e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

下鴨神社・御蔭祭

5月12

八瀬の御蔭神社で、葵祭の御霊が迎えられました。
垂れ幕の向こうで宮司が祝詞をあげ、幕内では神職達が頭を垂れて荒御魂が降臨する瞬間を待ちます。
太陽が南中する牛の刻(正午)、社の後ろの木々が風でざわざわと揺れだし、しばらくしてから止みました。そのままの姿勢で静かな時が流れた後、御生木から神霊櫃へと遷された荒御魂と共に、一行は社を後にしていきました。

この御蔭祭は、近年行列への参加希望者が増え、来年の御蔭祭までに地元住民による「御蔭祭保存会」を設立する計画が進められています。祭の変遷について研究や考証を重ね、将来的には国の重要無形民俗文化財の登録も目指しているのだそうです。

2009年5月12日 | イベント | No Comments »

藤森神社・駈馬神事

5月8
さか乗り

さか乗り

上賀茂神社の「競馬」、下鴨神社の「流鏑馬神事」に「葵祭」と、五月は神馬が活躍する神事が多くあります。連休中に、藤森神社の「駈馬神事」を観て来ました。

馬の足があまりに早いので、落馬したかのように見せかける「藤下がり」や、疾走する馬上で騎手が後方に向き直る「さか乗り」などのアクロバティックな芸をカメラに収めるのは至難の技。中でも馬上で逆立ちをする技は、敵をあざけりながら前を走り抜けるものだそうで、戦場でこんな余裕の姿を見せられたものなら…なんとも屈辱的!

新緑の参道を神馬が駆け抜けると共に邪気が祓われ、両側から沸き起こる歓声がこだまのように本殿へと伝わっていきました。

2009年5月08日 | イベント | No Comments »

高橋留美子展

4月27
PIYOPIYOエプロン

PIYOPIYOエプロン

ジェイアール京都伊勢丹7F 美術館「えき」KYOTOで始まった「高橋留美子展」に行ってきました。

4大タイトル『うる星やつら』『めぞん一刻』『らんま1/2』『犬夜叉』のカラー原画や生原稿が中心の展覧会ですが、「るーみっくわーるど」は日本の風物詩や仏教思想、妖怪伝奇の要素が多く見られるのが特徴です。
高橋先生が指名した有名作家たちがラムちゃんを描いた「My Lum」コーナーでは、たくさんの人が様々な反応を示していました。

ミュージアムショップでは「京都限定・ご当地うる星やつらストラップ」や「めぞん一刻」ヒロイン・響子さんのトレードマーク「PIYOPIYOエプロン」等を購入してしまいました。ファン心理とは困ったものだっちゃ!

2009年4月27日 | イベント | No Comments »

文化系お花見

4月21

先週末の鴨川の畔で、遅めのお花見宴会をしました。

すっかり葉桜でしたが、紅枝垂れ桜の花は奇跡的に4分程残っていました。
そこに発電機を持ち込み、なんと独自にライトアップ!
食べ物・飲み物は当然ながら、マイ杯&お箸・座布団も各自で持参するのが仲間内のお約束となっています。

メンバーはサラリーマンから建築家に陶芸家、京都の寺社で働く庭師まで多彩な顔ぶれ。茶人は野点でお茶とお菓子を振る舞い、書家は即興で筆を走らせていました。

ビールの一気飲みでもない、ロケット花火の打ち上げでもない、なんちゃって若手数寄者の粋なお花見でした。

2009年4月21日 | イベント | No Comments »

東山花灯路&韓国茶禮

3月16

東山花灯路が始まりました。賑わいの中からふと石塀小路へと迷い込むと、驚く程静かです。その一角に、韓国茶道・閑珠流茶禮が体験できる「閑珠房」があります。

吉田珠子先生は、とてもお綺麗で柔らかな物腰の方で、日本の茶道と韓国の茶禮の良いところを組み合わせた独自の作法を紹介されています。
ルールが複雑になり、茶道具が高価なものとなってしまった日本の茶道に比べて、韓国のものはとてもおおらか。華やかな色を好む民族性でしょうか、しつらいや小物がカラフルでとても可愛らしいです。

花灯路の灯りがともる前、チマチョゴリを着てお稽古体験なんていかがでしょうか。

明日の京焼 清水焼

3月9

東京・新丸ビルでの「明日の京焼 清水焼」展を観に行って来ました。

新しい感性に彩られた焼き物たちは、これまで伝統工芸品とは無縁だと思っていた若い人達にとっても心踊らされるものばかり。モダンなデザインに惹かれ、作家紹介を見ると、思いがけず熟年の職人さんであることに驚きます。

いくら素晴らしい技法を駆使したものでも、人を惹きつけるものが無ければ意味がありません。何事にも「センス」というものの大切さを実感します。

会場にあるアンケートに答えると、お土産に箸置きを頂きました。
開催は19日まで。入場無料。職人とクラフトバイヤー・日野明子さんによるトークショーが開催される日もあります。

芸大生の京都生活

3月2

京都造形芸術大学の卒業制作展「日常への接触」を観に行って来ました。

日本画や陶芸に建築模型、鏡台に貼られた付箋に残る女子の本音、リクルートスーツ、掃除をした自分の部屋の写真などなど、それぞれの作品は4年間の学生生活の軌跡。
かつては見向きもされなかった学生の作品も、最近では現代アートの人気が世界的に高まり、美術商による学生のスカウト活動が増えたといいます。そのためか、傍らに名刺が置いてある作品がたくさんありました。

一目で惹きつける作品か、かみ砕いて味わう作品か、古典か先鋭か…感性というものは評価が難しいですね。

歳寒の三友

2月23
梅小路公園

梅小路公園

梅のシーズンが到来しました。
雨天続きで少々心配ですが、北野天満宮の梅苑は今週末辺りから良い頃合いかもしれません。

冷たい風にも負けず、枝に沿って身を寄せ合うように花を付け、一斉に香りを放ちながらうねる枝はどれも上に向かって懸命に伸びています。
梅の花は「此の花」、「古の花(木の花)」とも記され、松竹梅を「歳寒の三友」といいます。

が出会いと別れの季節を飾る花なら、梅は旅立ちを前に友と香りを分かち合う花なのかもしれません。

2009年2月23日 | イベント | No Comments »

五條楽園歌舞練場

2月9

先月「京のニュース」でご紹介した「饒舌な秘密」の京都公演を観るため、五條楽園歌舞練場に行ってきました。
この歌舞練場は、もともと芸妓達の稽古や温習会の場でしたが、数年前から貸し会場としても利用されており、公演も花道などの舞台の造りを活かした展開になっていました。
公演後の企画で、普段は覗けない歌舞練場の舞台裏を探検。ここが建てられた大正4年頃のこの界隈は、多くの芸妓や娼妓(400人規模だったとか…)、京の旦那衆で賑わっていたそうです。今となってはその賑わいは影をひそめ、ひっそりと佇むのみ。
ストーリーと観客を取り囲む舞台がシンクロする、映画では味わえないアプローチ。小劇ならではの臨場感でした。

2009年2月09日 | イベント | No Comments »

こったいの会 吉例 節分おばけ

2月4

暦の上では2月4日から春になります。

島原の司太夫さん率いる「こったいの会 吉例 節分おばけの追っかけをしてみました。
今年のメンバーは、鬼娘や旅がらす、新選組にペット連れのもののけ姫、ガチャピンに車椅子のバカ殿様、一体何なのか分からない変装者…なんてこったい!
八坂神社の節分祭で、舞妓さんたちが舞殿にて大真面目に舞を奉納する傍ら、これらの異様な一行が舞台脇を横切ると、参拝者の中からクスクスと笑みが起こります。

独自の路線を展開する京の花街・島原の無邪気な厄落としでした。

2009年2月04日 | イベント | No Comments »
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