e-kyoto「一言コラム」

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「いもぼう」

2月3

imobou 節分も旧暦のお正月も迎え、冷たい風の合間にさす日差しも春めいて来ました。
京都のお正月料理として、また毎月15日に食べる伝統的なおばんざいとして知られる「いもぼう」。
カチカチの干物である棒鱈(ぼうだら)を水で戻すには1週間以上もかかるという手間から、我が家では余り作った事がありません。
そんな経緯により、仲間内の新年会で「いもぼう」を食べようと、「いもぼう平野家本店」の暖簾を潜りました。
事前に念を押していたにも関わらず、「本店」と間違えて目と鼻の先にある「いもぼう平野家本家」に辿り着いてしまう人が出てきてしまうのは、もはや「お約束」でしょうか。
別々に煮て一つに盛る炊き合わせとは違って、「いもぼう」は煮崩れやすい芋と、煮えにくい棒鱈を一緒に炊きます。
それなのに双方に味がしっかり染みて(京都弁で語るなら「味がしゅんで」)、型崩れせずに綺麗な面取りの形を留めているのに感動!
それは、海老芋から出る灰汁が棒鱈を柔らかくし、棒鱈から出る膠成分(コラーゲン)が海老芋を包み込む事で煮崩れを防ぐのだそうで、お互いを助け合う「出会いもの」として、相性の良い組み合わせなのだそう。
我が家の煮物は甘口なので、程良い塩梅でしたが、同じ京都人達の中には「結構甘い味付けなんだね」と驚いていました。
今回は縁あって「本店」の方にお邪魔しましたが、次回は「本家」にも伺って味比べをしてみたいですね。

2014年2月03日 | お店, グルメ

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