今できることに集中する
じっと留まっているかのような閉塞感を感じている人もいるかもしれませんが、
食卓には筍や山菜が並び、季節は変わらず進み、確実に時間は流れています。
色んな所で疲れを見せている人々の様子を散見する中で、いつも通りに見える人は強いな、と思います。
「今できること」を考え、こなしています。
あるお坊さんが、スマートフォンのホームボタンに例えていたのがユニークでした。
ホームボタンを押すと、いったん元の画面に戻りますよね。
家族、他人、仕事、仲間、現在、過去、未来…千々に乱れる心をリセットして、「今ここの」「目の前のこと」にいったん意識を戻す。
画像のは深泥池畔の「多賀良屋」のですが、幼子の手のような感触に、鼻を抜けるよもぎの香りが豊かです。
茶葉とお湯で満たされた急須から注がれるお茶、立ち昇る湯気と香り、湯呑から指先に伝わる温度。唇から喉に流れ込んでいく温かさ。
感じ得る一つ一つの動きにことごとく集中すると驚くほどたくさんの事象があって、さっきまでの頭のざわつきがいつの間にか少し落ち着いているかも。
邪念に心が支配されないための練習。