e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

妙心寺東林院・沙羅の花を愛でる会

7月1

shojin 先週末は、妙心寺東林院の「沙羅の花を愛でる会」へ。
精進料理が評判なので、正直「花より団子」気分でやって来たのですが、人々で大賑わいの本堂とは対照的に、
お食事の部屋に面した「万両の庭」にも沙羅双樹の木があり、ぽろぽろと小さくて可憐な白い花と、白玉の様なつぼみを眺めながらお精進を頂く事ができました。

お寺のおばんざいなので、家庭でもお馴染みの品が見られますが、普段家で食べているのとは何かが違う。
濃すぎず薄すぎず、酸味のきつさも無いけれど物足りない味では無い。言わばバランスが取れていて「偏り」の無い味付け。
茄子の田楽もとろけるような味わい。敷かれた何かの葉っぱですら香り高くて美味しい。
基盤となるおだしの味がよっぽど良いのでしょう、湯葉がたっぷりと浸かっているだけの一品をとっても、食べ応えがあるのです。
ここのご住職・西川玄房さんが直々に教えて頂ける事で人気の精進料理体験道場『添菜寮』で、ぜひこのおだしの取り方を教わりたい!
同額くらいのフルコース料理と比べるととてもシンプルなのに、丁寧に作られている事が伝わってきてとても贅沢な気分になり、
食べる事に集中したくなるような気持ちにさせれます。

禅寺では、食事の前に「般若心経」と「食事五観文」等を唱えて自分を戒め、万物に感謝を表すそうです。
畑を耕す事から始まり、私たち体の中へ行き渡り、そして再び土へと還る日々の糧。
自然の営みに寄り添い、心身の偏りを正すよう精進していけば、人々の悩みや病も遠ざける事ができるでしょうか。

2013年7月01日 | お寺, グルメ, 観光スポット

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