e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

林忠次郎商店

3月26

su「“さしすせそ”の順番に入れる」と教わったように、限られた調味料の組み合わせだけで無限のレシピが生まれる和食の不思議。
その調味料一つとっても、時代や人の好み、ライフスタイルによって味は千差万別です。

そんな外的要因や添加物を排除して、素材だけで「限りなく自然に近い酢造り」を守り続けているのが「林忠次郎商店」。長年京都に住まう年配のグルメな方から教えて頂きました。
目と鼻の先にある「孝太郎の酢」さんの本家にあたるそうです。
そこの味ぽん酢を一口含んでみると、すだちと鰹節の風味が飛び込んで来て、口いっぱいに香りが広がります。飲み込んだ後には、それぞれの味が一体となって舌に余韻を残します。
お店の奥さんが考案したという「氷砂糖のお酢」は甘口なので、水や果汁で割って疲れた時のリフレッシュに。女性誌に紹介された事で注目を浴びたそうです。
「お酢って、こんな味だったんだ」。

本当の個性とは、足し算ではなく引き算の末に残るものなのかもしれません。

2012年3月26日 | お店

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