コロナ禍で生まれた新しい神事
7月19
前祭宵山の間は、昨年より新たに始まった儀式「御神水交換式」を観るため神泉苑へ出向きました。
国宝の八坂神社本殿の地下には「龍穴」と呼ばれる池があるとされ、祇園祭の起源とされる869年の御霊会が行われた東寺真言宗寺院・神泉苑の池と繋がっているという伝承があることから、双方の境内の水を交換し、浄化した水を神事に使用するというもの。
神泉苑の善女龍王社の閼伽井で汲み上げた閼伽水と、 八坂神社本殿の御神水を、祝詞や加持祈祷で浄化、交換して持ち帰った水は「龍穴」に繋がる井戸に注がれ、「青龍神水」として疫病を鎮めんと、昨年から山鉾巡行や神輿渡御などでも取り入れられています。
昨年就任したばかりの八坂神社の宮司による提案で始まり、神泉苑の住職のほか東寺の執事長も参列したそうで、まさにコロナ禍で生まれた神仏習合の儀式です。
[...] 「清らかな水で浄化をしたい」。 令和の疫病蔓延を経て、再び祇園祭の原点に立ち戻るべく、2022年より「青龍神水」がそれぞれの神事や催しで用いられるようになったためではないかと推測します。 [...]