釘抜地蔵
弘法大使の開基と伝わり、「苦抜(くぬき)地蔵」から後に「釘抜(くぎぬき)地蔵」と呼ばれるようになったという石像寺を訪れてみました。
お寺の入り口には、「あなたのこころの悩みを話してみませんか 住職が聞かせていただきます 共に道を探しましょう」との手書きのメッセージ。
観光地化、博物館化してしまっている寺院も多い中で、この様に門戸が開かれていると何だか心強いですね。
境内にはご近所さんらしき親子やおばさん、背中を丸め、胸の前でお線香を大切そうに携えてお千度参りをしている老夫婦の姿もありました。
お堂の外壁には、釘抜と五寸釘がついた絵馬がびっしりと貼りめぐらされています。
それだけ昔から人々は様々な苦しみに悩んで来たのだ…と思いながら近くで見てみると、それぞれの絵馬には「御礼」の文字が。
ここをお参りし、精進してきたことで苦しみから解放された人々が、これだけたくさんおられるという事でもありますね。