e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

「喫茶葦島」

9月1

ashi 「素人の自分でも、美味しさが分かるだろうか?」とやや緊張しながら、「喫茶葦島」へと誘うエレベーターに乗り込みました。
数段に重ねられたお皿には、それぞれに異なる珈琲豆が入っているのでしょうか?
マスターは、銘々の皿に匙を入れて目分量で豆を取り出し、一つに合わせているのです。
文字通り、マスターの「匙加減」で自家製ブレンドが決まるようです。
巷の珈琲店で、店主が缶から出した豆を、ざらざらとミルに注ぐ光景に見慣れていた自分にとって、この光景は珍しく映りました。
いつもはミルクも砂糖も入れてしまうけれど、まずはストレートで一口。
最もスタンダードな「葦島ブレンド」は雑味が無く、香りも強すぎず弱すぎず。
しばらく飲んでから、小さな小さなピッチャーに入ったミルクを足し、最後に砂糖も少し加えて、味の変化を楽しみました。
もともと外出先で空き時間ができ、目を通したい書物があったので立ち寄ったのですが、目の前にあるカップも菓子皿もシュガーポットもシンプルな白一色で統一されているところをみると、目の前の珈琲だけにちゃんと向き合って飲まないと、なんだか勿体ないような気になり、本を鞄にしまい直しました。
「自分好みの味の濃さや酸味の強さ、煎り具合ってどんなだろう?」
珈琲党でないはずの自分が、この珈琲を基準に、色々と思案しながら飲んでいました。
もちろんカフェとして、気の合う人と会話を楽しむ人達や、一人用のテーブル席で本を読んだり書きものをしている人もいたり、過ごし方も人それぞれです。
個人的には、完全にリラックスして雑談をしながらカップに手を伸ばすよりも、一人で訪れて、その都度品種や煎り方を相談しながら一杯を頂き、残り香が完全に消えてしまわないうちにさっと出ていく様な、スイッチを切り換えるような利用をしたいと思いました。

2014年9月01日 | お店, グルメ

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