「邦楽アンサンブル みやこ風韻」
今月末まで開催されている「京都文化祭典・京都の秋 音楽祭」のプログラムのうち、「邦楽アンサンブル みやこ風韻」の公演に行って来ました。
主に日本の伝統楽器である箏や三絃、尺八に琵琶等で構成された、言わば「邦楽のオーケストラ」です。
京ことばで歌う「みやこ・キッズ・ハーモニー」の愛らしさ、9本の尺八のみで演奏する「竹の群像」、登場回数は少ないものの他に類を見ない鼓の効果的な合いの手。
普段は何かの伴奏の様に、単体で聴く事の方が多い和楽器ですが、こうして集合体として聴くと、それぞれのパートが持ち味を活かして共鳴し合うので、楽器が持つ個性や音色の美しさがより際立つような気がします。初心者にはむしろ分かりやすく、聴きやすく感じられるのではないでしょうか。
佐々木千香能さんの歌声や大谷祥子さんの箏、藤舎理生さんの篠笛など、「ほんまもん」の放つ音は艶があって、濁り無く澄み渡るように響きます。
美しくしなやかな踊りが、日々のトレーニングで鍛えられた肉体から生み出されるように、彼女達の紡ぎだす音もまた研鑽の積み重ねに裏付けられている事を物語ります。
人の息や指先に込められた力が音となって発せられ、指揮者によってそれらが束になり大きなうねりとなる様を場の空気ごと味わえるのは生演奏ならでは。
「みやこ風韻」は、2014年の1月25日と11月14日にも公演が決まっているそうです、その他のスケジュールについてはホームページもしくは075-371-8972までお問い合わせください。