e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

向かい風に跳ぶ

1月25

hikou 石清水八幡宮をお参りした後、ケーブルを下車してから徒歩4分ほどで、航空安全と航空事業の発展を願う飛行神社という、ユニークな神社に辿り着きます。
ギリシャ神殿のような拝殿の蒼いステンドグラスにはトビウオが羽ばたき、現在放送中の朝ドラでは、主人公が航空の専門学校を受験する際にこちらの合格守りが登場しました。

大正4年に自邸内に私財を投じて創建したのが、飛行原理を発見し「カラス型飛行器」で飛行に成功した二宮忠八氏。
人の乗れる「玉虫型飛行器」を考案するも日清戦争勃発のため出兵、軍での飛行実験も却下されてしまいました。
資金を集めながら自力で研究を進めるも、明治36年にアメリカのライト兄弟が飛行機を完成し飛行に成功した事を知り、忠八は無念の涙を流しハンマーで製作中の飛行器を壊したといいます。

時勢と国の支援不足によって大きな契機を失う。
我が国が何度も直面してきたはずの問題です。

一方、資料館前には、操縦桿を操作しながら空の走行を楽しめるシュミレーターゲーム機が。
おそらく玄人向きゲームなのでどう操作していいのか分からず何度も海へドボン。
館内はおびただしい数の飛行機やロケット、ドローンの模型や、その関連の品が待機中です。
戦時中の痛ましい記憶も例外ではありません。

飛行機があしらわれたお守りは我が子へ。
海外にルーツのあるおともだちの分も受けました。

奇しくも海外で飛行機事故が報じられた時候。
今後おともだちが祖父母に会うため空を渡るときにも、守ってくださいますように。

2023年1月25日 | 神社, 観光スポット

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