e-kyoto「一言コラム」

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「清経」

8月17

816京都御苑の向かいにある金剛能楽堂にて、大文字送り火の直前に催される『大文字送り火能 ~蝋燭能~』。今年の演目は「清経」でした。
源氏に敗れ入水した清経の霊に向かって、都に残された妻は恨めしい気持ちをぶつけ、清経もまた、形見の髪を返してきた妻を嘆きます。

奇しくも五山の送り火の前日は終戦記念日。お盆はほんの僅かな間の魂の里帰り。
炎を眺める心の中は、「まだ行かないで欲しい。けど、送り出さなければならない。」。

清経」という曲は、もしかすると戦争で愛する人を失ってしまった人々の心にも染みるものなのだろうか。ふと思いました。

2010年8月17日 | 芸能・アート

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