e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

今できることに集中する

4月29

takara

満開の桜を横目にやり過ごしていた今年の春。
じっと留まっているかのような閉塞感を感じている人もいるかもしれませんが、
食卓には筍や山菜が並び、季節は変わらず進み、確実に時間は流れています。
過去を非難したり、未来に不安を抱いたり、カラ元気だったり、他者とぶつかり合ったり、
色んな所で疲れを見せている人々の様子を散見する中で、いつも通りに見える人は強いな、と思います。
「今できること」を考え、こなしています。
「喫茶去」という禅語は、現代では「どうぞお茶でも」と解釈される事も多いのですが、
あるお坊さんが、スマートフォンのホームボタンに例えていたのがユニークでした。
画面上には色んな機能が並んでいて、私達は右に左にせわしなく操作していますが、
ホームボタンを押すと、いったん元の画面に戻りますよね。
家族、他人、仕事、仲間、現在、過去、未来…千々に乱れる心をリセットして、「今ここの」「目の前のこと」にいったん意識を戻す。
お茶の時間にするとして、どこでも手に入る春のおやつ。桜餅とよもぎ餅。
画像のは深泥池畔の「多賀良屋」のですが、幼子の手のような感触に、鼻を抜けるよもぎの香りが豊かです。
毎年楽しみにしている新茶の季節もそろそろ足音が近づいてきました。
茶葉とお湯で満たされた急須から注がれるお茶、立ち昇る湯気と香り、湯呑から指先に伝わる温度。唇から喉に流れ込んでいく温かさ。
感じ得る一つ一つの動きにことごとく集中すると驚くほどたくさんの事象があって、さっきまでの頭のざわつきがいつの間にか少し落ち着いているかも。
邪念に心が支配されないための練習
おうちで旬のものを食べて飲んで、どんなときも芽を伸ばそうとする自然の力を味方につけましょう!
2020年4月29日 | お店, グルメ

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