ミステリアス西陣
3月6
糸問屋や織物商が立ち並び、一日に千両が動くほどの売買で活気づいていたと言われる「千両ヶ辻」こと今出川大宮界隈で、ひな祭りが行われていました。
京都を撮り続ける写真家として知らない人はいない、水野克比古さんの「町家写真館」もあり、時代ごとのひな人形や写真集だけでなく、古き良き町家の典型の様な佇まいが人気でした。
南北約500m程の距離を歩いただけなのに、京町家を改装したカフェや織物商の事務所、ゲストハウスの予定地、アンティークショップ、旅館にシェアハウスなどが点在し、合間の細い小道では、子供達がブレイブボードの練習をするなど、様々な現代の西陣の形が見えてきました。
その地に住まう人々しか踏み入る事のできない、奥行きの細い路地が、幾つもの家と家の隙間から垣間見えます。
西陣の人にとっては、「生活空間やし、見せるようなもんやない」と思っているかもしれません。ですが、「よそ者」にとっては、もっと奥へ進み素顔の京都をみてみたいという関心を掻き立てるミステリアスな境界が残された町でした。
この西陣界隈では、25日まで様々な催しが展開されています。