e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

「cafe530」とファイヤーキング

9月12

ファイヤーキングのソーダマグ京都府立植物園や資料館、コンサートホールに美味しいパン屋やブティックが並ぶ北山は、京都の北の文化ゾーン。毎月第2土曜日には「北山クラフトガーデン」が、10月29日(土)には「北山ハロウィン」が開催されます。

北山駅からそう遠からず、でもちょっと奥まった空間に新しいカフェがオープンしていました。
cafe530」(075-702-0053)では、現在製造されていないためコレクターに人気の「Fire-King(ファイヤーキング)」のマグでドリンクを楽しめます。
やわらかな、ぬくもりのある発色で、思わず両手で包みたくなるミルクガラス。
思えば、食を取り巻くモノや時間を大切にしている場所にはいつもFire-Kingがありました。

ランチ・ディナーメニューもあり、23時までオーダーできるので一休みにどうぞ。

2011年9月12日 | お店, イベント | No Comments »

お稲荷さんのきつね煎餅

9月6

kitune「ここに来ると必ず買ってしまうもの」。京都で言うなら、例えば伏見稲荷大社のお膝元に来ると食べたくなるキツネのお面のお煎餅。

色んなお煎餅屋さんが軒を連ねて賑わいをみせていますが、今回は裏参道の鳥居をくぐったところにある「総本家いなりや」に立ち寄ってみました。
こちらの「きつねせんべい」の原材料は小麦粉、砂糖、白味噌、胡麻だけ。
味もシンプルであっさりとしていて、素朴な味わいが好みの人へのお土産に。

「鼻のところが焦げてしもたんで、一枚どうぞ」と、目の前で一枚一枚焼いていたお店のご主人が、あつあつの焼きたてを下さいました。
パリっと乾く前の、ややしっとりと柔らかいお稲荷さんのお面。思わず自分の顔の前にかざしてしまうのでした。

「変わらないこと」の価値

8月30

kanokoエアコンの温度をもう1度上げてみたり、温かい飲み物が欲しくなったり、秋の気配を肌で感じるようになってきました。
夜は暑さを感じさせず、名残の川床を楽しむには良い頃になりました。

手頃なお値段ですき焼きが楽しめる「かのこ」さんに行ってきました。
ここの肉はその日によって仕入れ先を変えて、一つの産地に偏らず店の基準を満たした品質を保つようにされています。
てきぱきと箸を動かし、ザラメと醤油だけで絶妙な味加減に仕上げながら
「玉ねぎも甘いでっしゃろ?淡路のもんですねん。」
と仲居さん達の軽妙な京都弁のキャッチボールの合間にも、シンプルな料理だからこそ中身にこだわる姿勢と自信が感じ取れます。
箸休めの漬物も良い塩加減で、泉州の水茄子の香り高いこと!
大正創業以来のままという店構え。「変わらないこと」の価値を上手く体現したお店でした。

2011年8月30日 | お店 | No Comments »

門前の茶店

8月23

saruya参拝客の休憩所として、またお土産を求める場として、神社とお餅やさんとは今や切ってもきれない関係です。
残暑の日差しをやわらげてくれる糺の森の傍らで、今年5月の葵祭の頃より「さるや」という茶店が開店しました。
明治期に途絶えたという申餅を現代に復活させ、江戸時代の文献「出来斎京土産」にも描かれていたそうなので、これも「リニューアルオープン」でしょうか!?

申餅の進物用は、夏場は販売されていませんが、バラ売りは1個から持ち帰りができました。
残念ながら寒天やところてんは終了してしまいましたが、下鴨神社大炊殿で使用されていたという雪の貯蔵庫・氷室にちなんだかき氷やラムネ、ひやしあめ等、魅力的なお品書きが並んでいました。

「はねず色は夜明けの色、食べると無病息災だよ!」昔はこんな呼び声が響いていたのかもしれませんね。

2011年8月23日 | お店, 神社 | No Comments »

松ヶ崎題目踊り

8月18

yusen 五山の送り火の一つ、「妙法」の間にある涌泉寺にて日本最古とされる題目踊りとさし踊(京都市登録無形民俗文化財)が営まれました。
現地に着いて驚いたのは、涌泉寺境内から「大文字」が綺麗に見え、しかも周りには殆ど人が居ないということ。これならば、「妙」の送り火の点火を見届けたら「法」の見えるところまで移動し、そのまま涌泉寺で題目踊りが始まるのを待ちながら「大文字」が下火になっていく様を静かに眺める、という三つの送り火を拝む事ができますね。

独特の節回しの題目を唱える男女、兵児帯を揺らす子供たちやGパン姿の青年たちが一つの輪となって、約1時間にわたり踊り続けます。
揃いの浴衣の背に染められた「妙法」の山には、700年もの間踊りを受け継いでいた誇りと、同じ地域に暮らす人々が集う喜びが現れているかのようでした。 動画はこちら

京の七夕2011

8月9

tanabata昨年より京の風物詩として新たに加わった「京の七夕」。
初日の鴨川会場は「鴨川納涼」と重なった事もあり、鴨川と禊川との間に人、人、人の川も流れていました。
昼間の汗を洗い流した身体にさっと浴衣を着たら、川床で暮れゆく景色を楽しみ、食後は酔い覚ましに川辺に降りて、笹に飾られた子供たちの願い事を見ながらそぞろ歩き、なんて夏の夜はいかがでしょうか。
15日までのロングランイベントなので、浴衣デートのチャンスはまだまだあります。
また、鴨川・堀川会場に限らず、京都府内各地で協賛イベントが開催されていますので、夏の思い出作りにおでかけ下さい。  動画はこちら

平成女鉾清音会

8月2

sayane夏も折り返し地点。先月末の八坂神社では、1ヶ月にわたる祇園祭の最後の神事となる夏越祭が境内の疫神社で、舞殿では平成女鉾清音会によるお囃子の奉納がありました。

平成女鉾清音会は発足から15年。学生から60代まで、それぞれに学業や仕事、家事をこなしながら練習を重ねるも息はぴったり。張りと艶のあるかけ声は女性ならではのもの。
かつては濃い紫色をしていた浴衣は白地に「女」の字をアレンジした花柄になり、見た目にもより涼しげになっています。

3曲を納めた後、互いに汗で光る頬を夏風にほころばせる彼女たちは、京の街に咲くなでしこのようでした。
平成女鉾清音の奉納囃子の動画はこちら

2011年8月02日 | 未分類 | No Comments »

動画で観る京の歳時記

7月26

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神輿が御旅所から八坂神社へと戻り、1ヶ月に渡る祇園祭も28日の神興洗式など締めくくりの神事を残すのみとなりました。

「神興洗」を主催する「宮本組」は八坂神社の氏子組織「清々講社」の一つで、神輿渡御の際には宮本組神宝奉持列として神社の神宝を奉じて練り歩いています。
この神輿洗や山鉾巡行など個人的に撮り溜めておいた動画が勿体ないので、アップしてみました。素人撮影ではありますが、今後も少しずつ京都のリアルな歳時記動画をご紹介していきますので、お楽しみに!

祇園祭と五山の送り火の間には、昨年より始まった「京の七夕」が開催されます。

それぞれの復興を願う祇園祭

7月19

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祇園祭の山鉾巡行で清められた街を神輿が巡り、24日の環幸祭まで四条寺町の御旅所に鎮座されています。
今年は休み山の大船鉾が祇園祭山鉾連合会の正式会員となり、後祭巡行を復活させる為の検討部会も新たに発足されるなど、祭においても「復興」の気運が高まりました。

宵山の日に、居祭をしている布袋山を通りがかりました。
布袋山保存会の川島義明会長曰く、布袋山に関連する古い判子が見つかったのだそうです。
今年はその意匠を厄除けの御守りとして、粽と並べて販売されていました。
山を建てる宮大工さんも居られ、復興に向けて少しずつ確実に歩まれている事を嬉しく思いました。

31日の15時からは、八坂神社にて平成女鉾清音会によるお囃子の奉納があります。

御霊会としての祇園祭

7月12

taihei祇園祭お稚児さんは、13日の社参の儀を境に神の使いとなり、山鉾巡行のお務めを果たすまで潔斎して神事に臨みます。
神輿を担ぐ人々も、予め入浴するなど銘々に身を清めます。

稚児が舞う「太平の舞」は、山鉾が通る道を清め祓い、天下太平と五穀豊穣を願うもの。
耳にも涼しい「コンチキチン」の祇園囃子、茅の輪が起源とされる粽、そして祭りが起こった当時の国の数に合わせて立てられたという鉾(矛)。
祇園祭に関わるあらゆるものが厄除けに繋がっています。

今年は長刀鉾の頂上に飾られる長刀が新たにプラチナの箔を施して新調されました。
たくさんの人々の思いを結集して、この世の厄を祓いたいですね。

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