鴨川をどりとパンフレット
五月晴れの週末は、「鴨川をどり」の会場、先斗町歌舞練場へ。
誘ってくれた幼馴染が、祖父の代から贔屓にしているというお茶屋の女将さんと挨拶を交わす傍らで、もう一人の友人は、着付け教室に通っているためか、来場客の着物姿が気になる様子。
今回のパンフレットを開くと、演目概要の英訳のほか、長唄や楽器についても解説がついていました。また、花街のおどりとしては珍しく、蛍光塗料を使った暗闇での演出には、会場からどよめきも。
やはり芸妓さん、舞妓さんが着る衣装は色合わせも柄ゆきもはんなりとしてい毎回感動します。伝統とモダンのさじ加減が良く、日々の稽古で鍛えられた美しい身のこなしと相まって本物感があるのです。
一面の藤が、かんざしの様に彩るフィナーレで、舞妓さんが観客席に投げてくれた手ぬぐいには、数々のサインのほか「くまモン」のおちゃめな落書きもありました。
毎年ではないけれど、花街のおどりをちょくちょく観に行っている間に、我が家にもパンフレットやお土産の小皿がいつの間にか増えていました。
改めて数冊見返してみると、数年前にはあどけない舞妓だった子が芸妓となっていたり、ベテランの芸妓さんや地方さんが今でも「しゅっとした」佇まいで舞台を踏んでいたり、はたまた名前を見かけなくなった人もあったり。
その中には、芸妓とは別の道に進んだ舞妓さんもあるかもしれませんし、また、不況や主人の高齢化で廃業してしまったスポンサーもあるかもしれません。
毎年踊りのパンフレットが発行される間に、各花街の内外でも色んな物語があったのだろうと想像します。
来月には、恒例の「京都五花街合同伝統芸能特別公演」が開催されます。