神泉苑平八の「うどんちり」
12月8
平安京造営時から現在もなお、静かな池に舟遊びの風情を残す神泉苑。
小野小町や与謝蕪村が川柳や俳句に詠み、祇園祭の起源となった地であり、弘法大師空海が雨乞いの祈祷をした地であり、静御前と源義経が初めて出逢った地とも言われているそうです。
しかし今回足が向かったのは、苑内の料理屋「神泉苑平八」。注文したのは「うどんちり」。お目当ては、1.5センチ角はあると思われる極太のうどん!!
その太麺の全貌は白菜で鍋底に隠れたまま、まずは仲居さんがこしらえてくれたかしわや水菜、湯葉等をはふはふと頂きます。後半からはセルフサービスで。
お楽しみの極太うどんを最後の締めにと、長く煮込み過ぎてしまい、結局もう2本追加してしまいました。
すっかり具を食べ尽くして、様々な食材のエキスの集合体となっただしに浸し、ことこと、湯気のいいにおいを嗅ぎながら煮えるのを待ちます。
好みの固さまで茹で上がったら、箸よりも太く重いうどんを滑り落とさないよう取り皿に移すのですが、なんせ太いので、まるで生き物を別の水槽に放つかのようです。
真っ白からほんのりだしの色が付いたうどんを箸で一口大に切り、噛んでみると、もっちりとした弾力。今度の茹で加減は良い塩梅だったので、うどんの風味も倍になりました。