知人が招いてくれた年末のお茶席「除夜釜」と、年始めの茶会「初釜」のそれぞれで、大きな果物が飾ってあるのを見かけました。
「晩白柚(ばんぺいゆ)」という、ザボンの一種で、お正月の玄関や床の間に置いて香りを楽しむのだそうです。鼻を近づけてみると、なんともいい香り。
果肉や皮も食べる事ができ、残った黄色い皮もお風呂のお湯に浮かべて香りを楽しめるという、まさに自然の恵み。
直径が20センチはあるでしょうか、ただそこに置かれているだけで人々の目を引き、まるまると黄色い身体がずっしりと腰を降ろす姿が、おめでたい気分にしてくれるのが不思議です。