e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

散り紅葉の絨毯

12月11

anraku今年の紅葉の色づきはゆっくりだったせいか、紅葉狩りの人出が分散されたと聞きます。
師走に入りましたが、まだ散り紅葉の絨毯の楽しみが残っていますよ。
SNS上のリアルタイムな投稿を検索しながら、安楽寺に行ってみることに。

石段がまるで赤い絨毯のように…とまでは積もっていませんでしたが、両脇は折り重なったふわふわの散り紅葉で華やかな朱色に染まっていました。
秋の特別公開期間は終了していたので中に入ることはできませんでしたが、紅葉が音もなく落ちる静寂をしばし眺めていました。

前日にX(旧Twitter)で観た安楽寺の山門前は、石段にもそれなりの散紅葉が積もっていたように見えたのですが、今日のはそれよりも絨毯のボリュームが減っているような。
どこへ飛んで行ってしまったのでしょうね。それともこれから積もっていくのでしょうか。
それでも、通りがかった海外からの旅人が、その静謐な空間に思わず立ち止まって溜息を漏らすほど。

すぐ近くにも茅葺の屋根と紅葉と白砂のコントラストが美しい法然院があり、安楽寺との間には小さな公園やカフェもあるので、静かな住宅地の中を散策する間の小休止もできます。
平日だったせいか、訪れる人も多くなく、一人もしくは少数のグループがぽつりぽつりと訪ねては去っていきます。
それぞれの山内に入ったときの、ひんやりとした清浄な空気とはらはらと舞い降りる紅葉、緑蒸す苔石畳にスタンプのように散りばめられた赤や黄色の葉の質感、鳥のさえずりが織りなす錦模様と空気感は、実際に足を運んでその身を置いてこそ。

散り紅葉の絨毯を観るには、散り始めた頃ではまだ積もるまでに至らず、積もっても雨に打たれると色褪せてしまうこともあるので、タイミングの見極めが難しいところですが、
来年の秋は、シーズンピークをずらして散り紅葉を味わってみませんか。

2024年12月11日 | お寺, お店, 観光スポット

Email will not be published

Website example

Your Comment: