e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

手のひらの国宝

3月9

mini
仁和寺で茶室の模型展が開かれているとの口コミを得て、行ってきました。

御殿の白書院を会場に、手の平サイズの茶室と茶道具等がずらり。
それも、豊臣秀吉黄金の茶室や千利休の待庵など、基本的に非公開で入ることのできない茶室ばかり。
ミニチュアが好きでよく観ますが、幻とされている茶釜や国宝の茶碗、茶懐石のそれは他で観た事がありません。

模型製作が趣味だった関山隆志さんが、24歳の頃に職場の茶道部で初めて茶道に触れたことからのめり込み、還暦を過ぎてから茶室の模型の製作を始められたそうです。
できるだけ実物を訪問し、交渉をして見学をさせてもらい、1/12のスケールに落とし込んでいるとのこと。
LED等の照明を組み込む事で陰影や奥行ができ、ミニチュアながら庭園の眺めに清々しさまで感じられるのが驚きです。

観る角度を変えると見える物が現れる遊び心もあって、何よりも楽しんで製作されているのが伝わます。
会場にいたスタッフ方やお客さんとも和気あいあいと楽しませていただきました。

この展覧会は3月7日で終了しましたが、2年前にも嶋臺ギャラリーで個展をされていたそうなので、またどこかで新作とともに企画があるかもしれませんね。

One Comment to

“手のひらの国宝”

  1. On 8月 31st, 2021 at 1:12 AM e-kyoto「一言コラム」 » Blog Archive » 日常と非日常の交差 Says:

    [...] 京町家に宿泊ができる「庵」の「三坊西洞院町 町家」にて、展示会「京を楽しむ」が開催されました(※8/31で終了)。 前回仁和寺での個展でも拝見した関山隆志氏による精巧なミニチュア茶室と、6名まで利用できるという一棟貸しの京町家の中を見ておこうという好奇心から来訪。 [...]

Email will not be published

Website example

Your Comment: