e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

京土産に大学オリジナルグッズ

6月2

haris 「知人への京土産に。」と頼まれて、同志社大学のハリス理化学館同志社ギャラリーへ。
大学グッズと言えば、京都大学の「総長カレー」や「素数ものさし」を思い出しますが、さて同志社大学のオリジナルグッズとは?
大河ドラマ「八重の桜」が放映していた2013年の11月にリニューアルオープンした事もあり、グッズが買えるラウンジには、創立者・新島襄と八重夫妻の書籍や過去の企画展示の図録、京都の老舗のお酒等の食品もありました。
お目当ての品は、宇治の丸久小山園製の玉露や煎茶等5種のお茶のティーバッグが入ったミニ缶で、同志社大学今出川キャンパス内にある5棟の国の重要文化財建築の画像が、それぞれの茶缶にプリントしてあります。自由に試飲までできました!
J.Nハリスの寄附を元に明治23(1890)年に竣工された煉瓦造りの当館は、現在はギャラリーとして、同志社の歴史と新島襄の思想を今に伝えるほか、キャンパス内からの出土品、地層等の資料による創立以前の京都の歴史も紹介しています。
平安時代には冷泉家や二條家が立ち並ぶ公家屋敷、室町幕府の花の御所、幕末の薩摩藩邸、そして現在は学びの場として、歴史の層を重ねる度にこの地が果たしてきた様々な役割を知る事ができ、卒業生でなくても、歴史や近代建築が好きな人にとっても楽しめる内容ではないでしょうか。
さて、帰宅してから「あ、“八重さんの醤油”も切らしてたんや」と言われました。
はいはい、今度キャンパスツアーにでも参加して買って来ますわ~。

「河久」で川床ランチ

5月19

kawa  先日、「鴨川をどり」を観る前に「河久」で川床ランチを楽しむ事になりました。
その日は夏日を思わせる日差しが強かったので、結局屋内で食事をしましたが、一面の扉を取り払った開放的なお座敷には、鴨川からの風がお店の玄関まで通り抜けていき、なんとも清々しい気分。
お隣の団体さんや、日陰の川床席でワインを片手に乾杯する女子会グループも同じく春風を楽しんでいるようでした。途中から女将さんらしき女性が、「ご飯足りてますか?」と一人ずつに筍ご飯を出して下さいました。その後も各席を回り、お客さんとやり取り。
これまでは事前に電話して 、お弁当をテイクアウトしていたのですが、店内で食事をするのは実は今回が初めての事でした。
いつもの折詰の美しい風情と、細い路地奥の入口、芸舞妓さんの千社札がたくさん貼られた古い柱から、ちょっぴり気構えて入店した時の緊張感はどこへやら。
思いのほかアットホームな空気感に、すっかりくつろいでいました。ごちそうさまでした。

2014年5月19日 | お店, グルメ | No Comments »

宮川町のごはんや「蜃気楼」

4月21

miyagawa 「京おどり」最終日を迎えた花街・宮川町の夜。
 雪洞が照らし始めた石畳の彼方へ、自転車に乗り 仕出し箱を担いだ板前さんが走り去って行きます。

11年前までお茶屋だったという町家で、手頃に食事ができる「ごはんや 蜃気楼」で晩ご飯。
舞妓さんが店出しや襟替えをする際に玄関先に貼る目録や、お茶屋バーを彷彿とさせるカウンター席など、花街の風情も残しつつ、居酒屋ほど砕け過ぎない気楽さと、奇をてらわないシンプルな料理は、お座敷に上がる人の虫養いにも良さそうです。

 店を出ると、ちょうど近くのお茶屋さんから、舞妓さんと女将さんが移動するところでした。
これから次のお座敷に向かうのかな?それとも置屋さんへと帰るところでしょうか。
すっかり夜も更け人影もまばらな宮川町には、まだ昼間の賑わいがどこかに残っているかの様でした。

薬膳レストラン あわさい

4月2
コースの一部です。
薬膳レディースランチの一部です。

 京都を何度も訪れている東京のマダムから、「薬膳レストラン あわさい」(0774-73-1175)を教えて頂きました。
薬膳とは、東洋医学に基づき、気候や風土、季節の変化に合わせて旬の食材でバランスの良い食事を取る事で、自然治癒力を高め病気になりにくい身体を作るというものです。

小麦などのアレルギー食材を含まないお子様用カレーや砂糖不使用の抹茶ケーキ(ご利用の際には、予めご確認下さい)、フルコース仕立てのレディースランチ、予約制で仕出し等のサービスや薬膳幕の内弁当・御膳もあります。
平日の昼間に訪れたときには、年配の方が多い印象でした。

木津川市内と、奈良寄りの立地ですが、身体への負担が少ない洋風薬膳料理は、健康上の理由で外食を控えている人や、その家族にとっても嬉しい事ではないでしょうか。

2014年4月02日 | お店, グルメ | No Comments »

名月堂のニッキ餅

3月10

nikki 「京都の和菓子に詳しい方に教えてもらったの。」と、名月堂の「ニッキ餅」をお土産に貰いました。
ケーキなら紅茶、甘~いパンなら珈琲、そして和菓子の場合は抹茶を、お供のドリンクに選ぶところなのですが、今回はニッキ(肉桂)と言えばシナモン味を想像するので、大好きなロイヤルミルクティーと合わせてみました。

フォーク越しに指にも伝わってくるふわふわの触感に、こちらの期待心もふるふると、軽やかに踊ります。
しゅっと溶ける噛み応えは、わらび餅とは違うもっちり感で、大きなマシュマロにかぶりついているような楽しさ。
口いっぱいに広がるニッキの香りと、どこかジューシーさのある後味に、思わずかじった後の断面を眺めてみたりして。
まだニッキの余韻に浸っている間にミルクティーを飲むと、またいい感じ。

花街・宮川町にあるお店なので、「京おどり」の頃には、お花見団子と一緒に買い求める人で賑わいそうですね。

2014年3月10日 | お店, グルメ, 花街 | No Comments »

冬の貴船

2月25

botan 冬の貴船を訪れました。夏の川床、秋の紅葉シーズンは多くの人が足を伸ばすこの地も、人影はまばらだな…と思いきや、若い女性のグループやオフシーズンならではの静けさを楽しむ外国人カップルなど、意外に人足が絶える事は無いようでした。
特に貴船神社では最も人が多く、水に浮かべてご神託を受ける「水占おみくじ」を試みる家族連れや、お札を求める夫婦などの姿があり、パワースポットとしての人気は冬場も衰えを見せません。
川沿いでは3月まで店を閉めているところもありましたが、今回は「べにや」で寒い時期のお楽しみ、「ぼたん御膳」を頂く事にしました。
「昔は猪に抵抗のある人が多かったけど、最近は若い人がよう食べはりますね。」と仲居さん。
締めには、野菜と猪肉の旨みが溶け込んだスープでおじやを作ってもらい、お腹の中からぽかぽか温まります。
なにより料理旅館なので、仲居さんにお座敷へ通された時から、まるで旅行に来た様な気分。窓を開けると、せせらぎも聞こえてきます。
冬の貴船は、京都の人にとっては小旅行の気分を味わえ、他府県から観光で来た人にとっても、京都の町中とは景色がガラッと変わるので、このしんと冷えた空気も気持ちよく感られました。

椿堂茶舗・ 茶房竹聲

2月17

tubaki 2月の半ばから下旬にかけては、京都の観光「オフシーズン」。寒さが最も厳しくなる頃ですが、年に数回程度の積雪による「雪の京都」が楽しめたり、観光地や飲食店でも比較的ゆっくりとした時間を過ごす事ができます。
こんな時こそ行こうと思っていた、墨染の地の「椿堂茶舗・ 茶房竹聲 」。茶房は京都府内数あれど、こちらは煎茶道の趣です。
本来なら店主が厳選した煎茶や玉露を頂きたいところなのですが、今回は以前から国産の紅茶を試してみたかったので、茶房「竹聲」にて「京都紅茶」を頂く事にしました。
コチコチと柱時計の音だけが響く店内で、自家製の和菓子と共に運ばれて来ます。
砂糖もミルクも添えられてはいませんが、ストレートでもすっきりと飲みやすく、繰り返しお湯を注ぎ足して飲んでも苦みが出ません。
このまろやかさは、きっと京都産の最高級品種のお茶を使用しているからこそ引き出されたもの。むしろ何も足さずに、純粋に紅茶のみの味を楽しむのが正解なのでしょう。
抽出した後の、まだ湯気の残るお茶の葉に鼻を近付けてみると、普通の紅茶とは異なる、何か植物系の独特な甘い香りがしました。
店舗にも、煎茶や抹茶、番茶、国産烏龍茶等と並んで、「京都紅茶」はティーバッグや茶葉の缶入り、お土産にも便利なサイズの箱モノもがあり、そのバラエティに富んだラインナップに人気ぶりが伺えます。
甘味以外はちょっと玄人向けな風情ですが、次回はカウンター席で、お茶の飲み比べに挑戦してみようかな。

2014年2月17日 | お店, グルメ | No Comments »

「いもぼう」

2月3

imobou 節分も旧暦のお正月も迎え、冷たい風の合間にさす日差しも春めいて来ました。
京都のお正月料理として、また毎月15日に食べる伝統的なおばんざいとして知られる「いもぼう」。
カチカチの干物である棒鱈(ぼうだら)を水で戻すには1週間以上もかかるという手間から、我が家では余り作った事がありません。
そんな経緯により、仲間内の新年会で「いもぼう」を食べようと、「いもぼう平野家本店」の暖簾を潜りました。
事前に念を押していたにも関わらず、「本店」と間違えて目と鼻の先にある「いもぼう平野家本家」に辿り着いてしまう人が出てきてしまうのは、もはや「お約束」でしょうか。
別々に煮て一つに盛る炊き合わせとは違って、「いもぼう」は煮崩れやすい芋と、煮えにくい棒鱈を一緒に炊きます。
それなのに双方に味がしっかり染みて(京都弁で語るなら「味がしゅんで」)、型崩れせずに綺麗な面取りの形を留めているのに感動!
それは、海老芋から出る灰汁が棒鱈を柔らかくし、棒鱈から出る膠成分(コラーゲン)が海老芋を包み込む事で煮崩れを防ぐのだそうで、お互いを助け合う「出会いもの」として、相性の良い組み合わせなのだそう。
我が家の煮物は甘口なので、程良い塩梅でしたが、同じ京都人達の中には「結構甘い味付けなんだね」と驚いていました。
今回は縁あって「本店」の方にお邪魔しましたが、次回は「本家」にも伺って味比べをしてみたいですね。

2014年2月03日 | お店, グルメ | No Comments »

『シェフの饗宴 in KYOTO』

1月28

tower 京都タワーホテル内の「タワーテラス ダイニングべにしろ」で『シェフの饗宴 in KYOTO「春の京」』の期間限定ディナーコースを頂いて来ました。
リニューアルオープンしてからまだ約1年という店内は、同フロアにあるバイキングスペースとは分けられているので喧騒も聞こえる事無く、壁一面の窓かの京都駅の蒼い夜景を眺めながら落ち着いてゆっくり過ごせました。
京野菜も取り入れられたメニューの中で、「真鯛と帆立貝のマリネ」は優しい酸味のカルパッチョソースが美味しく、色どりも春らしい華やかさ。この日は人参のポタージュで、ふんわりと乗ったオレンジの泡が素敵なアクセントになっていました。
京都駅周辺のホテル共同企画『シェフの饗宴 in KYOTO』 の「春の京コース」は、加盟する8ホテルならどこでもランチで 2,000円、ディナーで3,000円(共に消費税・サービス料込。デザートとコース外のドリンクは別)とお手頃価格。
そのボリュームは、男性ならシェフの味を腹八分でお試しする感覚、女性や年配の方ならちょうど良い量ではないでしょうか。
高級感も満足感も味わえて、今回で58回目、まもなく16年目という長寿イベントなのも納得!
WEB予約限定のサービスがあるお店もあるので、ぜひチェックしてからお試しを。
来月からは「ダイナースクラブ 京都レストランウインタースペシャル2014」もあり、既に一般予約も始まっています。
京野菜が美味しくなる初春。ますます食欲が抑えられそうにありません!!

小豆粥と土鍋行平

1月14

okayu 七草粥を食べてから約1週間後、今度は小正月と呼ぶ1月15日で小豆粥を頂き、厄除けや無病息災の願掛けを念押し!

お料理教室をされているマダムは、「お粥は土鍋行平(雪平)で炊くのが一番美味しい」と言っていました。
「口から蒸気が出て、土鍋だけど薄くて良く米が回る」のだそうです。
一般家庭では余り見かけなくなりましたが、「昔はどの家にもあったぐらい、よくお粥を炊いていた」といい、禅寺では今でも、毎月1日と15日に小豆粥を食す習わしがあるそうです。

和食 日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録された今、飽食の時代の中で、食べ過ぎで栄養が偏りがちな現代日本人も、外食が続いた後や海外旅行の後等に身体をリセット・お掃除するためにも、もっと日常の食卓にお粥を取り入れてもいい様な気がします。家族四人分でもお米一合くらいしか使わないので、身体にも家計にも優しいかも!?
また、土鍋行平は小さな子供の離乳食作りにも役立つともいいます。なんだか小豆粥と共に欲しくなってしまいました。

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