e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

洛西の黄檗山

12月16

joju
阪急「上桂」駅から徒歩15分ほどの住宅街の中にある浄住寺。今年は12月6日まで特別公開が行われていました。
参道の紅葉が美しい黄檗宗のお寺として徐々に知名度が増していて、訪れた時は紅葉シーズンの終盤でした。

天台宗、律宗、そして禅宗へと形態が変わり、現在は禅寺らしく伽藍が一直線上に並び、黄檗宗の大本山・萬福寺に見られる魚の形をした開梛(かいぱん)を小さくしたような法器も下がっています。
仏像もやはり萬福寺のそれらと似て、どこか曲線的。まるで蓑虫の様な衣をまとった珍しいお釈迦様も安置されていました。
抜け穴のある方丈の床の間の壁や、参道の両側にも亀甲竹や四方竹といった珍しい品種の竹林もあり、見どころは尽きません。

帰り際に「祝国」と書かれた扁額が気になりガイドさんに尋ねたところ、こちらの中興の祖・鉄牛禅師の書とのことでした。
「国家の平安を祝す」という意味のようですが、これが70歳の頃の書としてはダイナミックです。
何となく、「しゃんとせい!」と言われた様な気分になりました。

基本的に非公開の寺院ですが、公式サイトによると、要予約で貸切拝観や月に数回、一般特別公開を行っているそうです。

2020年12月16日 | お寺, 観光スポット

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