e-kyoto「一言コラム」

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元・立誠小学校

2月14

cinema 歌舞伎役者の中村雁治郎さんや俳優の近藤正臣さん、中村玉緒さんが卒業したという元・立誠小学校の3階にある「立誠シネマプロジェクト」で映画を観て来ました。
日本で最初の映画上映が行われた地という事で、「日本映画原点の地」とも言われています。
少し薄暗い廊下と冷たくて堅い階段、きしむ床板に懐かしさを覚えながらも、かつて自分が通っていた小学校よりもモダンな造りに新鮮さも感じます。
校舎の突き当たりにある教室の中へ入ると、黒板や机は残るものの、そこはポスターやパンフレットを備えた小さな映画館の受付になっていました。
上映前になり更に暗幕の奥へ進むと、幕に囲まれた小さな空間の段差に座椅子が並べられており、まるで大学時代に度々訪れた小劇場の様で気分が高揚しました。
広告の代わりに、上映合図はスタッフの口頭で。座布団はありましたが、映画が終わる頃には少しお尻が痛くなってしまいました。
ちなみに、こちらでは鑑賞券のインターネット販売は無く、各日の最初の上映時間より30分前から受付で購入する必要があるので御注意を。
鑑賞後は1階の「Traveling Coffee」で、淹れたての珈琲を一杯。
教室の窓から差し込む陽光をぼんやり眺めたのは、もう何年ぶりの事でしょうか。映画の余韻に浸るために存在するような教室でした。
少子化により子供の足音が減ってしまった寂しさはちょっぴり残る校舎ですが、「高瀬川会議」等の有志によりその景観は守られ、学区外の子供から大人までがイベントに参加できる施設として今も息づいています。

2017年2月14日 | 未分類

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