「神鰻」と子授けの神
今年の秋の土用の丑の日は10月28日です。
毎年10月26日には滝尾神社境内にある三嶋神社祈願所にて、「うなぎ祭」こと「鰻放生大祭」が斎行されています。
ここが密かに「子授け」「縁結び」の社であること、ご存じでしたでしょうか?
人と鰻とは、弥生時代の土器に鰻が描かれているほどに古くから縁があるそうで、伏見稲荷大社の狐や北野の牛などのように「神の使い」すなわち「神鰻(しんまん)」という言葉があることを知りました。
1月に滝尾神社拝殿の龍を拝観した際に、鰻が描かれた絵馬が気になっていたので、この機に観せていただくことに。
ちなみに馬町の三嶋神社本宮にも趣きましたが、「今日お祭の列がこちらに来ることはありませんよ」とのことだったので、要注意です。
鰻を扱う飲食店や業者の面々とおぼしき方々が参列し、店名が詠み上げられます。
参列者が榊を奉納した後、供えられていた透明ケースの中の鰻が、境内の池の中へと放たれました。
平安末期、後白河天皇の皇后・建春門院が摂津の国(現在の大阪府高槻市)の三島鴨神社に祈願され高倉帝を授かったことで、平重盛に銘じて京に三嶋大明神を勧請したのが京都の三嶋神社の始まり。
その後、今となってはマンションの隣で祠の様に小さくなった三嶋神社本宮ですが、平成15年には秋篠宮殿下が御親拝されたそうです。
安産祈願中は鰻を禁食する習わしがあるそうですが、産後は滋養をつけるため大いに食しても良いのだそうですよ。