e-kyoto「一言コラム」

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旧邸御室

5月15

omuro JR「花園」駅から歩いて15分程の閑静な住宅地の中に入ると、蔵を有するお屋敷が見えてきます。
1937(昭和12)年築で、昨年秋に国登録有形文化財となった「旧邸御室」では、月に一度、落語などの文化イベントが催されています。
今回の「新緑のJAZZコンサート」は、サックスとクラリネットを吹く麻紀さんと、リュートの先祖と呼ばれる「ウード」という楽器やギターを奏でるフランス人・ヤン(YANN PITTARD)さんとのデュエットでした。
二人が立つ縁側の背景には、埋め尽くすように茂った二ヶ丘の豊かな新緑が、額縁のように外の空間を切り取っています。
以前はここに大手酒造会社の役員が住んでいたそうで、この開放的な縁側でうたた寝ができたら、なんて幸せだろうと想像してしまいました。
「ジムノペティ」や「テイクファイブ」などの耳に親しいナンバーは序の口で、フランスやシリアといった日本から遠く離れた国の町に伝わる民謡など民族色が強い曲目。
そこに何故か和音階や三味線、演歌にも似た響きが流れ、文化には国境が無く、何マイルもの距離、何年もの時間を渡って日本にも届いている事に気付かされます。
アンコールになると、ヤンさんのボイスパーカッションまで入り、アップテンポな現代音楽に変化しました。
来月は10日にもトランペットやドラムによるジャズセッションが行われるそうです。
椅子席(指定)を予約して、演奏前の明るいうちにお屋敷の意匠や茶室もあるお庭の散策を楽しまれる事をおすすめします。

2017年5月15日 | イベント, 芸能・アート

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