e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

フィンランド発琳派!?

3月27

rinpa
フィンランドの有名ライフスタイルブランド「マリメッコ」の日本人テキスタイルデザイナーと言えば、脇阪克二さん大田舞さんが活躍していますが、石本藤雄さんは現在フィンランドの老舗陶器メーカー「アラビア」に所属、陶芸家としても活動しています。
自然から着想を得る事が多いというそれらの作品と、細見美術館の琳派のコレクションを並べて紹介する展覧会が開かれています。
「森と湖の国のフィンランドは、人も文化も似たところがあります」。現地の人がそう話していた事がありました。
確かに、デフォルメされたパターンは、紙の上のみならず記事や生活道具にも用いられるなど琳派に通じるものがあるかもしれません。
ある草木の柄は、幼い頃に自宅のベッドカバーに使われていました。
また、陶芸作品としての「イヌノフグリ」は、通学路によく咲いていた小さな小さな花でした。
それらをひと目見ただけで、スイッチが入ったかのように思い出の光景が甦ります。
素朴なタッチに華やかな色彩は、まるでビタミンたっぷりの果物のように気分を軽やかにしてくれますね。予想通りミュージアムショップは盛況です。
テキスタイルも陶芸品も、生活空間の中に溶け込んで心を潤してくれるもの。
作品として遠巻きに鑑賞するよりも、実際に自分でテーブルや部屋をコーディネートしてデザインを楽しむのがもっとも美しくみえるだろうな、と感じました。

2019年3月27日 | 芸能・アート

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