e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

わたせせいぞうが描く京都

6月10

watase 「この人の絵からは、いつも風が吹いてくる」。
漫画家であり、イラストレーターでもある、わたせせいぞうさんの絵を見るといつもそう感じます。

現在京都駅ビルで、画業40周年を記念した展覧会が開催されています。
華やかな色遣いで、グラフィックデザイン風の都会的な作風。さわやか過ぎるくらいに純愛なカップルや家族が登場するわたせ氏の作品ですが、鎌倉や京都等の四季の光景を鮮やかに紡ぎ出す作風でも知られています。
それは、京都が日本の四季折々の美しさをひときわデフォルメ(強調)している町である事と共通している様な気がします。
最新刊として紹介されている『アンを抱きしめて 村岡花子物語』は、朝ドラとの関連作品としての話題は勿論ですが、明治期以降の日本の風景をわたせ氏が描くとこうなるのか、と感じるはず。
とりわけ、空襲や戦後の廃墟を描かれる事は、とても珍しい事なのではないでしょうか。

ぜひ、大きな窓からの風を感じるように、原画を間近で観てみてください。

2014年6月10日 | 芸能・アート

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