e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

豊園泉正寺榊の粽

7月19

sakaki 皆さんは、祇園祭の粽を買うとき、どこのものを選びますか?
たまたま通りかかった山鉾町の粽、個人的に馴染みがあったり応援したいと思う山鉾町の粽、ご利益やデザインで選んだ粽、登りたい鉾で入場料代わりに、という人もいることでしょう。
今年の前祭は、宵山の16日のみ授与される「豊園泉正寺榊」という、ちょっと珍しい粽を受ける事にしました。
山のご神木や鉾の先端のように、祇園祭の祭神を載せる3基の神輿にも、それぞれ神を迎える「よりしろ」となる榊台が立てられていたといい、この泉正寺に伝わる中御座の榊台だけが今も静かに受け継がれています。
山鉾巡行の後の夕刻、神幸祭では中御座を迎えに行き、神霊を合一して、共に氏子地域を巡ります。
きれいに巻き込まれた華奢な粽は、まるで扇の中啓のような風格が漂います。
茅の輪が変化し、家の戸口に飾られるようになった粽はお守りのような存在ですが、同時に、それを伝えてきた地域を応援するための募金の形だとも言えますね。
今年は後祭りの宵山も巡行も週末と重なっています。前祭に行けなかった人も、ぜひ。

2016年7月19日 | 歴史, 神社

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