日常と非日常の交差
8月31
京町家に宿泊ができる「庵」の「三坊西洞院町 町家」にて、展示会「京を楽しむ」が開催されました(※8/31で終了)。
前回仁和寺での個展でも拝見した関山隆志氏による精巧なミニチュア茶室と、6名まで利用できるという一棟貸しの京町家の中を見ておこうという好奇心から来訪。
会場は、持ち主が家業の刺繍の工房をアトリエに変えたもので、芥川龍之介氏も訪れた事があると聞いた事があります。
来客は途切れる事は無かったものの、平日に訪れたためか、1、2組去ってもう1組来られるという程良い流れでした。
さすがに各部屋の隅々まではチェックできませんでしたが、キッチンや床暖房の檜風呂もあるそうです。
京町家の茶室の中に展示されたミニチュア茶室は、拡大して撮影しても模型と分からない程に精巧で、遠くの庭の木々からのそよ風まで感じられそうな奥行き。
逆に手前の畳に置かれた茶道具は極小ながら質感まで本物そっくりなのです。
光の入り具合まで計算して作られているので、畳をぼんやりと照らす行燈の対称に月を臨む作品では、月光浴をしている気分に浸ってしまうほど。
上階には主に『うるわし屋』堀内明美氏の茶箱・茶籠のコレクションと、それぞれのそばに京都出身の画家・池田良則氏が柔らかいタッチで描いた京都の水彩風景画が展示されていました。
「こんな景色を眺めながら、家族や友人達とアウトドア茶会をしてみたい…」と思わず憧れてしまう演出です。
これからすごしやすくなる季節だし、チャレンジできるかな。