e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

八瀬のもみじ

12月9

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先月末は名残りの紅葉を求めて歩き回りました。

叡電「八瀬比叡山口」駅から徒歩数分、「ケーブル八瀬」駅のすぐ手前にある「八瀬もみじの小径」はどんな所なのだろうと。
かつて「八瀬遊園」があった約3,700㎡の敷地が傾斜のある散歩道に整備されており、これまで「知る人ぞ知る紅葉の名所」だったようです。

やはり紅葉の盛りは過ぎていましたが、赤く染まった一面の落ち葉をふかふかと踏みしめる感触が、普段コンクリートの地面で固くなってしまっていた足裏に心地いい。
ラジオ塔や水力発電所の跡、平安遷都千百年記念橖が点在していて、寺社と紅葉がセットの場面が定番の京都としてはひと味違う景色です。

約300mの回遊路のあちこちにベンチがあり、周辺にもライトアップ期間中のみ昼から出店しているキッチンカーや臨時の休憩所もあるので、珈琲等の温かい飲み物やおにぎり、パニーニといった軽食も手に入ります。
これが紅葉の色付きの盛りであれば、お腹を満たしながら紅葉もお腹いっぱい味わえるスポットだと思いました。
近くに瑠璃光院エクシブ京都八瀬離宮への入り口もあり、電車の乗り換えの待ち時間を過ごすのにいい立地です。
来秋のご参考までに。

「ライトダウン」を楽しむ夜間拝観

12月2

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「せっかくの京都だけれど、紅葉狩りにはちょっと遅いかな…」と肩を落としている人におすすめの催しがあります。
妙覚寺妙顕寺妙蓮寺の日蓮宗3カ寺にて「まるごと美術館」が12/6(日)まで開催されています。

妙蓮寺は他の会場から歩いて堀川通りを渡らないといけないのですが、その分異質な空気が漂っていました。
今年のテーマは「ライトダウン」だそうで、人影の無い暗い境内に踏み入り山門をくぐった瞬間から音声が流れてきて、どきりとします。
受け付けを済ませると再び闇の中へ。最初の部屋で、いきなり眩しい光と共におりんを鳴らす手首が浮かび上がり、思わず「ぎゃー」と、まるでお化け屋敷に入った客の様なリアクションをしてしまいました。
これは、普段私達が視覚で感知できない「宇宙線」を捉えた瞬間におりんを鳴らす装置という理化学的なアート。
この作者が主催する「ジェダイトレーニング」というライトセーバーを使ったイベントに参加してみたかった!

またある部屋は、中央に据えられたモニュメントに近づくと、ある音声が流れるという「ソーシャルディスタンスの春」というアートなのですが、恥ずかしながらこちらでもびびってしまいました。
決して肝試しというわけでは無いのですが、、取材時は他に拝観者の姿も無く、なかなかの暗さの中をお香の香りを頼りに歩く廊下や、青白く光る障子を見ながらたった一人だけで最後まで巡れる気がしませんでした。
現代の眩し過ぎる照明の暮らしに慣れた目で眺めた枯山水の「十六羅漢石庭」は、まるで月面に立ったような気分にさせてくれました。

まだまだ作品はご紹介しきれませんが、広い寺院建築の内外を行き交いながらアートを巡り、天候が良ければ特等席に座ってお月見もできてしまう贅沢な夜間拝観を、ぜひお試しください。

2020年12月02日 | 未分類 | 1 Comment »

日本文化の首都!?

11月26

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幾度となく開館延期を余儀なくされた京都市京セラ美術館の開館記念展「京都の美術250年の夢」展は12月6日までです。
当初は3部構成だった会期・展示内容等を再構成し、総集編となっています
「京都は日本文化の首都どっせ」と言わんばかりに(内心そう思っている京都人はいるはず)江戸から現代に至るまで約250年間の京都の美術を彩った名品の数々を、かつてない規模で全国から集めて紹介しています。

美術館の前方スペースを大胆に掘り下げて、昭和天皇の大礼を記念して開設されたという旧京都市美術館の姿を丸ごと残したデザインには、変化に敏感な京都人も納得!?
内装も開放感ある空間へと生まれ変わり、これまで展示品ばかりに目が行っていた意匠を再注目するようになりました。

事前予約制ですが、当日の入場者状況によっては飛び入りも可能です。
美術館全館を丸ごと楽しむなら半日では足りないので、ぜひ午前中からお楽しみください。

2020年11月26日 | 未分類 | No Comments »

伏見稲荷大社のいま。

11月18

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以前は毎回稲荷山の山頂まで登って月参りしていた伏見稲荷大社
ここ数年は代わりに地元のお稲荷さんをお参りしていました。

かつてはここに日本人がいるのか?と思うほどに外国からの訪問者が多く、千本鳥居前になると片道通行を促す横断幕や立て看板まで登場し、数珠繋ぎの行列ができていました。
先週金曜日に久々に訪れた時点では、随分人口密度が下がっていましたが、静まり返っているわけでも無く、程良い賑わいでした。

手水鉢や本殿前の鈴は使用不可となっており、屋台も営業しているお土産物屋さんも以前よりは減っていますが、土日となるとまた異なるのかもしれません。
4月1日から本殿の東側に高齢者や車椅子利用者用のエレベーターやスロープが設置され、階段を使わずに奥社奉拝所まで参拝できるようになりました。
かねてより整備されていた八島ヶ池の周りの植栽も良い塩梅に伸び、それらを眺めるように設けられた床几やテラス席のある休憩所「啼鳥菴」も、お山巡りの足を休めるのに好立地です。

ちなみに、稲荷山に点在する幾つかのお店では絵葉書が販売しており、奥村亭では切手を貼ってポストに投函する事ができます。
このポストに出された絵葉書は伏見稲荷の風景印が必ず押印されるそうですよ。

色々な変化を目にして、また新鮮なお参りとなりました。
赤くなり始めた紅葉が虹のように弧を描いていたので、今週末は朱色の千本鳥居との競演が見られるかもしれません。

高雄の空気で元気をチャージ

11月11

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夏の貴船の川床に続き、この秋は高雄のもみじ床を目指しました。
高雄は古くからの紅葉の名所のため、例年なら渋滞を懸念して自家用車で向かうのをためらうところですが、今年は外国人観光客が少なく紅葉シーズン序盤という事もあり、車の流れは比較的スムーズでした。
ちょうど「高雄もみじちゃん祭り」の開催期間中だったので、屋根が開いたスカイバスが無料で運行していました。
1時間に2本というダイヤで、タイミングが合わず乗れませんでしたが、紅葉が彩る山間を走るのは、さぞ爽快な乗り心地だったと思います。

もみぢ家の川床で琴のBGMを聴きながら湯豆腐なんて、なんてベタなんだろうと思いつつ、やはり紅葉のグラデーションが映る川面と瀧の音が織りなす渓谷の風情は足を運んでこそ。
思っていたほどまだ寒くもなく、開けた景色に行き交う人々の表情も晴れ晴れとしています。
生活圏を離れて、澱みが濾過されたような冴えた空気を吸い込むと元気が出ます。
今年はそんな当たり前な事さえも気持ちを晴れやかにしてくれるのかもしれませんね。

お土産に、道中でもみじの天ぷらや鮎の佃煮を買って帰りました。
見頃はまだまだ続きそうです。11月の土・日・祝日の11時から夕方頃まで高雄の一部の地域は車両通行止めとなりますので、ご注意くださいね。

仏さんの防炎コート

11月4

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泉涌寺の塔頭・戒光寺が特別公開(2020年11/1まで)に行ってきました。
通称「丈六さん」と呼ばれる程背の高い、全高10mの木像「丈六釈迦如来像」で知られる寺院です。

その巨体を見上げると、銀色のカーテンがご本尊の頭上を囲むように折り重なって下がっていて、「寺院装飾にしては珍しい色味だな」と思っていました。
後で聞くところによると、このカーテンはNASAの宇宙服にも使われている生地で、万一火事が起こった際にこのカーテンが落ちてご本尊を包むように炎から守る仕様になっているそうです!
ハイテクなのかアナログなのか、そのカーテンがストンと降りて仏様がすっぽり見えなくなるところを想像してみると少し笑いがこみ上げてしまったのですが、その大きさ故に持ち出しが容易でないからこその苦肉の策なのだとか。

なお、戒光寺は2023年に開創800年を迎え、記念事業として大修理が進められる予定です。
秋の戒光寺内陣特別参拝も行われるので、今のうちにぜひ。

2020年11月04日 | お寺, 歴史 | No Comments »

京都にノンアルコールのバー誕生

10月26

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京都に、ノンアルコール専門のバー「Non Alcohol Bar」ができました。

女性スタッフが多いので女性の一人客でも入りやすく、果物のカクテルが多いのも嬉しいところ。
おつまみ代わりのお菓子は、皆で手を伸ばすのではなく、一人ずつ個別に蓋付きの容器で出されます。
メニューも豊富で、ノンアルコールワインをオーダーすると、ボトルを持ってきたスタッフが解説もしてくれます。

体質的にお酒が飲めない人や運転中の人だけでなく、妊娠中や授乳中、服薬の都合で飲酒ができない人、酔いたくない気分の人でもバーの雰囲気を楽しみくつろぐことができますね。
これだけ飲めない事情がある人がたくさんいて、ノンアルコール飲料の需要も高まっているのに、なぜ今までこういうバーが無かったのが不思議なくらいです。

パスタやホットサンドなどの軽食も美味しく、カフェ利用もできるようで、幼稚園児くらいの子が座れるような小さな椅子も幾つかあり、トイレにはおむつ替えシートも。
これからは昼間はママ同士が子連れで一杯、普段は喫茶店だけど仕事の合間の気分転換に一杯、夜は飲めないパートナーも一緒にカップルで乾杯、ですね。

2020年10月26日 | お店, グルメ | No Comments »

泉涌寺悲田院と煎茶道東仙流

10月20

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今秋の「京都非公開文化財特別公開」は、かつて無いほどの長期間にわたって開催されています(※場所により期間は異なります)。
泉涌寺悲田院は、大門の手前を右に折れて、奥まったところに朱門が静かに佇む塔頭で、聖徳太子が身寄りのない老人や子供を収容する福祉施設として設けたのが始まりとされています。
坂道を登った甲斐あって、駐車場の奥から京都市街が見渡せます。

こちらには土佐光起筆の襖絵のほか、本堂では、宝冠を被り座しているもの、起立しているもの、逆手に印を結んでいるもの、3つの姿の阿弥陀如来像が見られます。
近年に快慶作と判明したという宝冠阿弥陀如来坐像は、非常に端正で、他所の仏で観るように無表情でも微笑んでいるでもなく、ニュートラルなお顔です。
頭の珍しい宝冠は、皇室ゆかりの寺院であることに配慮して創作されたのでしょうか。

また、泉涌寺悲田院は煎茶道東仙流の拠点であり、縁あって稽古場でお茶を頂く機会を得ました。
煎茶道は茶道と比べると自由な会話も多く、サロンの様な趣があります。

外は雨。指先で持つほどの小さな茶椀には、菊と鉄線を組み合わせた悲田院の紋が染め付けられています。
葉を弾く雨粒の音を耳の後ろで聞くのと、数滴のお茶の雫を舌に転がすのが重なり合うような、不思議な感覚でした。

こちらの拝観は11月1日まで。
今年の泉涌寺の「献菊祭」では、月輪未生流の華展などとあわせて東仙流のお茶席が11月7日(土)と8日(日)に設けられるそうです。

京都の街が美術館

10月13

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KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」は体験されましたでしょうか。
京都市内のギャラリーのみならず、町家で、商店街で、寺院で、書店で、府庁など各地で展示される作品群は、時として周りの景色も借景として完成をみます。
普段は入れないようなところ、知らなかったところが会場になっていたりするので、普段アートに接する機会が多い人もそうでも無かった人でも、新たな街あそびとして楽しめます。
絵画には額縁が、掛け軸には表装があるように、作品をとりまく環境もアートのうち。小さな子供達にも肌感覚で感じてもらえるかもしれません。

写真家、著述家であり、かつて今出川通寺町西入ルにあった名物喫茶「ほんやら洞」の店主だった甲斐扶佐義さんの作品は、秋風に誘われて老若男女が集う鴨川三角州の周辺に登場。
また、京都駅ビルの空中径路には、京都で見つけた美女の肖像100点が並んでいます。
幅広い年齢層、国籍の女性達の美しい笑顔はもちろんのこと、その背景から撮影場所はどこか、ついつい想像を巡らせてしまいます。

途中で京都タワーを正面に臨むこの静かな会場は17時までですが、陽が傾いてきた昼と夜の合間の時間帯がおすすめです。

次はもみじの川床で

10月7

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だいぶ涼しくなりましたが、まだ半袖に羽織りもので過ごせるくらいですね。

先月の話になりますが、貴船の川床「右源太」に行きました。
連休中で渋滞が起こっていましたが、川の上のお座敷なら、昼の日差しは遮っても空気の流れと川のせせらぎはせき止めません。
水面までは、足の長い人なら届きそうな距離感でとても涼しく快適でした。
奇をてらうことなく旬の素材を生かし、少しずつ味わう献立で誰の口にも合いそうです。対照的に、お子様用プレートはハンバーグやフライドポテトにそうめんなど、食べきれないほどのボリュームでした。
どちらにも出されるそうめんは、まるで絹糸のように細い!

現在は叡山電鉄一部の運休区間を京都バスが運行しており、混雑を避けるためか乗らずに歩いて下山している人も多く見られましたが、車道ではくれぐれもご注意ください。

今シーズンの貴船や鴨川などの川床営業は終了しましたが、10月からはジビエ等を頂く鍋料理の登場です。
なお、高雄の川床は紅葉の季節も利用できるので、今年は川床からの紅葉狩りを楽しみたいと思っています。

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