e-kyoto「一言コラム」

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長講堂

1月17

choko後白河法皇が、持仏堂として建立したという長講堂を訪れてみました。
「京の冬の旅」非公開文化財特別公開の中では初公開となる寺院で、後白河法皇はNHK大河ドラマ「平清盛」では主人公の良きライバルとして描かれるようです。
公開されている寺宝のうち、当寺のご住職が参拝者に最も観て欲しいと言われていたというのが『過去現在牒(かこげんざいちょう)』です。
後白河法皇が直筆で、自身に縁のあった人物の名前を記されているもので、歴代の天皇の名前から始まり、源義経などの有名人物のほか、祇王などの白拍子や無名の人物らの名が連なっています。女性が当時の歴史資料に名前を残される事自体が希だったのでは無いでしょうか。もちろん「清盛入道」の名前も見る事ができました。
源氏と平家、朝廷の勢力争いが渦巻く動乱期を生き抜いた晩年の法皇。それぞれの正義が生死をかけてぶつかり合う中、迷う事無しに自分を信じて突き進む事は容易ではありません。一人ずつ、筆を進める毎にその心中はどの様なものだったでしょう。

2012年1月17日 | お寺, 観光スポット

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