e-kyoto「一言コラム」

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福田美術館の美しい人

2月12

hukuda
江戸から昭和にかけて京都で活躍した画家を中心に、絵画約1500点を所有する福田美術館が2019年10月に嵐山の大堰川の畔に開館し、現在は「美人のすべて」展を開催中です。

「美女」ではなく「美人」とあるので、尼さんや女装の美男子まで登場するのですが、目玉は発見されたばかりで初公開となる上村松園の「雪女」の貴重な原画です。
シングルマザーとして生き、画壇では嫌がらせを受ける事もあったという時期に描かれた作品といい、同じ空間に並ぶ松園の作品群の中でもひときわ異彩を放っていました。
松園の表現する凛とした女性達と、長らく所在が確認されていなかったという木島櫻谷の大作「婦女図屏風」で描かれる女性達を見比べてみるのも面白いかもしれません。
作品を控えめに引き立てる表装も見どころで、なんと禁止マークの付いていない作品については、写真撮影が可能です。

蔵をイメージしたという各展示室を巡りながら、全ての展示作品に一貫して感じるのは、指先にまで宿る仕草の美しさ。
現在の女性でこんな仕草を見かけることってあるでしょうか。
と、思っていたら、ミュージアムショップには今回の美女デザインのハンドクリームが販売されていたのでした。
チョコレートも3種類あったので、他の人と被らないバレンタインの贈り物がしたい人にも良いかも…!?

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