e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

ドレス・コードは何のため?

9月3

dress京都国立近代美術館で「ドレス・コード?――着る人たちのゲーム 」展が開催中です。
スーツや迷彩柄にトレンチコート、デニムにタータンチェックなど、誰もが目にし袖を通してきたアイテムが、時代を経るうちにドレスコードを飛び越え、世相を受けて新たな価値を纏っていく様が分かりやすく展開されています。
女性の社会進出を象徴するシャネルのスーツやジャン・ポール・ゴルチエの浴衣等のハイブランドの系譜だけでなく、漫画や著名なアートとのコラボ、制服がアウトローのアイコンと化した映画ポスターなど、見どころたくさん。
社会のあらゆる状況にふさわしい装いのエチケットとされる「ドレス・コード」とは、むしろ守るためというより、破り表現するためにあるのかとさえ思えてきます。
という事は、「世の中の常識」と呼ばれるものは時代によって変わっていくものであり、私達は日々そのコードを越えたり越えなかったりと駆け引きを繰り返しているのです。
極め付きは、昭和時代の暴走族グループ「レディース」の特攻服姿や、アニメのキャラクターを再現するコスプレイヤー、九州のド派手な成人式の衣装など日本で独自の進化を見せた現代ファッション。
なんとおじいちゃん、おばあちゃんの農家ファッションや、広島で有名なホームレスについての情報も、壁面のQRコードを携帯電話で読み取る事で得る事ができます。
これらを眺めていると、「日本人は没個性でルールに忠実な人種」というイメージは本当なのか?と疑問に思ってしまうはず。
一部は撮影も可能。「インスタ映え」を狙った美術展も増えてきましたね。

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