e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

空気を変えるお香

2月23

kou友人の家に立ち寄ったとき、部屋に通されてすぐにお香を焚いてくれました。
たった一本の香りがマンションの一室の空気を変え、その一瞬のさりげない行動におもてなしを感じて、なんとなく気持ちが嬉しくなった事を覚えています。

お香売り場では、伽羅や沈香といった伝統的なものから、バラやジャスミン、バニラ等の香水の様な華やかな香りのもの、茶香炉や文香など種類がたくさんあって、選ぶ楽しみも広がりました。

また、お線香ほど長くはありませんが、この様なお香をお仏壇にあげても良いそうです。
「お線香は仏さんのお食事」だと聞いた事がありますが、それならその日の気分に応じて色んなお香を焚いてみるのも楽しいですね。

2011年2月23日 | お店, 和雑貨 | No Comments »

グリル小宝

1月25

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無性にハンバーグが食べたくなって、「グリル小宝」(075-771-5893)へ。
地元の人はもちろん、観光客からも長年支持されている有名な洋食屋さんです。
行列ができると聞きますが、いつも夜に時間をずらして行くためか並んだ事はありません。

熱々のハンバーグステーキにナイフを入れると、肉汁が泉の様にあふれ出てきます。
肩肘張らない洋食屋としての気軽さ、添えられたスパゲティー、ポテトサラダやマヨネーズも、オーソドックスで何だか懐かしいのに、古臭さを感じさせないのが魅力。

お店の隣には平安神宮、徒歩圏内には徳川二代将軍秀忠の正室・江ゆかりの金戒光明寺もあるので、観光にも好ロケーションですね。

祇園佐川急便

1月11

sagawa祇園は迷路の様な面白さのある街。通過する際には、なるべく違う道を歩いてみるようにしています。

人もまばらなネオン街の昼の顔、迷い込んだ路地奥のお茶屋から聞こえてくる三味線の音。たくさんの店がぎゅっとコンパクトに密集しているのに、その一つ一つの扉の先には、まだまだ知らない世界が広がっています。

先日通りかかったのは、○飛マークの入った青い暖簾が目にも鮮やかな「祇園佐川急便」。
京都発祥の宅配会社の祇園サービスセンターで、なんとオリジナルのお香やてぬぐい、あぶらとり紙なども販売しているんですね。
スタッフも車夫のような紋入り前掛けや作務衣姿で、祇園に居る事を楽しんでいるかのようです。

2011年1月11日 | お店 | No Comments »

唐長のある暮らし

12月21

karacho美の息づかい 唐長のある暮らし」展が京都駅ビル2階の「京都セレクション」で開催されています。

2種類の唐紙を継ぎ合わせた新作『Love額』は、トトアキヒコ・千田愛子夫妻による合作で、丸や四角型の中に唐紙の持つ繊細さや強さ、明るさやピンと張られた緊張感なども感じます。
家の壁紙を貼り替えるには思い切りが必要ですが、小物からだと取り入れやすいですね。
唐紙をあしらったペンダントランプ等のインテリアは、和室・洋間を選ばず空間に溶け込みつつも沈む事もなく、上品な華やかさを放ちます。

初釜用に、双葉葵模様がうっすらと入った懐紙を買いました。いつも通っている稽古場の襖にも唐長さんの襖が入っています。
茶席で懐から畳の上へ、そっと載せる瞬間を思い浮かべると、今から楽しみです。

御多福珈琲

12月13

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冬のバーゲンセールで疲れた時にも立ち寄れる「御多福珈琲」は、言わずと知れた名物マスターのいる喫茶店です。

15センチはあるかと推測されるモミアゲが印象的なマスターの野田さんは、どんな相手との話題も巧みに広げていく話術に長けています。
一人一人のために丁寧に珈琲が淹れられる様子を眺められ、その場で隣り合わせた客同士の交流も生まれると好評のカウンター席は、座らないと勿体ない!
輪の中で一人静かにしていた女性にも勇気を出して話しかけてみると、京都に憧れて遠くから転勤して来たばかりとのこと。他には大阪から通うという常連のおじさんも。

もともとは知恩寺の手づくり市への出店が発祥で、今や京都の中心街にお店を構える程の人気ぶり。今でも毎月15日はお店を休み、手づくり市に出店されているようです。今年最後の手づくり市でも会えるでしょうか。

掌を温める一杯の飲み物を介して始まる言葉と心のコミュニケーション。
世界に共通する喫茶文化の原点ですね。

2010年12月13日 | お店, イベント | No Comments »

外国人と巡る紅葉の京都

11月30
佳つ奴さんと佳つ實さん@祇園松八重
佳つ奴さんと佳つ實さん@祇園松八重

今年の秋は外国人と東京からのお客様に紅葉の京都を案内しました。

初日の夜の紅葉狩りには南禅寺天授庵~永観堂のコースを。
翌朝は東寺の弘法市で手頃な浴衣を購入し、五重塔等を拝観した後は、下鴨神社の糺の森を抜けて、数寄屋造りのお座敷から1000坪余りのお庭を望む「蕪庵」で身体に優しい広東料理のランチ。
食後は車で移動しながら、鴨川の源流に佇む志明院、上賀茂神社そばの西村家庭園を巡りました。
本家尾張屋本店」で軽く夕食を取った後は、祇園にあるお茶屋「松八重」のお座敷で舞妓さん達とおしゃべり。彼女達は外国人相手に英語で頑張ってくれました。
翌日は予約しておいた仙洞御所を見学の後、近くの割烹「千成」でお魚がメインの定食を頂き、雨降りだったので吉田山の林に囲まれた「茂庵」でゆっくりとお茶を楽しみました。

ちょっと盛りだくさん過ぎたかもしれませんが、楽しんで頂けたようで安心しました。

お酒とJazzと精進料理

11月2

miko「お精進が食べられる居酒屋」という評判の「彌光庵(みこうあん)」。
細い路地奥の入り口は普通の住宅のよう、店内にはジャズが流れ、壁には非戦を訴えるビラ。ここはお寺でもあるそうです。

「野菜ぎょうざ」など、なるべく農薬を使わず育てた野菜を中心としたメニューは工夫が凝らされていて、肉や魚を使っていないのに十分なボリュームがあり、二人で同じ定食を頼んでも、それぞれを異なるおかずにしてくれます。  
一人暮らしの女性や、ベジタリアンの外国人にも好評のようで、それらしき観光客が頷きながら箸をすすめていました。

不殺生はしないけれど、飲酒を否定するわけでもない。
説法を聞くために訪れたのではないけれど、自分達が生きるために命あるものを頂いている事を、食べる時にちょっと意識してみる。これも一つのお寺のあり方でしょうか。
今度訪れる時には、僧侶であるオーナーともお話ししてみたいと思いました。

2010年11月02日 | お寺, お店 | No Comments »

よねむらオリジナルクッキー

10月12
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ステーキの後に鱧しゃぶ!

レストラン よねむら」の離れで食事をするのは初めてのことでした。
町家の走り庭の突き当たりに進むとガラスの自動ドアが開き、坪庭に面した個室が現れます。

空間の演出、食材の取り合わせ、遊び心のある器遣い。あらゆる意外性と自由な発想で驚かせてくれるのに野暮にならないのは、オーナーシェフの米村さんのセンスと、手間暇をかけた熱意が、口に運んだ「ひとくち」の中にぎゅっと凝縮されているから。

この秋から、デザートに添えられている自家製のクッキーが可愛らしい缶入りとなって登場。店頭販売のみでしたが、オンラインでも購入できるようになるそうです。
それぞれが小振りながら味は濃厚。ほろ苦さが大人向きの「よねむら流」クッキーです。

2010年10月12日 | お店 | No Comments »

京都セレクション

10月4
グリーンティーと栗きんとん
グリーンティーと栗きんとん

10月1日に京都駅ビル2階にオープンしたギャラリーカフェ「京都セレクション」(075-361-4401)に行って来ました。
ギャラリーは出入り自由で、10月のテーマは「和菓子と器の饗宴」。
精巧な工芸菓子の他、展示されている各月の和菓子は、菓子文化が京の歳時記に寄り添うように発展してきた様を今に伝えています。
喫茶スペースは床几からソファー席まで多彩で、ホテルグランヴィアのスタッフがスマートに応対してくれました。扱うお茶と、淹れ方の監修は宇治茶の丸久小山園。和菓子は、5店舗のものから選べます。
器や和菓子の紹介カードは持ち帰る事ができ、京都のどこで購入できるのかが分かるわけですね。

ガラス障子のディスプレイ用茶室では、日本のしつらいの中で京の伝統工芸品を総合的に展覧できます。
かつて茶室とは、茶の湯を媒体に日本の文化や伝統工芸を発信する総合芸術サロンでもありました。その喫茶文化は、茶室からカフェ&ギャラリーとなって現代生活へ溶け込みます。
電車に乗る前に、京都らしさのある落ち着いたお店でちょっと一服したい。
そんな時におすすめです。

嵐山と宇治川の鵜飼

9月13

u嵐山・大堰川の鵜飼は、今シーズンは15日で終了します。

船内の畳の上でくつろぎながら、川に潜る鵜ちゃん達を拍手で応援します。
合間に船頭でお行儀良く並ぶ姿はちょっと誇らしげ!?
また、船から外に向かって花火をする光景も隠れた名物。棒の先に筒状の花火が付いていて、豪快に回転しながら両端からまぶしい火を噴きます!!
下船後は、天龍寺斜め向かいにある「廣川」のとろけるような鰻がおすすめ。

なお、宇治川の鵜飼は26日まで楽しめます。
どちらも、暮れゆく空が川面に映る早めの時間から楽しみたいですね。

2010年9月13日 | お店, イベント | No Comments »
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