父とうどん、母と蕎麦
「小腹が空いた。」
そんな時に父が入るのはカフェではなく、定食屋か麺処。
通りがかった聖護院の「めん処 ときわ」。
おだしの香りと、木の机と椅子。
おそらく初めて入ったのに「そうそう、こんな感じ」となぜか思ってしまう。
お品書きを一通り見て、「鍋焼うどん」を注文するのは薄々分かっていました。
自分はお米の気分だったので、丼もの。
湯気もくもく、熱々をはふはふと口に運びながら、ナイアガラのように額にかいた滝汗を、食後にハンカチでさらりと拭いて満足そうでした。
また別の日、母からは「そ /s/ kawahigashi」というお店の提案が。
一見だったので念のため予約の電話を入れてみると、平日のためか案外すんなり入れそうな印象でした。
ウェブサイトも9席のカウンターの店内もお洒落、混むでもなく空くでもなく、京都に住むオトナ達が絶え間なく出入りしていました。
店名から察して尋ねると、やはり「草喰なかひがし」の中東家の三男さんが開いたお店とのこと。
もう5年ほど経っているそうですが、以前は夜とテイクアウトのみの営業でした。
コースや単品メニューもあり、母はやはりベーシックな鰹だしを選び、そこからチーズや梅干しなどのトッピングを色々追加。
こちらは野菜だしに「たねつけばな」「はこべ」「こうばい」の草が盛り盛り、焼いた大きなお揚げさんで丼が埋められた麺を頂きました。
「やっぱりお米も」と迷わず注文した鯖寿司も、いずれも端正で優しいお味でした。
たまたまどちらも同じエリアのお店になりましたが、
「京都で軽く食べる」なら、こういうところがいいですね。