e-kyoto「一言コラム」

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寅の方角、僧形の妙見さん

1月6

myouken
京都で虎に因む寺社はたくさんあります。
洛陽十二支妙見」は、京都御所の紫宸殿を中心に、十二支の方角にそれぞれ祀られている妙見大菩薩への信仰で、寅の方角にはの修学院離宮の近くに道入寺という妙見さんがいます。

ふと思いつきで夕方に訪れたためか、はたまたマニアック過ぎたのか、他の拝観者と行き交ったのは一組だけでした。
安産や子育ての鬼子母大善神や開運・方除の七面大明神が安置された本堂があり、そばに建つ祠には虎が彫刻され、小さな僧が二体並んでいました。
乏しい予備知識のまま拝観して数分で帰るのも勿体無いので、奥様にお話を伺うと、質問にも気さくに応えて下さいました。

この像は、1979年に住職が蔵から発見したもので、真っ黒な汚れを落とすと妙見像である事が判明。
更に小さな祠の中に三枚綴りの古板が見つかり、七面天女像・三十番神と並ぶ、このお寺の創建時代からの像である事も分かったそうです。
亀に乗った姿が一般的な妙見さんが、数珠を持ち僧の姿をしているのは非常に珍しいとのこと。

妙見大菩薩は、 諸星の王・北極星、北斗七星を神格化したもので、宇宙万物の運気を司るとされています。
「妙見」とは優れた視力のこと。価値観が多様化し物事の善悪の判断が容易でない現代において、真理をよく見通す力が授かれば心強いですね。

2022年1月06日 | お寺, 観光スポット
One Comment to

“寅の方角、僧形の妙見さん”

  1. On 11月 16th, 2022 at 12:56 AM e-kyoto「一言コラム」 » Blog Archive » 京都の端っこに行ってみる Says:

    [...] 今年の秋になったら、訪れてみたい紅葉の穴場がありました。 テレビドラマ『ちょこっと京都に住んでみた。』のロケ地として初めて知った、音羽川沿いに作られた砂防学習ゾーンです。 音羽川に沿って自転車で(実際に乗ったのは電動アシスト付きでしたが)進み、今年のお正月に訪れた虎年ゆかりの道入寺の前を通り、小さなベンチのある御安堂公園を越えると細い砂利道に変わります。殆ど人と行き交う事もなくしばらく進むと雲母橋に着くまでに車止めがあり、更に進むと目の前に大きな階段が。脇の空き地にはバイクやママチャリが停めてありました。 [...]

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