽しめるのがパフェの魅力。
クリームはノンシュガーか、もしくは上質な砂糖で甘さをだいぶ抑えてあるようで、色んな食材が入っていてお腹が満たされても重くありません。
壮年の男性がドリンクを飲みながらパフェの完成を気長に待つのも頷けます。
パフェと共に人気のフレンチトーストを注文したおひとり様女性もいましたが、いつの間にか両方のお皿をきれいにして先にお店を後にしていました。

もともとパフェは大好物で、これまで生クリームのたくさん入った甘くて背徳感たっぷりのパフェを疲れた時のご褒美にしていましたが、今回のご馳走系パフェは、自分へのエネルギーチャージになりました。

2022年4月05日 | お店, グルメ | No Comments »
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