e-kyoto「一言コラム」

ガイドブックには載っていない、スキマ情報をご紹介していきます。

島原のオンラインお座敷

7月1

mai 日本最古の公許花街である島原。その如月太夫さんによる輪違屋でのお座敷模様がオンラインで中継されました。
太夫道中、かしの式、お茶のお点前、胡弓の演奏に、太夫にしか許されていない舞など…2500円という視聴料で、自宅に居ながらにして観られるとは信じられないひと時でした。
京都の住民ならではのミニツアーが人気の「まいまい京都」による前代未聞の企画です。
もとより信頼関係が築かれていたからこそ実現されたのでしょう。

帯を「心」の文字の形に結んで進む太夫道中は、嵐山の三船祭常照寺でも間近で拝見した事はありましたが多くの人に囲まれていたため、オンラインでは内八文字を描く高下駄の音まで静寂の中で聞き取る事ができました。
優れた教養を持つ最高位の遊女である太夫と客との、いわゆるお見合いの場でる「かし(仮視)の式」にて太夫が盃を鏡のように持ち上げると、自宅でTシャツ姿だった自分も思わず背筋を伸ばし、姿勢を正したくなるのでした。
実際のお座敷なら、きっと粗相が無いようにと緊張して沈黙していたかもしれませんが、チャット機能での参加者の反応がリアルタイムで流れるのもまた面白い。
かわいらしい禿ちゃんが運んできたお菓子を「美味しいです。」とコメントする人多々あり。

後半の質問タイムでは、如月太夫さんや輪違屋のご当主の声も初めて聞く事ができ、二人のウィットのきいたやり取りは、流石おもてなしのプロです。
参加者が次々と「夢のような時間」と書き込んでいた2時間は、あっという間に流れていきました。

なお好評により、見逃してしまった人には、2020年7月4日(土)まで「見逃し配信」で観る事ができます。

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