e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

お稲荷さん前のカフェ「Vermillion」

12月24

ver 伏見稲荷大社へ月詣りする度に立ち寄っている「薬力亭」の息子さんが、とうとうカフェ『Vermillion(京都市伏見区深草稲荷御前町85)』をオープンされました。

千本鳥居の「朱色」を表す店名で、メニューはまだコーヒーとカフェオレ、手作りのお菓子とかわいいお稲荷さんポストカードのみですが(電話もまだありません!)、若いオーナー夫妻は英語が堪能なので、お稲荷さんを目指して訪れる外国人観光客へのインフォメーションスポットとしても、これからも充実していく事でしょう!
場所は、JR「稲荷駅」や京阪「伏見稲荷」駅から伏見稲荷大社の表参道へ向かう途中にあるという好立地。
そして二階は未だ工事中。この先一体どんな展開が!?

とにもかくにも、初詣の寒さでかじかんだ指先には、一杯の温かいコーヒーをどうぞ!

「ARASHIYAMA JK WAZUKA」

12月9

wazuka 大覚寺の夜間特別拝観(12/9で終了)が始まる前に、京福嵐山駅「はんなり・ほっこりスクエア」の中にある
和束茶とお酒のカフェバー「ARASHIYAMA JK WAZUKA」(075-882-5288)に立ち寄ってみました。
「ジャズが流れる~」と聞いていたので、ちょっと気取った雰囲気なのでは?と身構えていたのですが、お品書きは「ほうじ茶ミルク」や「抹茶のフレンチトースト」など、思わずほっとしそうなものばかり。
茶畑が広がる茶源郷・和束町は宇治茶の主産地。無農薬・無科学肥料で栽培されたという煎茶(「林くんのお茶」という銘柄でした)の一煎目はまろやかな口あたりと甘みがあり、二煎目、三煎目とお湯を注いで抽出される度にさわやかな渋みが広がっていく変化が楽しめます。
桃のリキュールを煎茶で割ったものや、抹茶ミルクをココナッツ・リキュールで割ったカクテルは、家ですぐにでも真似してみたいところ。
いつも観光客でひしめき合っている駅ナカですが、こちらはホーム北側の最も奥にあるためか比較的空いていました。
営業時間は9~20時なので、14日から始まる「京都・嵐山花灯路」の際には、ホームを発着する嵐電を眺めながらのちょっとした休憩にも使えそうです。

カカオマーケット バイ マリベル

10月28

cacao 秋になるとチョコレートが食べたくなるのはなぜ?今年9月にオープンした「カカオマーケット バイ マリベル」には、早々に足を運んでいました。
小規模ながら外観と内装もアンティーク風の凝った造りで、中央のオブジェは、天井を舞う天使たちの足元から白茶のチョコレートが滝の様に流れ落ち、燻した金のハンドルを回すと、艶やかなチョコボールが溢れ出てくるという夢のような仕掛けです。

お買い物やテイクアウトがメインのお店ですが、屋内と外には少しだけ席があり、目前にある祇園白川のせせらぎを聴きながら軽食を頂くこともできます。
オーダーしたホットチョコレートが小さな小さな紙コップで出されたので驚きましたが、その味はまったりと、舌で重量を感じる程に濃厚。普段チョコレートを食べていて余り気にする事が無かったけれど、改めてカカオ豆の存在を意識した風味でした。
傍らに用意されているミルクで自由に注ぎ足せるのが嬉しいところ。

運良く席が空いていれば、来年は川面を染める桜を眺めながら、「お花見カカオ」を楽しめそうです。

2013年10月28日 | お店, グルメ | No Comments »

お月見女子会

9月30

13 2013年の十五夜(9月19日)は、「FORTUNE GARDEN KYOTO(フォーチュンガーデン京都)」のスカイバー(今季は終了。来年は5月からの予定)でお月見女子会でした。
武田五一によって昭和初期に建てられた島津製作所旧本社ビルが前身で、竹林のふもとを鯉が泳ぐ1階のテラス席は、昼間に訪れても気持ちが良さそうです。

この十五夜のお月見の慣習は中国に由来するものですが、旧暦の9月13日(2013年は10月17日)を「十三夜」として月を愛でるのは日本独自のもの。「十五夜」と「十三夜」は対をなすもので、片方だけを観ることを「片見月」として忌み嫌われていたそうです。
しかし、それが何故縁起が悪いのか疑問に思っていましたが、どうやら江戸時代の遊女らが、客の再来を促すためにその様な慣習を語っていたようです。
それでも、「来月はポイント何倍!」とか「次回来店時には何割引き!」と言うよりかは幾分風流かもしれませんね。

食事の後は屋上のソファ席で尽きないおしゃべり。うっかり終電を逃しそうになりました。
10月の満月は19日の週末です。今度のお月様は、どこぞで愛でましょう。

2013年9月30日 | お店, グルメ | No Comments »

緑のなかで。

9月17

green この夏、京都府立植物園のすぐそばにオープンしたイタリアンは、その名も“IN THE GREEN(イン ザ グリーン)”。
目の前で生地が作られ、薪窯で焼くピッツァが味わえて、特にテラスでのBBQは涼しくなったこれからの季節に気持ちよさそうです。
そのテラス席の隅でワンちゃんがおとなしく座っていたので、もしかしてペットも同伴OKなのでしょうか?
思いのほか広くて席数が多く、喧騒の中でも人々がどこかリラックスして見えるのは、緑の芝生や木々から運ばれてくる風のせいでしょうか。
これが四方を壁に囲まれた空間なら、そうはいかなかったかもしれません。
お店のレジで入館料を払うと、そのまま植物園に入る事もでき、園内でウェディング写真撮影ができる「ガーデンウェディングパーティ」プランもあるそうなので、今後府立植物園とコラボレーションした面白い企画がどんどん生まれる事を期待してみたいですね。

「仲秋の名月」となる19日には、京都府立植物園で「名月観賞の夕べ」が、今週末の21、22日は上賀茂神社で手づくり市が行われます。

ロイヤルミルクティーのかき氷

9月3

milkt 前回に引き続き、名残のかき氷の話題です。

テレビ番組でフリーライター・関谷江里さんがオススメしているのを観て、とっても気になっていた、「ティーハウス リプトン・三条本店」の「ロイヤルミルクティのフラッペ」!!
1930年(昭和5年)に「リプトン本社直轄喫茶部 極東支店」として開店し、1965年に日本で初めて「ロイヤルミルクティー」(和製英語)を提供したのがこのお店なのです。

シャリシャリとしたフレーク状の氷がふんわりと盛られ、スプーンでかき分けると、磨いた琥珀の様な紅茶のゼリーが顔を出します。乗っているアイスクリームもロイヤルミルクティーかな??あっさりとしていて、紅茶ならではの味と香りが上品です。
冷たさで舌の感覚が麻痺してくるのを、温かい紅茶で取り戻しながら食べるのがおすすめ。
この氷、今年は9月の9日頃まで食べられる予定だそうです。

「冷たいものはもう…」という方は、40年以上レシピが受け継がれているという、ミルクで煮出した濃厚なロイヤルミルクティの味を楽しんでみて下さいね。

2013年9月03日 | お店, グルメ | No Comments »

韓国料理「ちゃんだん」

8月26

pap 京都に住む韓国人の友人がすすめてくれた韓国料理のお店「ちゃんだん」に行ってきました。
店内はとてもシンプルですが、その友人によると「化学調味料に頼っていなくて美味しい」のだそう(姉妹店は焼肉屋)。
まずはマッコリで乾杯。サラサラとあっさりしていて飲みやすい。梨味のマッコリも、さわやかな甘さ。
名物「ちゃんだん鍋」はもつ鍋に似ていて、赤いスープにたっぷりのもやしやニラ、ホルモン、キャベツが入っています。
 真っ赤な見た目ほどは辛くないので、シメのラーメンを入れて、うまみの溶け込んだスープも飲み干しました。
韓国海苔巻き「キンパ」は、こぶりでやや薄めに切ってあるので食べやすい。この食欲、我が家族の夏風邪はどこへやら…。
最後のお楽しみは、氷の上にトッピングがてんこ盛りの韓国かき氷「パッピンス」!
しっとり小豆や鮮やかマンゴー、もちもちのお餅、甘酸っぱいベリーに香ばしいコーンフレーク、てっぺんにはバニラアイスクリームまで。
パッピンスは通常、軽くどんぶりサイズなので、グループでわいわいとスプーンでつつきながら食べたいところ。
キムチやサイダー、お菓子など韓国の食材も売っていたので、コーン茶やダムト(ナッツのお茶)、ごまを買って帰りました。
残暑がやわらぎ涼しくなる時こそ、体調の変化にご用心。夏バテ解消に韓国料理、いかがでしょう!?マシソヨ~。

2013年8月26日 | お店, グルメ | No Comments »

アデリーヌ長栄堂の『桃太郎』

7月29

momo あの日のおやつタイムは、いつもと意気込みが違っていました。
アデリーヌ長栄堂 藤森店(075-641-1037)の『桃太郎』。
かつて関西テレビ『よ~いドン!』の“本日のオススメ3”コーナーで紹介された途端、知人が買いに走ったと聞いていた、噂のデザートでした。
山梨の桃を寒天ゼリーで丸ごとつるりと包み込んだその姿は、白いケーキ箱の中で宝石の様にきらきらと輝いていて、ナイフを入れる手を止めうっとりと眺めてしまいました。
寒天ゼリーの艶やかな食感の後には、熟れた桃の果肉の瑞々しさ。その中にはカスタードクリームとスポンジのクリーミーな味わいが待っていて、まさに女の子の好きなものを詰め込んだ、なんとも欲張りな一品。透き通った紅茶がよく合います。
雑誌のスイーツ特集でよく見かける、コックコート姿で腕を組むパティシエが、おしゃれな男女が集うカフェでサーブする芸術的に凝ったケーキもいいけれど、こういう昭和創業の「街角のケーキ屋さん」が愛され、注目されるのもまた嬉しいものです。
8月12日頃までの期間限定販売だそうですが、一つ一つ手作りのため一日の製造数が限られおり、予約を含め限定数の店頭販売のみ。
今年の分はまだゲットできるかな!?

2013年7月29日 | お店, グルメ | No Comments »

妙心寺東林院・沙羅の花を愛でる会

7月1

shojin 先週末は、妙心寺東林院の「沙羅の花を愛でる会」へ。
精進料理が評判なので、正直「花より団子」気分でやって来たのですが、人々で大賑わいの本堂とは対照的に、
お食事の部屋に面した「万両の庭」にも沙羅双樹の木があり、ぽろぽろと小さくて可憐な白い花と、白玉の様なつぼみを眺めながらお精進を頂く事ができました。

お寺のおばんざいなので、家庭でもお馴染みの品が見られますが、普段家で食べているのとは何かが違う。
濃すぎず薄すぎず、酸味のきつさも無いけれど物足りない味では無い。言わばバランスが取れていて「偏り」の無い味付け。
茄子の田楽もとろけるような味わい。敷かれた何かの葉っぱですら香り高くて美味しい。
基盤となるおだしの味がよっぽど良いのでしょう、湯葉がたっぷりと浸かっているだけの一品をとっても、食べ応えがあるのです。
ここのご住職・西川玄房さんが直々に教えて頂ける事で人気の精進料理体験道場『添菜寮』で、ぜひこのおだしの取り方を教わりたい!
同額くらいのフルコース料理と比べるととてもシンプルなのに、丁寧に作られている事が伝わってきてとても贅沢な気分になり、
食べる事に集中したくなるような気持ちにさせれます。

禅寺では、食事の前に「般若心経」と「食事五観文」等を唱えて自分を戒め、万物に感謝を表すそうです。
畑を耕す事から始まり、私たち体の中へ行き渡り、そして再び土へと還る日々の糧。
自然の営みに寄り添い、心身の偏りを正すよう精進していけば、人々の悩みや病も遠ざける事ができるでしょうか。

京風中華

6月17

8raku 花街に詳しい人に教えてもらった「中国料理 八楽」は、高台寺近くの、観光客が素通りしてしまいそうな路地を入ったところにありました。
夫婦で切り盛りされていて、カウンター席のみ。大人向けですがコースでもリーズナブルで、肩ひじ張らずに足を運べそう。
さっぱりとした味付けは胃が重くなる事も無く、軽やか。殆ど常連客のみで続いているのが素晴らしい。
お店の中央にある柱には、芸舞妓さんなど花街にゆかりのある人々の千社札でいっぱい。
その中で三角の紙が気になったので尋ねると、舞妓さんがデビューするときに配られる「さし紙」に対して、こちらは芸妓さんが引退するときに挨拶回りに配る「引祝」だそうです。
芸妓さんに定年は無いと聞きますが、結婚等で芸妓さんが引退するときには、引祝の紙と共に白飯(またはおこわ)とお赤飯を半々にしたものを一緒に配るのですが、引退してもまた復帰するかもしれないという時は紅白、もう戻って来ない場合は白飯にするのだそうです。
芸舞妓さんのデビューを追ったドキュメンタリーはよく見かけますが、引退のエピソードは初めて聞きました。
お味も雰囲気も、「京風中華」と形容したくなるお店でした。

2013年6月17日 | お店, グルメ, 花街 | No Comments »
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