「京都ネイティブ」なお店
3月3
京都マニアの友人に教えてもらった、京都御所に程近い「孫右ェ門」。
個人宅の庭に踏み入り縁側から靴を脱いで入店するようなスタイルに戸惑いながらも、庭に面したソファ席に身を沈めました。
ウヰスキー入りの濃厚なチョコタルトが、初めて飲む「二三味珈琲」によく合い、よく見るとタルト生地にも珈琲の豆が。
床の間にはお雛さま。こちらに住まわれているオーナーさんは、並河靖之七宝記念館のポスターを手掛けるグラフィックデザイナーだそうで、衣紋掛けの前には新古のデザイン本が並んでいました。
越して来られる前のお家は、祇園祭の岩戸山が立つ町内とのこと、テーブルクロスも祭つながりのものだったので、
「今年の祇園祭はどうなるんでしょうねえ」「さあ~何らかの形でしはるんちゃうかなあ~?」
と会話に花が咲き始め、カウンター越しに長らく話し込んでしまいました。
立て看板が無ければうっかり通り過ぎてしまうような入り口、椿が咲き長い路地を奥へと進む静かな高揚感と、意外にアットホームな居心地(家だけに)と手頃なお値段。
バーの時間帯に人を連れて行ったら喜ばれそうです。
家からお店への改装や置かれた小物にもセンスを感じて、久々に「京都ネイティブ」なお店に出逢えた気がします。