ひな茶会へ、再び。
春の恒例行事「ひな茶会」に久々に参加しました。
前回は独身時代に旦那さんと、今回は子供達を連れて。
会場である「平野の家 わざ 永々棟」は、北野天満宮からほど近く、衣笠小学校の真裏にあり、年間を通して季節の催しが開催されています。
茶会のご案内があるまで、館内の様々な雛人形や市松人形、西洋人形等を見学。
雛道具に台所用品があるのは京都の特徴ですが、布団と枕まであるのは初めての発見でした。
今回の席の亭主と半東さんは中学生でしょうか、前に参加した時よりも大きな娘さん達でした。
お母さまが着ていたという華やかな着物を纏い、
まだ少し緊張が残るものの落ち着いた所作でもてなしてくださいました。
対照的に、いつもと違う環境に興奮気味の我が子らをたしなめるのに必死で、
床の間のお人形たちをじっくりと観る事は正直できませんでしたが、
脇床にあった截金が施された木彫りの雛人形が公式Facebookにて詳しく紹介されていました。
こんなに端正なお顔立ちをされていたのですね。
時代物の雛人形は、京都のあちこちの催しで観ることができますが、木曽檜と截金の繊細な技が見られるのは、数寄屋建築の技が結集した「永々棟」ならではという気がします。
日本家屋と聞くと薄暗い町家のような印象を持つ人もいるかもしれませんが、良質な木材をふんだんに使い、窓にはステンドグラスを配した館内は明るく、新しい数寄屋の趣です。
それゆえに、幼い子供達もおくどさんを「キッチン」と呼び、肌感覚で心地よさを感じているようでした(お手洗いも素敵です)。
日本の気候と暮らし、それぞれの木材が持つ良さを生かした意匠は、これからの和風建築を生かした家づくりのヒントにもなりそうですね。