e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

動画で観る京の歳時記

7月26

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神輿が御旅所から八坂神社へと戻り、1ヶ月に渡る祇園祭も28日の神興洗式など締めくくりの神事を残すのみとなりました。

「神興洗」を主催する「宮本組」は八坂神社の氏子組織「清々講社」の一つで、神輿渡御の際には宮本組神宝奉持列として神社の神宝を奉じて練り歩いています。
この神輿洗や山鉾巡行など個人的に撮り溜めておいた動画が勿体ないので、アップしてみました。素人撮影ではありますが、今後も少しずつ京都のリアルな歳時記動画をご紹介していきますので、お楽しみに!

祇園祭と五山の送り火の間には、昨年より始まった「京の七夕」が開催されます。

それぞれの復興を願う祇園祭

7月19

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祇園祭の山鉾巡行で清められた街を神輿が巡り、24日の環幸祭まで四条寺町の御旅所に鎮座されています。
今年は休み山の大船鉾が祇園祭山鉾連合会の正式会員となり、後祭巡行を復活させる為の検討部会も新たに発足されるなど、祭においても「復興」の気運が高まりました。

宵山の日に、居祭をしている布袋山を通りがかりました。
布袋山保存会の川島義明会長曰く、布袋山に関連する古い判子が見つかったのだそうです。
今年はその意匠を厄除けの御守りとして、粽と並べて販売されていました。
山を建てる宮大工さんも居られ、復興に向けて少しずつ確実に歩まれている事を嬉しく思いました。

31日の15時からは、八坂神社にて平成女鉾清音会によるお囃子の奉納があります。

御霊会としての祇園祭

7月12

taihei祇園祭お稚児さんは、13日の社参の儀を境に神の使いとなり、山鉾巡行のお務めを果たすまで潔斎して神事に臨みます。
神輿を担ぐ人々も、予め入浴するなど銘々に身を清めます。

稚児が舞う「太平の舞」は、山鉾が通る道を清め祓い、天下太平と五穀豊穣を願うもの。
耳にも涼しい「コンチキチン」の祇園囃子、茅の輪が起源とされる粽、そして祭りが起こった当時の国の数に合わせて立てられたという鉾(矛)。
祇園祭に関わるあらゆるものが厄除けに繋がっています。

今年は長刀鉾の頂上に飾られる長刀が新たにプラチナの箔を施して新調されました。
たくさんの人々の思いを結集して、この世の厄を祓いたいですね。

祭・祀・奉・政(まつり)

6月27
試し曳(ひ)きの様子
試し曳(ひ)きの様子

ユネスコ無形文化遺産に登録されている「京都祇園祭の山鉾行事」が1日からいよいよ本格的に始まります。

祇園祭が、疫病退散を願った御霊会に始まったように、「祭」とされるものは、自然と共に歴史を歩んで来た農耕民族・日本人の、神に対する畏れの現れです。
「祭」はまた、それを守り伝えようと人々が団結し、コミュニティーの結束を強める作用があるようです。
「便利で快適であることが幸福」だと思い込み、従来の集団行動を避け、「個」立が声高に語られる中で、自分達の力だけではどうにもできない自然災害や病などに見舞われたとき、それでも生きていく力を授けてくれるのは人と人との絆であることを、先人が「祭」を通して教えてくれているように感じます。

今年の祇園祭は、そんな祭の意義をより意識しながら楽しみたいと思います。

 

2011年6月27日 | イベント, 神社 | No Comments »

鞍馬寺・竹伐り会式

6月21

take鞍馬寺・竹伐り会式に行ってきました。

開始直前に現地入りしたため舞台に近づけず、撮影は困難を極めましたが、青竹が大きなかけ声と共に次々と切られていく様は爽快。本当に厄が祓われていくようです。

終了後はパワースポットとしての人気のためか、多くの人が貴船へと続く山道へ消えていきました。
なお、鞍馬寺の本堂金堂から霊宝館までは登りの階段を含めて約100メートル、霊宝館から奥の院までの道のりはおよそ登りで15分下り15分、更に貴船まで抜けるなら1時間、そこから叡電「貴船口」駅まで徒歩20分とのこと。

鞍馬温泉に浸かり、鞍馬寺をお参りした後で明るいうちに(木陰のため16時以降は暗くなります)貴船まで歩き、川床でせせらぎを聴きながらお食事、蛍鑑賞でシメ!なんて健脚コースはいかがでしょうか。

葵祭・走馬の儀

5月16

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今年の葵祭は休日と重なり、お天気にも恵まれた中で無事終了しました。

小学校の課外授業で行列(路頭の儀)を見学したのを最初に、露払いである流鏑馬神事なども何度も観ていて知ったつもりになっていましたが、同じ祭事でも場所を変えて観たり、それぞれの賀茂社で行われる走馬の儀など、まだまだここで伝えきれていない事がたくさんありました。また、毎年その日限りの祭事を取材し尽くす事の難しさも実感しました。

献茶祭などまだ葵祭を締めくくる行事が残されていますが、京都三大祭の祇園祭は7月に、時代祭は10月、日本三大勅祭の一つに数えられる石清水祭は9月にそれぞれ京都で催行されます。

2011年5月16日 | イベント, 神社 | No Comments »

助け合うため「違い」を持って生まれた

4月25
国際会館前の宝々池

国際会館前の宝々池

職種や得意分野を活かした被災地支援は、人それぞれに違う特性を持っているからこそ、他者には思いつかない角度からの活動ができると思います。
中には「私は体力も無いし、医学の知識も無いし、人々の心に寄り添う唄を謡う事もできない。義捐金を寄付しただけでは何だか申し訳なくて…」。被災地の現状を聞く度に罪悪感を覚えている人も多いと思います。
たとえ「祈ることしかできない」状況だったとしても、この時目で見たこと、感じたこと、学んだ教訓を後々に次世代へと語り継いでいけばいいのではないかと思います。

もうすぐゴールデン・ウィーク。金剛能楽堂国立京都国際会館などでは、チャリティー・イベントが開催されます。ぜひ幅広い年齢の人々に参加してもらいたいと思います。

色んな支援のかたちがあります。

お花見ヨガ

4月12

yogaいつも通っているフィットネスクラブの主催で、「お花見ヨガ」に参加しました。
快晴に誘われてたくさんの人々が繰り出した加茂川の畔。
周りの視線にちょっと照れながら、お弁当と脱ぎ捨てた靴を脇に置いて裸足に。

両手を左右から大きく青空に集めて、これぞ本当の「太陽礼拝のポーズ」。
深い呼吸に合わせ、家の中で縮こまっていた体中の筋肉を外側に向かって解放します。
汗ばむ程の陽気の中、身体を緩めて目を閉じ額をマットに預けると、身体の隙間を涼しい風が吹き抜けていきます。
家族連れでお花見ランチをしていた子供も真似っこ。
最後は手足を投げ出してマットに寝転び、お日さまの温もりを背中で感じました。

2011年4月12日 | イベント | No Comments »

増田屋ビルの月市

3月28

masuda 増田屋ビルで毎月行われる「月市」に行って来ました。
築50年程のレトロな5階建てビルの中に、工房を兼ねたアクセサリーショップや陶芸教室、靴屋等が入居しています。もちろん、実際に生活している人も。

このビルを訪れたのはおよそ8年ぶりでしたが、独特の品揃えのマニアックな古書店「書肆 砂の書」も健在でした。
「ここは開店してるのかな?あ、鍵がかかってた!」と、薄暗い各階の扉のノブをドキドキしながら回すちょっとしたスリル。お店の人との会話も楽しんで欲しいところ。
特に「HappyRock!! slow design」(土日営業)の、ころんとしたフォルムの家具や小物は、思わず誰かに贈り物をしたくなります。
ギャラリーアンテナでの「江口寿史ポップアート展」は4/10(※ 月曜休)まで開催しています。

日本人と桜

3月14

04日本人に最も親しまれている桜。各気象情報サイトによると、桜(ソメイヨシノ)の開花予想は、京都近辺で3/27~/31頃となっています。満開のタイミングは、開花より1週間後の4月頭頃でしょうか。

一つ一つの花びらは透き通る程に薄く、触れるのも憚るほど繊細なのに、たくさん集まって咲く様は、灯りの無い夜空も華やかに照らせる力を持っています。
また、東山花灯路(現在「京都・東山祈りの灯り」として開催中)期間中の円山公園の枝垂れ桜は、まだ蕾で花をつけていない状態なのに、樹齢80年を越えてもなお息を呑むほどの存在感を示しています。

開花予想日まであと約2週間。南から北上する桜前線が、日本列島を明るく照らし始めます。

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