パスザバトン京都祇園店
8月24
元は料理旅館、その後天ぷら店となっていた祇園新橋にある伝統的建造物が、京都市へ寄贈され、この夏に新感覚のセレクト・リサイクルショップとして再活用される事になりました。
国の重要伝統的建造物群保存地区内の白川沿いに建つこの2階建ての木造建築は、明治時代中期に建てられたといい、保存活用を、との所有者からの意向を受けて「民間の自由な発想で、京都の文化を世界に発信する施設として蘇らせる」事を目的として活用する事業者が初めて公募された例となりました。
この店は「思い出の品」を所有者の思いと共に引き継ぐ人へ橋渡しするというコンセプトで、「安さ」を求めるリサイクルではありませんが、デッドストックとして倉庫等に眠っていた日本各地の陶器と豆菓子を組み合わせた商品(ミニ絵本付き)は、お土産としても、アンティーク入門としても記念に購入できる価格でした。
この店の家賃は、景観保全のための基金にも積み立てられるそうで、売り上げは出品者と店で折半し、出品者が希望すれば児童福祉や環境等に寄付する仕組みも設けられています。
カフェも併設され、内装は随分と現代的に変わってしまった感はありましたが、これも古いものと新しいものを融合させ、受け継いでいく為の良い塩梅を模索する現代の京都の姿でしょうか。
店内にいた外国人旅行者達の目にはどの様に映っていたのか、気になるところです。