浦安の舞
6月23
ここ数年の間に、京都の町中に幾つもの結婚式場ができています。
その数、その勢いには戸惑いすら感じるほど。
そんな中で先日、身内の結婚式が貴船神社でありました。
快晴と緋色の傘に導かれて進む花嫁行列。市内中心部よりも涼しく、たっぷりの緑の中で参列者も清々しい面持ち。
居合わせた観光客には、外国の方も多かったのでしょう、本殿の中から後ろを振り向くと、外から式の様子を伺う人がたくさんいました。
神前で巫女さんが舞う「浦安の舞」は、昭和天皇御製の歌が歌詞になっているとの宮司さんのご説明を受けました。
「浦安」は「心安」とも書き、「心安の国」とは日本国の美称だそうです。
世の中が平穏であるためには、一人一人の心が平穏である事が基本。
貴船の水の神様から恵まれる一滴の水が集められて貴船川となり、鞍馬川や宇治川、桂川等と合わさって大阪湾へと注がれていくように、結婚式とは新郎新婦だけのものではなく、神様や親族へ報告をするためのものであり、新たに誕生した夫婦という一つのユニットから世界の平和を願う儀式なんですね。
「天地(あめつち)の神にぞ祈る朝なぎの海のごとくに波たたぬ世を」。おめでとう。